
パリで何度も見た「心地いい家」の共通点
その空気は、
高価な家具や広い家だから
生まれるものではありません。
もっと小さな積み重ねでした。
まず印象的だったのは、光です。
パリの家は、
自然の光をとても大切にしています。
大きな窓から差し込む光を遮らず、
その時間ごとの表情を
楽しむように暮らしています。
朝のやわらかい光。
夕方の少しオレンジがかった光。
照明だけではつくれない温かさが、
部屋全体を包み込みます。
だから私は、
「窓から入る光も
インテリアなんだ」
と感じるようになりました。
次に感じたのは、
家具との付き合い方です。
家具は、部屋を埋めるために
置くものではありません。
本当に必要なものだけを
選び、
余白を残しています。
「ここに収納を置けば便利」
「まだ家具が置ける」と考えません。
パリでは、
何も置かない場所も
大切にされています。
空いている空間があるからこそ、
家具も美しく見え、
部屋全体が軽やかに感じられるのです。
そして、
視線が自然と奥まで
抜けること。
これは実際に住んでみて、
とても印象に残ったことの一つです。
家具の高さを揃えたり、
窓まで視線が通るように配置したり。
ほんの少しの工夫で、
同じ広さの部屋でも
驚くほど開放感が変わります。
広い家だから
心地いいのではありません。
視線が抜けることで、
空間にも心にも余裕が生まれるのです。
そして、一番好きだったのが、
生活感を隠していないこと
でした。
ソファの横には読みかけの本。
テーブルには昨日
マルシェで買ってきた花。
それらは、
「片付いていない」のではなく、
「ここで暮らしている」
という証です。
お気に入りの本が
手に取りやすい場所にあること。
マルシェで見つけた季節の花を飾ること。
そんな日常の積み重ねが、
その家だけの空気を
つくっています。
私は以前、
「片付け=見た目を整えること」
だと思っていました。
だから、
人が来る前は慌てて物をしまい、
生活感を消そうとしていました。
でも今は少し違います。
片付けは、
自分が心地よく暮らすための準備。
人に見せるためではなく、
自分が毎日気持ちよく過ごすために
整えるものだと思っています。
心地いい家は、
収納術だけではつくれません。
どんな暮らしがしたいのか。
その答えが、
家の空気をつくっていく
のだと思います。
パリで何度も感じたこの心地よさは、
『パリ時間』にも
たくさん詰め込みました。
片付けの先にある
「暮らし」を
これからも伝えていけたら嬉しいです。
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