時代が動く時に出現するトリックスター(志村けんさんの訃報に接して) | ワンセルフカードの広場

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ワンセルフカード、メイントレーナーのマサコ(中本雅子)です。

 

「もし父が生きていたら

 このニュースは落胆しただろうなぁ。

 でも逆に追悼番組があるのを喜ぶかな?」

 

これは志村けんさん死去のニュース

を聞いて思ったこと。

 

またここ数日は全盛期の彼の映像が

頻繁に流れるので

改めて『縁』のカードのサブメッセージ、

「別れが来ても」を噛みしめています。

 

 

さて今日も番外編として

表題のことを書きたいと思います。

 

ご興味がありましたら

お付き合いくださいね。

m(__)m

 

~~~~~★~~~~~~

 

私が小学生だった頃、

土曜の夜の我が家のテレビは

ほぼ『8時だヨ!全員集合』だったことを

今回の訃報で思い出しました。

 

父は結婚のことで親と喧嘩し

故郷の広島を出て誰とも縁がない

東京の一番端の町で

36年の銀行ローンを組んで開業しました。

そのせいかなんの趣味も持ちませんでした。

そんな当時の父の数少ない羽目を外せる時が

ドリフターズの番組だったのだと思います。

 

 

1960年代はクレージーキャッツ、

コント55号と新しいお笑いの

人気者が次々に現れ、

社会に新しい風を吹き込んでいきました。

そんな流れの中で視聴率を

獲得していったのがドリフターズ。

しかしメンバーの荒井注さんの脱退があり、

その後釜として入ってきたのが志村さん。

 

 

彼の登場はたとえて言えば

もし今、嵐のメンバーが一人やめて

違う人が入ってきたら、どうでしょう?

違和感あり、ありですよね。

でも志村さんはご存知のように

頭角を現していきました。

 

こうしてみると時代が移り変わる時に

彼は出現し笑いで人々を和ませ

ときには内容がけしからんと

全国の小学校から禁止令が出たりしながら

スターとして存在し続けました。

ですからその努力やストレス

相当なものだったと想像しますし

それが過剰な喫煙数や飲酒量に

繋がっていったのかも?とも思います。

 

 

さてタイトルに書いたように

時代が移り変わる時に

そのバランスを取ったり

メッセージを携えてやってくる存在の

一つが『トリックスター』

 

これは一言でいうのが難しいのすが

あえていうと「いたずらっ子、やんちゃ者」。

 

 

元々はネイティブ・インディアンの

民話の研究者から出た言葉と言われていますが

ユングが『元型論』で取り上げ

心理学では「類型化」の一つとして使わています。

 

 

トリックスターは古くは神話に登場し

その役回りは変幻自在

途方もないことをやる道化的存在です。

うまくするとそれは英雄的ですが

見方によっては破壊的

でも思いがけない動きをするので、

予期せぬ結合が起きて

新たな創造性の促進役とも言われます。

 

 

 

ネイティヴ・インディアンの民話に

コヨーテの精霊がそれまでは神

(というか北米の先住民族には

神という概念はなく正確には星や太陽)の

特権であった火を盗み出し

人間に与えたので火の恩恵に

人類は預かるようになったというものがあるそうで、

コヨーテはこの話ではトリックスターといえます。

(ギリシャ神話のプロメテウスも類似してますね)

 

 

現代的な存在でわかりやすいのは

「男はつらいよ」の寅さん。

寅さんは誰もあのようには振る舞えないし

もし寅さんのような人が身近にいたら

はた迷惑ですが彼が現れることで

離れようとしていた男女がくっついたり、

団子屋の人達は重要なことに気づいたり。

ですからそれを観る多くの日本人は

自分の中の大切なことに気づいたり、

人に寛大になったり。

 

 

3/29に紹介した小説

『ぼんぼん』(今江祥智:著 新潮文庫)

→ こちら にも

このトリックスターが登場します。

 

第二次世界大戦がはじまる頃に

主人公の洋君の父が亡くなり、

代わりに来た祖母も死んでしまうという

激動の小松家に知人の紹介で

佐伯さんという男の

お手伝いさんのような人が来ます。

佐伯さんは60歳なのに若者の体力があり、

襖絵もプロ並みに描け、料理も上手、

という超人的な存在

つまりトリックスター。

 

このぼんぼんのトリックスターは

あるとき海軍少佐に変装して

学校のプールを占領している

大日本帝国軍の真相を

子供たちのために偵察に行きます。

これは戦時下の日本では

非常に危険な行為で

このことが原因で佐伯さんは

本当に命を落としてしまうのです。

 

 

そう、トリックスターは

ときに命がけで「ことを行う」のです。

 

ここでやっと今日のブログの

表題と副題がリンクしてきました。

 

これは私の個人的な見解ですが

志村けんさんも大きな意味で

トリックスターだったのでは?

 

ですから感染で死去という形で

けんさんはメッセージを残して逝ったのでは?

 

たとえばそれは↓

 

・新型コロナの本当の怖しさ

・感染が身近にあること

・人生の有限性と命の尊さ

・(お兄様が語っていらしたように)

 特定の感染で亡くなると

 遺族は火葬場にも行けないという悲しみ

 

 

また私はこの訃報で

子供の頃の家族団らんを思い出し

暖かい気持ちにもなりました。

 

 

そして同時に思ったことは

医療のことは専門家に任せ、
私たちが今出来ることは
「自分が感染者になってはいけない」

ということ。

そのために

マスクがある人はそれをつけ、
政府の3条件のところへ行かないようにし

何よりも大事なのは

思いやりの心を持つこと。

 

 

(↑縁のカードの下にあるのは

 両親が亡くなったのを契機に

 書いた私のエンディングノート)

 

最後に故・河合隼雄先生(心理療法家)が

トリックスターについて語っている

言葉を紹介して終わりにしますね。

 

1993年に出た本ですが今読んでも

意味深いことを詩人の

谷川俊太郎さんを相手に述べています。

 

「現代のように個人が社会の中に

 取りこまれているような時代には、

 トリックスター的な動きを

 みんな自分の心の中に感じるし、

 そういう存在を

 心待ちにするところもあるんじゃないでしょうか


~by『魂にメスはいらない ユング心理学講義』

    (講談社+α文庫) ~

 

 

志村けんさん、ありがとう!、

そしてお疲れ様!!

 

 

私たちの心の持ち方と

日々の暮らし方が

この時代をベストに動かしていきますように。

 

 

今日も長々した文章を

最後まで読んでくださりありがとうございます。

m(__)m

 

【補記】メモ 

(1)4/1付でHP を更新


(2)認定トレーナーの開講日程 を3/27付で更新

 

(3)このブログとは別の内容で書いている

  個人ブログ → こちら