「仕事も家事も、なんで私ばかり?」
そんな気持ち、一度は抱いたことがあるのではないでしょうか。
あるいは、そう思いながらも「しかたない」と自分に言い聞かせてきた方も、きっとたくさんいるはずです。
今回は、筑波大学の「女性リーダーのためのカウンセリング実践プログラム」で聴講した、ワークライフバランス(WLB)心理学の講義内容をご紹介します。内閣府のデータをもとに、日本社会の「構造」を客観的に見つめてみました。
「共働き時代」の意外な現実
まず、大きな変化から。
日本社会では今や、共働き世帯が1,278万世帯(2023年)。専業主婦世帯(517万世帯)の2倍以上に増えています。
「共働きが当たり前」の時代になったのに、家庭の中はどう変わったのでしょうか?
「やっぱりか」と思ったグラフ
講義の中で内閣府(2020)のデータが示されました。夫と妻の「仕事時間」と「家事時間」を、1986年から2016年にかけて追ったものです。
共働き世帯の場合:
- 夫の家事時間:1986年の15分から2016年の39分へ。30年かけてようやく24分増えた
- 妻の家事時間:同じ期間、仕事時間を持ちながら253分→258分でほぼ横ばい
夫が働いていても家事専業でも、夫の家事時間はほとんど変わらない。このデータを見たとき、正直「やっぱりか」と思いました(笑)。
これは「夫のせい」ではなく「社会構造の問題」
でも、これを夫個人の責任にするのは違う、とも思いました。
日本社会は長らく、男性に長時間労働を当然のように課してきました。「モーレツ社員」が評価され、残業が美徳とされた時代を、私たちアラカン世代はリアルに知っています。夫たちもその構造の中で生きてきた。家事をしたくてもできなかった、という側面もあるはずです。
問題は個人ではなく、社会の仕組みそのものにある。そう考えると、怒りの矛先が少し変わってきませんか?
女性のキャリアを阻む「L字カーブ」
もうひとつ、印象に残ったのが女性の就業率の変化です。横軸に年齢、縦軸に女性の就業率をとったグラフです。
かつては「M字カーブ」と呼ばれていました。結婚・出産期に就業率がぐっと落ち込み、子育てが落ち着くとまた上がる、M字型の曲線です。これが近年、台形型に改善されてきました。つまり、仕事を続ける女性が増えた。
ところが、正規雇用に限って見ると話は別です。
25〜29歳(59.1%)をピークに、その後じわじわと下がり続ける「L字カーブ」。一度正規雇用を離れると、再就職は非正規になりやすく、キャリアに断絶が生じます。そして賃金格差にも直結する。女性の賃金は男性の約7〜8割(一般労働者比)。正規社員に限っても8割に届かない現実があります。
アラカン世代の私たちが、このデータから受け取れること
私たちアラカン世代は、このM字・L字の時代をまさに生きてきた当事者です。
「キャリアを諦めた」「非正規になった」「家事と仕事を一人で抱えた」——その経験は、個人の選択の結果だけではなく、社会構造が生み出したものでもあります。
自分を責めなくていい。でも、これからは変えていける。
そう思えることが、まず大切なのかもしれません。
筑波大学の講義でWLBのデータに向き合いながら、私はそんなことを感じていました。これからも、学びを重ねながら、ひとつひとつ言語化していきたいと思います。
あなたはこのデータを見て、どんなことを感じましたか?
ぜひコメントやメッセージで聞かせてください😊


