皆さんは山本直洋さんってご存じですか?
本人曰く、フォトグラファーだそうです。
僕が山本さんとつながったのは、北極探検の荻田さんとのご縁です。
僕と荻田さんがつながったのは、2014年のTEDxで、たまたま一緒に出演したから。
人間の縁というものは、まったく不思議です。
山本さんは今、壮大な計画に挑戦しています。
「世界7大陸の最高峰をモーターパラグライダーで空撮する」という計画です。
https://www.bepal.net/archives/109310
最終目標は、エベレスト。
飛行高度は約9000m。
そこでしっかり動くエンジンが必要です。
今から77年前、アメリカの飛行機は、ターボチャージャーを装備して、
希薄な空気を圧縮することでエンジンを動かしていました。
日本の飛行機はターボチャージャーを実用化することができず、
高度1万メートルを侵入してくる米国のB29爆撃機を迎え撃つことができませんでした。
僕の親戚のおじさんは、その時期に飛行機の整備に関わっていました。
攻撃に行ったパイロットが、涙ながらに訴えてきたそうです。
「敵の爆撃機に届かない。戦いたくても戦えない。どうにか届かせてほしい!」
整備の人達が
「低い高度では使い物にならなくなるけど、それでいいなら、高く飛べるようにできる。」
と説明すると、
「ありがとう。ありがとう。それでいいから、敵に届かせてくれ。」と
両手を握りしめられたそうです。
「そうしたらよお。誰も帰ってこないんだ。みんな体当たりしちゃうんだ。
あんな事しなければよかった。頑張らなければよかった。」と
泣くおじさんを、中学生の僕は今でも覚えています。
昔の日本人が、無理をして、必死に挑んだ高い高い空。
そこに小さなエンジンで身ひとつで挑むのが山本直洋さんです。
その美しい写真は、息を呑みます。
窓越しではない、カメラと撮影者が直に外気に触れている写真です。
で、そんな山本さんが、今日、植松電機に来てくださいました。
植松電機では高高度で作動するエンジン開発でお手伝いする事になりました。
生きて帰るためのエンジンを作ります。
(実際には、母体となるエンジンを改良する事になります。)
ちょっと寂しいのは、こういったエキストリームに挑むための道具が、
のきなみ海外製だということです。
それも、聞けばイタリアとか、スペインとか、そんなにめちゃめちゃ豊かな国ではない・・・。
でも、そういった会社の製品が、世界中で使われている。
世界で必要とされている。
僕は、技術や科学は、この世の中の「困った」や「不便」を改善するためにあるような気がしています。
それがまた、誰かを助ける力になります。
僕たちは、マグネットを使ってくださっている人達に助けられているのだから、
せめてもの恩返しになればいいなと思っています。
幸い、植松電機だけではなく、コンピューターが得意な人や、燃料噴射が得意な人や、
いろんな人達の力が集まっています。
(僕は個人的には電動スーパーチャージャーを試してみたい)
最新の科学の力で、希薄大気中でも動くエンジンを作ったら、
ひょっとしたら、火星でも使えるかもね。
山本直洋さんの挑戦は、数年かかる大きな挑戦です。
お金もかかります。
僕は、その価値があるような気がします。
だから彼の挑戦を応援します。
みなさんも、ぜひ、山本直洋さんのことをしらべてみてください。