性欲が人間の生きるエネルギーにどれだけ影響しているのか、思い知らされた一冊でした。
 
 
本書は表題作ほか8編の物語が収録された短編集。


そのうちの半分は性にまつわる物語で、生々しい描写が割とあって圧倒されました。
 
 
人と人が惹かれあって、結ばれて、つながって、ときには離れて…


人間の本能的な営みと言えるこの一連の流れは時代を経ても変わらず、たくさんの文豪や作家さんがこの営みを作品として書き残しています。
 
 
性に関しては、生々しさとかいやらしさが表に出てきてしまいがちだけれど、窪美澄さんは性が人間の「生」に根付いて切り離せないものとして、「身体の一部」として描こうとしているように感じました。
 
 
歳の差があっても、
熟年夫婦でも、
夫婦ではない関係でも、
50年以上前のことでも、
短い時間であっても、


だれかと熱くつながった経験はその人の生きる燃料になり、ひそかな心の支えになることが各編で描かれています。
 
 
子持ち既婚者のわたしは、表題作の「すみなれたからだで」がすごく胸に残りました。
 
 
結婚して15年、中学2年生の一人娘がいる40代夫婦の話で、半年以上ふれあいがなく、満たされない気持ちがつのる妻の心情が語られています。
 
 
妻は満たされない気持ちがつのるあまり、
思春期が始まり輝きはじめた娘の姿に嫉妬してしまうほど。
 
 
やり場のない思いを抱えながら日々を過ごしていたところ、ある休日の朝、娘が出かけた後に夫から誘われて…。
 
 
いずれわたしたちもこうなるのかなと思わせるほどリアリティのある短編でした。


夫婦のふれあいは性欲を満たすだけじゃなく、母や妻からひとりの「わたし」に戻れる大事なひとときなんだと実感しましたし、最終部で「無性にやさしい人になりたいと思った。」(73頁)という妻の語りがすごく胸に刺さりました。
(忙しさに追われてるとなかなかやさしくできないですよね…)


10数年後にこの物語を思い出す日がありそうな気がしました。
 

年を重ねるほどに性の話はしにくくなりますが…
誰かとふれあう経験や記憶は、年を重ねるほどに身体に刻み込まれ、生きる燃料としてのパワーが増していくのではないか、と思わされた物語でした。


性の話題は苦手ですが、自分の身体の一部だと思うと健康管理と同じくらい大事なもののようにも感じます。


今は我が子の温もりでじゅうぶん、という感じですが、変にこじらせないように気をつけたいと思いました。(あえてぼかして書いてます)

 
▼楽天はこちら
 

★女性ファッション誌「25ans」オンラインで選書記事を連載しております!

【エレ女の本棚】ブックコーディネータおすすめ。「妊娠中に読んで良かった」マタニティ小説3選

妊娠中に読んでよかったマタニティ小説を選書しています!

よろしければチェックしてみてください^^

 

★コーチングサービスをやっています!

仕事や人間関係の悩み、将来の漠然とした不安が解決できるきっかけになるかもしれません!

育児まっただなかですがサービス受け付けております^^

詳細はこちらから↓

 

 

 

★メールマガジンもやってます!

ブログに書かないライフハックネタ、これだけは絶対おすすめしたい本などをご紹介しています!

詳細はこちらから↓

  

 

 

★選書サービスも受付中!

文庫本一冊から

あなたにぴったりな本をおすすめします😊

こちらも受け付けております^^

詳細はこちらから↓