とはいえ育児は「かわいい大好き〜!」だけではなくて、24時間赤ちゃんに振り回されっぱなしで疲れたり、慣れない日々に突然自信をなくして落ち込んでしまったりすることもしょっちゅうあります。
そんななか、わたしの心を上向きにしてくれたのがこの本でした。
ドロシー・ロー・ノルト『子どもが育つ魔法の言葉』(PHP文庫)
知る人ぞ知る?育児をする上での親の心構えが書かれた一冊です!
本書は著者が作った「子は親の鏡」という詩を解説したものです。
詩「子は親の鏡」(1954年)
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもはみじめな気持ちになる
子どもを馬鹿にすると、引っこみじあんな子になる
親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
励ましてあげれば、子どもは、自身を持つようになる
広い心で接すれば、キレる子にはならない
誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
子どもに公平であれば、子どもは正義感のある子に育つ
やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもはやさしい子に育つ
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
この詩をまず目にして、わたしは「そりゃそうだよね」と思いました。笑
「赤信号は止まれ」ぐらいに当たり前のことが書かれているなと思い、正直そこまでの感動はありませんでしたし「わかってるし!」と謎に反抗的にもなりました(なぜ・・産後メンタルだから?)。
ですが、本書の解説を読み進めていくにつれ、この詩が「本当に伝えたいこと」が見えてきて、当たり前な言葉のなかにある「深み」を噛み締めさせられました。
本書でわたしが読み取った「本当に伝えたいこと」は2つあります。
ひとつめは言葉の使い方に気をつけようということです。
・・・いや、それも当たり前のことじゃね!?
と思われるかもしれませんが。
いちブロガーとして言葉遣いはつねづね意識しているつもりだったのですが、ある条件のもとではついトゲのある言葉遣いをしてしまったり、嫌味なもの言いになってしまったりする自分に気がつきました。
その条件とは家族と一緒にいるとき。😅
気を遣わない、ありのままの自分を出せる相手だからこそ言葉遣いが雑になってしまって・・産後メンタルも手伝って夫婦仲が険悪になったことが何度もありました。。
そのときの自分を振り返ると、痛みや慣れない日常をやり過ごすのに精一杯でとにかく余裕がなかったんですよね。
(いまも余裕しゃくしゃくというわけではないのですが、痛みがおさまったぶんだいぶマシになりました)
本書では「みじめな気持ちになってしまったら」という小見出しで以下のように書かれている箇所があり、その箇所を読んですごく心が軽くなりました。
「わたしは、とても落ち込んでいました。まるで自分は古雑巾みたいだと思いました。利用されているだけで、誰もわたしのありがたみを感じてはくれないと思っていたのです。(中略)
目をつぶると、最初に浮かんできたのは、わたしは誉められたいのだ、という思いでした。(中略)
『もっと夫にかまってほしかったし、子どもにありがたみを感じてほしかった……』。少しは気にかけてもらいたかったのです。」(67頁)
この箇所を読んで、「わたしはまさにこの状態だ!!」とハッとさせられました。
わたしは夫に対して、痛みに耐えて慣れない育児を頑張っている自分をいたわり、ほめてもらいたかったんです。
それまでは自分がどうしてほしいのか言語化できずにイライラをぶつけるばかりだったので、「自分はどうしたいのか?」がはっきりしてほんとうに心が軽くなりました。
コーチングをやっているので「自分はどうしたいのか?」と問うことを常々意識していたつもりだったのですが、余裕がなくなると視野が狭くなるなぁということも身をもって体感したのでした。😓
話が少し逸れましたが、要するに、詩に書かれていることを実践するには言葉の使い方を気をつけることが大切で、言葉に気をつけるためには感情に呑まれない心の余裕が必須だということを本書を読んで改めて気付かされたのです。
そしてもうひとつ読み取った詩のメッセージは、子は親の鏡だということです。
・・・いや、これも当たり前のことだし、というか詩のタイトルそのままじゃん!
と思われると思うのですが、「子は親の鏡」という言葉の深みが本書を読むことで染み渡ったのです。
「子は親の鏡」という詩の要旨について、本書では以下のように書かれています。
「わたしがこの詩で伝えたいことは、とてもシンプルです。子どもは常に、親から学んでいるということです。子どもは、いつも親の姿を見ています。ああしなさい、こうしなさいという親の躾の言葉よりも、親のありのままの姿のほうを、子どもはよく覚えています。親は、子どもにとって、人生で最初に出会う、最も影響力のある「手本」なのです。子どもは、毎日の生活のなかでの親の姿や生き方から、よいことも悪いこともすべて吸収してしまいます。口で何かを教え込もうとしてもダメなのです。親がどんなふうに喜怒哀楽を表すか、どんなふうに人と接しているか。その親の姿が、手本として、子どもに生涯影響力を持ちつづけることになるのです。」(12頁)
言葉遣いをはじめ、親のふだんの態度や行動、そして価値観はすべて子どもに影響を及ぼすということを、本書を読んで再認識させられました。
だからといって「子どもの見本になるようなりっぱな人間でいなきゃ!」と言いたいわけではないのです。
親が示すマイナス、ネガティブなところも子どもにとっては良い教えになるからです。
(反面教師というやつですね)
ここで深く染みたのは、「誠実さを示す」ことの大切さです。
ついカッとなってしまったとき、ミスしてしまったとき、自分の欠点が出てしまったときにどうするか?
ここで問われるのが誠実さです。
間違いをすなおに認めて謝ったり、課題に真剣に向き合ったりすることが誠実さを示すことになると思いますが、わたしは「自分を偽らない」ことも誠実さのひとつだと本書を読んで感じました。
「わたしたち大人は、子どもの話に真剣に耳を傾けなければなりません。そうすれば、子どもは自分が大切にされている、認められ愛されていると実感できます。(中略)
また、親自身が自分の欠点も長所もすべてそのまま素直に受け入れている人であれば、子どもはそんな親の姿から様々なことを学ぶことができます。自分の不完全さを受け入れ、己の幸福を幸福とする親の姿が、子どもにとっては何よりの手本になるのです。」(99頁)
わたしは子どもを産む前から「自分を満たすことで子どもを満たしてあげられるのだから、自己犠牲的にならないようにしよう」と思っていたのですが、この箇所を読んでさらにこの気持ちが強くなりました。
大切なことだとわかっているのに、ついおろそかになってしまうことが詰め込まれた一冊でした。
育児のバイブルとして、これから定期的に読み返していきたいです。
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