大声が出せなくなったむー母を病院へ連れて行ったが、翌日日赤病院で精密検査した。
レントゲンに映らなかった肺の半分には水が溜まっていたことがわかった。
これでは酸素量が足りず呼吸も苦しいだろうな。
待合室で38キロになった母の背中をマッサージしてあげたが、これが初めてだな・・
水が溜まった理由はわからず、明日から1週間程度入院して検査する。
毎日少しづつ「水抜き」しながら調べるのだが、ガンの可能性も考えられると言う。
母は・・
「1週間も退屈、ガンでもいいからわかったらすぐ教えてね~
」 先生と看護婦さんは苦笑い・・
「ところで どうやって水抜くの」
「横から 穴開けて・・」
「それ・・・って 痛くない
」
「痛いけど 麻酔するから大丈夫です」
「麻酔針 突き刺す時は・・
」
「ちょっと・・痛いです」
「骨と皮しかないから痛くないかも~あははは
」
状況次第ではそのまま手術もあり得るだろうが・・医者に治せなければ野人が治す。
「役目は終わった もう思い残すことはない」と母は言い、野人の為に大学生の頃から積み立てていた通帳や実印などすべて渡したが・・
これから変わる世の中を母に見せてあげたい。
役目は終わったのだろうが、生きる楽しみはこれから始まる。
母に旅行や食べ物や衣服などの贅沢は不要、野人の行く末しか頭にない。
土地を買い、家も建てて女手一つで野人を育てたが、算数の出来ない野人は土地もなく、新しい家も建ててやれなかった。
温泉旅行にも食事にも連れて行ったことがなく、服や装飾品を買ってあげたこともない。
協生野菜もむー茶もむー塩も旨い料理も母は必要としなかった。
野人理論はチンプンカン・・本もけなされてばかりだったが・・
「でかした アっぱれ~
」 と
心から褒めてもらいたいのだ。
それが幼少からご迷惑ばかりおかけして、いまだ「扶養家族?」のお野人の恩返しだ。
大好きな「悪太皮賞
」も・・とってやらんとな。
少年時代
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