最も簡単な無精農法とは | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

究極の無精農法がある。

10日に記事にした「路傍の白菜」のように、8月に、何年も放置した畑の夏草を刈ってから種を蒔き、9月にはキャベツ、白菜、ブロッコリーなどの苗を一面に植えれば勝手に育つだろう。

耕した場合よりも発芽率ははるかに悪いが、表土の表面だけ数㎝傷つけ種を土に入れれば良くなる。

秋まで伸びて来る勢いのない草は暖房風除けマフラーとなって冬を越すのには丁度良い。

地面が硬かろうが肥えてなかろうが問題なく、土壌構造が出来上がっていればそれでいい。

一度の夏草刈りと種蒔きと苗植えだけで、後は5月まで収穫以外何もしない。

草の管理が面倒ならそんな無精農法が10カ月は可能だ。

踏み固まるのを防ぐなら棒や板などの目印で通路を決めればよく、通路に種を巻いても野菜は勝手に育つ。

通路から先に収穫すれば通りやすくはなるだろう。

そのまま放置して草を生やし、夏には草刈り機で残りの野菜ごと刈れば一度で済む。

何度も草と向き合い調整するのは春に植え付ける夏野菜だけしかない。

このやり方の利点は、平坦ゆえ草刈り機の使用が簡単なことで、欠点は特に見当たらず、あえて言うなら見てくれが悪く畑には見えないことだろう。

世間体の悪い場所にはおすすめ出来ない。

野菜が草の原っぱに勝手に生えていると思い、皆さん喜んで持ち帰るだろう。


どうしてもトマトやキウリやナスが欲しければ、畑の一角に植えて、それらの回りだけ負けないよう夏まで草の管理をすればいい。あとは放っておく。

トマトは密生させればやがてブッシュになり放置しても草を抑える。

キウリは上に伸びるから草より高くなれば放置。

マメに草と向き合うのはナスやピーマンなどの中高実野菜くらいだ。

どうしても通路とうねを必要とするなら最初に造成して形を作り二夏放置、草を生やせば条件は整い畑らしくはなる。

夏に草を刈って種を蒔いたら同時に半日陰で苗作りだ。

畑の一角に苗床を作り寒冷紗で陽光を加減するか、プランターなどで庭で苗作り。

9月10月に、畑で発芽状態が悪く開いている地面に適当に植えておけば良い。

畑の種からの発芽は問題ないが、苗を植えたら完全に根付くまではその場所だけ雨が降らない限り水やりが必要になる。

そうすれば種代以外の経費はまったくかからない。

まあ、夏野菜さえ放棄すれば何の苦労もいらないのだ。

1アール、10m四方の場所なら、1万円分も種があれば真夏以外は周年野菜で埋め尽くされることだろう。

ゴボウや大根やアオジソなどは、幾つか花を咲かせて種を飛ばせば毎年のように勝手に生えてくれる。

この方法は家庭菜園だけでなく農業としても活用出来る。

種や苗で野菜の密度を濃くするか薄くするかで収穫量が決まる。

濃くするほど間引き収穫は大変になるが草の管理はほとんどない。

農地を遊ばせ、世間体の為に生産性のない草刈りや耕起を毎年繰り返す時間があるなら、これをやったほうが世の中の役に立つし家族の健康も守れる。

耕して肥料を入れなければ野菜は出来ないと信じ、やった人はいないだろうがまあ試しに幾つか苗を植えて見ればわかるだろう。

ただし毎年トラクターで耕した畑ではなく何年も放置して草を刈り続けた畑だ。