「俺自身、ステレオタイプな人間じゃ~、ないからね~。固定概念なんてまっぴら。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ  「まぁねぇ~~。死んだ人との思い出の場所に、新しい人と。な~~んて。…その人、可哀想だと思わない…???…と、言う人も、いるかも、知れないけど…???」
耀司。
「…ってか、俺だったら、な~~んか、懐かしい~~、な~~んて、思っちゃうけど…。ま。俺自身、ステレオタイプな人間じゃ~、ないからね~~。固定概念なんてまっぴら。」

睦美、
「ステレオタイプ…。」

「あぁ。ん~~つまりは~~。思い込み。世の中の人が一般的に、思い込んでいる。とか~~。これはこうなんだ。って言う、決まりきった概念。昔から、こういう事なんですって言う。」

睦美、頷いて、
「あぁ~~。うんうんうん。分かります。」

「と~~。汐梨も同じ事を言うだろうけどね~~。何、そんな20代の未練がましい恋愛感情丸出しの事、言ってんのよ~~。歳、考えなさいよ。兄さん、あんた、何歳だと思ってんのよ~~。恋愛なんて、ある意味、傲慢でもいいのよ。我儘だっていい時もあんのよ~~って。イジイジ、ウジウジしてる人を本当に好きになったらどうすんの。…でも、私は、あなたが、そんな人でも。むしろ、そんな人でも、他の人とは違うから。…そんなあなたを好きになったの~~。だから私を失望させないでって。」
耀司。顔を傾げて、
「汐梨だったら…。はは。言うんだろうね~~。」

そんな耀司を見て睦美、口を噤んで…。

すると耀司、思わずにやけて、
「はは。俺、何言ってるんだか。」

話を聞きながら睦美、思わず顔を左右に。そして、
「ううん。…耀司さん、凄い。」

途端に耀司、睦美を見て、
「へ…???」

睦美、
「何だか…、感動した。」
そしてまた睦美、
「ううん。…むしろ、説得力、凄~~い。…私なんて。」
途端に下を向いて。
「以前の事を、いつまでも…。…いつまでも引き摺って。」

すぐさま耀司、目を真ん丸にして、
「あ、いや…。…そういう訳じゃ。」
そして耀司、
「…って言うか、俺だって。…って。」
そこまで言って耀司、思いっきり、意気消沈したように。
「まま。確かに、俺、ステレオタイプじゃないん…。…ん…???」
右目を歪めて顔を傾げて、
「…あれ…???」
すると、思わず、睦美に対して下唇をビロンと。両眉をへの字にして、
「イジイジ、ウジウジしてる人っ、実は…。…俺だったんだよね~~。」

その声に睦美、いきなり目をキョトンとさせて。
そして、瞬きをして。僅かに3秒。すると睦美、今度は、
「ぷっ。」
そして、笑いながらニッコリと。
「はははは。耀司さ~~ん。」

耀司、思わず体を縮こまらせるようにして、
「すみませ~~ん。だらしない男で。」

睦美、笑いながら、
「はははは。」
そして、
「ううん。…全然。全然大丈夫です。…私なんて、晄史にガツンと言われても、それでも気付かなくって、前の事を引き摺ったままで。」
睦美。一度、唇をきつく締めるように。そして、
「でも、汐梨さんからも…。」
目が動く。
「…教えられたのかな…???」

耀司、そんな睦美を見て、
「教えられた…???」

「あ。えぇ。晄史から言われて…。私自身、前の事を引き摺って…。けれども、姉さんって言われて~~。…そこに来て、汐梨さんからは、耀司…。」
耀司を見つめて、
「…さんの、事…。」
低い声で。そして、僅かに口を窄ませるような感じで、
「…気に掛けてくれないかな。…って。」

耀司、その話を聞いて、
「あいつ…。」

睦美、
「…だから…。汐梨さんに、教えられた…???…と、言うか、気付かされた。…感じ。…でぇ~~。」
今度はまた、顔を傾げて、
「…でも~~。」
語尾を上げて、
「何て言うの…???…背中を押してくれた…???」

耀司、頷きながら、
「あ~~。うんうんうん。」

睦美、耀司を見ながら、
「…それも~~、やさしく。」

耀司、
「ん~~~。」

睦美、
「だから…。」

耀司、そんな睦美を見て、
「うん…???」

「だから…。…汐梨さんには…。」

耀司、
「……。」

「感謝。ですね~~。」

その声に耀司、思わず、
「うん。ん~~~。」
そして、
「はは。…確かに。」
既に空になった皿を見ながらも、
「確かに。…うん。確かに。」
そして、今度は睦美の頭の上、キッチンを見つめながら、
「そうだよな~~~。まっ。確かに。あいつがいなかったら、今、俺。…こんな風には、感じてなかったろうな~~。」
そして…。今度は下を向いて、口角を上げて。顔を上げて、また、
「確かに。」
優しそうに睦美を見て、
「出会いに、感謝だ。」

睦美、そんな声にニッコリと。
「はい。」
そして、
「あ。」

耀司、そんな睦美に、
「うん…???」

「カレー、お代わり。」

瞬間、耀司、
「あ、あ~~~。ははははは。はい。お願いします。」

睦美、
「ふふ。はい。」







耀司、玄関で、
「んじゃ、バセット~~。少しの間、留守番、頼むな。」

バセット、フロアの上で、
「ワン。」

睦美、バセットに前屈みで、右手を振って、
「じゃね。また明日。」

バセット、またもや、
「ワン。」








ママでいい…。   vol,312.  「俺自身、ステレオタイプな人間じゃ~、ないからね~。固定概念なんてまっぴら。」

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庄司紗千「おふろ月夜」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

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