汐梨、そんな睦美に、
「うんうんうん。気軽に来てくれて大歓迎~~。ただ。芙美花は、今、期末の準備で。毎晩、友達の家で勉強だから、結構遅くなっちゃうけどね~~。私も芙美花とは会わずに家に帰っちゃうから~~。」
その声に睦美、
「そうなんですね~~。」
耀司、仕事の合間、だろうか、リビングに。
「おや。いらっしゃい。」
そんな高井戸に睦美、丁寧にお辞儀をして、
「こんにちは。今日も、お邪魔しました。」
照れ臭そうに。
耀司も照れ臭そうに、
「いえいえ。歓迎です。はい。」
ペコリと。
汐梨、そんなふたりを見ながら睦美に、
「睦美さん、あれから、電話は…???」
睦美、
「あ、はい。…って言うか、ラインはもぅ。」
汐梨、コクリと。
「ふ~~ん、そうなんだ~~。兄さん、私には何も言わないけど。」
その声に耀司、口を尖らせて、
「ん、んなの、イチイチ報告。」
そんな耀司に顔を横にして汐梨、
「まぁ~~ねぇ~~。」
「…って、何だよ、その目ぇ~~。」
睦美、
「電話。…と、言うより、音楽教室からは、距離近いですから、高井戸さん、在宅ですから直接。」
そんな睦美に汐梨、にこやかと感心した風に、
「偉~~~ぃ。うんうんうん、その調子。もぅ~~、歩いてすぐだから。」
そして耀司を見て、また、
「ねぇ~~~。」
耀司、眉間に皺を。
「だから。」
間髪入れずに汐梨、
「まっ。その方が、いいか。このでくの坊、どうせ。」
その声に椅子に座ってコーヒーを飲みながら麻沙美を見ている耀司、汐梨に、
「目の前にいるんですけど…。そう言う事、言う…???」
すぐさま汐梨、
「あら、聞こえてました…???すみませ~~ん。」
ペコリと。
睦美、可笑しがりながら口に手を。
芙美花、廊下で、
「先生~~。」
清水、そんな芙美花に、
「はい。芙美花さん。」
芙美花、丁寧にお辞儀をして、
「この前はどうもありがとうございました。」
清水、芙美花を見てニッコリと。
「うん。…で…???…あれから…???」
芙美花ニッコリとして、
「はい。帰っておとうさんに話したら、もぅ、おばちゃんが先生の言った通りに、言ってくれたらしいんです。」
その声に清水、
「あらまぁ~~。ははは。さすがは、ウェディングプランナーって。」
芙美花、ニコニコとして、
「はい。」
そしてもう一度清水にお辞儀をして、
「ほんとうに、ありがとうございました。」
校長室で舘脇、清水の話に、
「そうですか~~~。はは。清水先生。お手柄。」
季久美も、
「良かった~~。とにかく、期末の時期。…それでなくとも、芙美花さん、家庭事情で…。…でも、今の時代、中々、いませんよね~~。」
その声に清水、コクリと。
季久美、
「勉強もして~~。家事全般。…でも、それが…、このまま。」
舘脇、椅子に座ったままで、
「えぇ~~。その通りです。母親が亡くなって、それで自暴自棄になる人は多い。しかも、子供なら…。それでいて、父親が…。けれども、思春期なら当然、子供はパニック。そんな子供を男親って、中々~~。けれども、芙美花さんの場合は高校2年生。まっ。おとうさんの仕事も、在宅で…。」
季久美、
「えぇ。」
「最悪であれば、家庭崩壊。不登校もままならない。けれども、芙美花さんは違った。私たち、教育者としては、ある意味、見本としなければならない。そんな感じも、しますけど…。」
季久美、舘脇を見て、
「仰る通り。」
舘脇、
「ただ。私たちも、ある意味、感謝です。そういう事を、担任の清水先生に相談してくれた事を。中には、誰にも相談できずに、別の道に…、と、言う場合も、決して少なくはないのですから。」
清水、頷いて。
季久美、再び、
「良かった~~~。」
舘脇、机の上で両手を組みながら、
「これで…、芙美花さんのおとうさん。これからお付き合いする人と、更に…。しあわせになって貰えるように、お願いしたいところですね。」
ニッコリと。そして。
「この事は、我々、教育者としても、生徒の個人情報と言った側面もありますが、学校内での、可能な限りの、情報共有として、教職員たちにも。」
季久美を見ながら。
季久美、舘脇に一礼して、
「仰せの通りに。」
清水も、
「心得ました。」
清水、2年の担任たちに。そして…。芙美花の所属する吹奏楽の兼高にも。
兼高、清水からその話を聞いて、
「えっ…???…はははは。本当~~~。ん~~。良かった~~ははは。うんうんうん。それでなくとも、芙美花さんの場合、もぅ~~。心配してたから~~。はははは。清水先生、グッジョブ。」
清水、そんな兼高に、
「いえいえ。芙美花さんの方から相談されたから、私があの時、ふと思った事、話してあげただけで。」
兼高、
「いえいえ。しっかりとお子さんを育てている清水先生だからこその。私なんて、担任も持った事ないんですもの。しかも、子供もいませんし。」

ママでいい…。 vol,172. 「うんうんうん。気軽に来てくれて大歓迎~~。」
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