「どんな曲でも…。弾ける…。」 | THMIS mama “お洒落の小部屋”

ドキドキ 「…って。高井戸さんの家って、どんな感じの…???」
誓。

駅のホームで。

晄史、
「ん~~。まっ。」
顔を傾げて、
「一般的かな~~。」

「ふ~~ん。…で、中型犬のワンちゃん、いると~~。」
「そういう事。」

「あ。」
誓。
「そして。…娘さん。」

晄史、コクリと。
「うん。ふみかさんね。」

誓、ニッコリと、
「うんうんうん。」

芙美花、眞鍋にコーヒーを。
「はい、どうぞ~~。インスタントですけど。」
ニッコリと。

睦美、
「あ、ありがとう~~。」

汐梨、
「へぇ~~。じゃあ何、あの講師の人から、睦美さん。」

睦美、汐梨に、コクリと。
「えぇ。」

耀司も、
「いやいやいや。何とも凄い。元ピアニスト。」

睦美、面映ゆく、
「え、え~~。でも…。今は。そんな…、本格的には。」

「いや…。でも、凄いですよ。だって、ピアノのメロディが聞こえて、すぐ、体がそっちの方に。…って言うか、睦美さん…。」
耀司、顔を傾げて、目を空に。
「どんな曲でも…。弾ける…。」

間髪入れずに汐梨、
「兄さん。」
テーブルをペン。
「だから。ピアニスト。だっつぅのに。」

「日本に来てから、ピアノ演奏、続けられるかな…???…とも、思ったんですけど、中々…。」
睦美、微笑みながら…。
「とにかく、眞鍋の父が紹介してくれた音楽教室でまずはと思って。」

汐梨、
「うんうんうん。」

「そこの音楽教室で働いていると、段々と演奏する時間が…。」

芙美花、
「あ~~ん。眞鍋さんのピアノ~~。聞いてみた~~い。」

そんな芙美花を見て耀司も汐梨も、笑顔で。
「そう言えば、私も聞いたことないや、睦美さんのピアノ~~。」
睦美を見て。

耀司、
「うそ。いつもヨシカワ、行ってて…???」

その声に汐梨、
「いや。…って、普通~~。音楽教室の事務局員さんがピアノ弾けるなんて…。」
そこまで言って汐梨、その口に右手を。そして睦美に申し訳なさそうに僅かに頭を前に。
「すんません。失言でした。」

睦美、可笑しそうに右手をヒラヒラと。
「いえいえ。」

汐梨、睦美を見て、耀司を見て、
「…て…???…実際、いるのかしら、音楽教室の事務局員でピアノ弾ける人って。」

耀司、僅かに可笑しがって、
「いや。それは~~。まっ。楽器、弾ける人は~~。いるかも知れないけど…。でも…。さすがに。ピアニストって言うのは…。ん~~、どう…かな。…でも…。…って言うか。ん~~~。さすがに、足、止まっちゃうよね~~。ピアノのメロディが聞こえて来てさ。あれ…???…と、思って…。かかかか。自分でも不思議なくらいに、聞き入っちゃうんだから。」

芙美花、
「さすがに。ジャズとはちょっと趣、違うもんね~~。」

汐梨、芙美花の声に頷いて。
「うんうんうん。」

耀司、
「睦美さんって、いつ頃からピアノを…???」

汐梨も、
「あん。うんうんうん。」

「…って言うか。」
耀司、ニッコリとしながらも、
「…そう言えば、俺、睦美さんの事、何にも知らないや。」

途端に汐梨、耀司の声に、
「あ。」
こちらは目を真ん丸にして、
「確かに。」
そして、
「だよね~~~。」

耀司、笑いながら、
「くくくくく。」
そして。右手を軽く挙げて、
「あ。いや…。ごめん。…って言うか、ヨシカワで事務やってて。まっ。確かに。ピアノを弾く人って。それで、事務の人がピアノ弾く…???…それから~~。韓国人で。日本に来て15年。…でぇ~~。犬に噛まれてのトラウマ。」

瞬間、汐梨、
「兄さん。」
耀司を睨み付けるように。

芙美花も父を見て、
「そうだよ~~。」

耀司、頭をコクリと。
「ごめん、ごめん。…って、いや。そういうつもりじゃないんだけど…。…どぉ~~。…でも。…その程度の事くらいしか。…あっ。それと~~、ジャズが好きなトコ。」

汐梨、
「あ~~ん。確かに。…って、私も、その程度か…。」

「…と、言っても、晄史さんから聞いた話なんだけどね~~。」

睦美、軽く頭をコクリと。
「ごめんなさい。」

汐梨、そんな睦美を見て、
「え…???」

耀司、途端に、右手を振って、
「いやいやいや。睦美さんが謝って…。…って…。」
睦美と汐梨、芙美花を見て、
「えっ…???…俺、何か変な事言った…???」

芙美花、父を見て首を振る。

睦美、
「私…。子供の頃から…。…どちらかと言うと、引っ込み思案なところがあって。」

汐梨、睦美を見て、耀司を見て。

耀司、瞬きして…。そして顔を傾げて。
「えっ…???…って、言うか。…そんな風には全然、見えないけど…。」
そして汐梨を見て、
「ねぇ~~~。」

汐梨、そんな耀司にニッコリと、そしてコクリと。

睦美、
「どちらか…、と、言うと。…ん~~。晄史が、私の分まで話してくれて。」

耀司、空を見るように、
「あ~~ん。ん~~。…確かに。」

汐梨、そんな耀司に、また、
「兄さん。」

けれども耀司、
「あ、でも…。それはそれで…。晄史さんは晄史さんで、話す事がある。単に、それでしょ。いや…。別に引っ込み思案だなんて。…僕はそんな風には見えないけど…。」

汐梨、耀司を見て、
「……。」








ママでいい…。   vol,137.   「どんな曲でも…。弾ける…。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 

 


《PR》
庄司紗千 花笠音頭

※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。

アメーバ