春風、理沙の身体、両脇より下に両手を。そして理沙の身体を左側に。
すると…。スルリと…。
理沙本人が、
「わぁ。」
見ている4人、
「わっ。」
「凄〜〜い。」
「スルリ。」
「キャハ。」
和奏、
「へぇ〜〜。」
理沙、思わず口に両手を、
「わはっ。び~っくりした〜〜。お尻が滑った〜〜。」
麻理絵、
「凄〜〜い。こういう風になるんだ〜〜。」
春風、
「そして…。」
肘当てを元に。フットペダルも元に。そして理沙の足を…。
杏美、雅美、
「完璧〜〜。」
和奏、ニコニコと、
「うんうんうん。へぇ〜〜。」
けれども…、理沙…、顔を傾げて…。顔をクシャリと…。
「なんだか…。下が…感覚…ないから…。何とも…、変な感じ…。」
麻理絵、
「うん…。ま…ね〜〜。」
雅美、
「確かに…、そうかも…。」
理沙、
「けどさ。」
上半身を右左に…。そしてロックを外して、車輪に手を…。僅かに車椅子を動かして、
「うんうん。動ける…って、感じは…。嬉しい…。」
看護師たち、チョコンと顔を傾げて…。
杏美、雅美と顔を見合わせて、そして看護師に、
「あ、あのぉ〜〜。病室から出てっていうのは…。」
他の2人も、頷いて、
「うんうんうん。」
そんな生徒たちに凪、
「そう…ねぇ〜〜。じゃ、春風さん。そして…須美さん。一緒に…、着いててくれる。」
春風、そして須美、
「あ、はい。」
麻理絵、ガッツポーズで、
「や〜〜り〜〜。」
杏美、車椅子を押して、
「んじゃ。」
和奏、看護師に、
「すみません。なんだかんだ言って。」
凪、
「いいえ〜〜。私たちも、嬉しいですよ。理沙さん、前向きになってくれて…。」
杏美、理沙に、
「じゃ、行こう〜〜。」
ドアを開けて。
理沙、下半身が不随になって以来、初めての病室以外の景色である。
しかも、今回はバレー部のメンバー、そして看護師2人と共に…。
麻理絵、廊下をキョロキョロと、
「…えっと〜〜。何処に…???」
雅美、
「かかかか。行ってみよっか、屋上。」
杏美、
「うんうんうん。ここの屋上、素敵だって。」
芙美も、
「うんうん。行こ、行こ。」
そして看護師を見て…。
すると春風、ニッコリと、
「えぇ、どうぞ〜〜。」
生徒たち、それぞれ右手でガッツポーズ、
「や〜〜り〜〜。」
全員、エレベーターに乗って。
…そして屋上。
杏美、車椅子を押して、
「ゆっくり、ゆっくりと〜〜。わはっ。」
麻理絵、芙美、雅美、そして杏美も、
「へぇ〜〜。素敵〜〜。」
春風、須美と顔を見合わせて、
「ふふ。」
麻理絵、
「凄いわ、まるでお庭みた〜〜い。」
雅美、
「ぷっ。これが…、屋上〜〜???いやいやいや。」
理沙、
「うん。凄いっしょ。」
麻理絵も雅美も芙美も自由に、あちらこちら…。
その時、パーゴラの中のふたりの男女。
最初に気付いた麻理絵、
「ねぇ、芙美〜〜。」
芙美、
「うん…???」
すると、雅美も杏美も、
「あっ。」
看護師の須美、
「あは、麗亜ちゃんたち、来てたんだ〜〜。」
ゆっくりと歩く7人。
その声が聞こえたのか7人の方を見る麗亜、
「あっ、看護婦さ〜〜ん。」
傍にいる将輝も、
「ん〜〜???」
スマホの動画から頭を上げて…。
麗亜、前を歩いている2人の後ろからの車椅子を見て、
「あっ。お姉ちゃ〜〜ん。」
すると将輝も、
「えっ…???」
理沙、麗亜を見つけて、
「あはっ。」
杏美、
「…ん…???理沙…???」
麻理絵、芙美、そして雅美、首を傾げて理沙を…。
理沙、
「麗亜ちゃん。そして、そのお兄さん。…本をくれたのが…。」
ふたりに近づいて3人、
「こんにちは。」
麗亜、ニッコリとして、
「こんにちは〜〜。」
将輝、いきなり目の前に現れた4人を見て、一瞬たじろいで、
「ど…、ども…。」
そんな男子を見ての麻理絵、芙美、そして雅美に杏美、頭の中で、
「…わっ、かっこいい。」
「…イケメン…。」
「…ふ〜〜ん。」
「…おぅおぅ。」
杏美、車椅子の上から小声で理沙に、
「菅田…将輝…???」
理沙、口を噤んで、
「うん。」
須美、麗亜に、
「お散歩…???」
麗亜、
「うん。」
春風、理沙に、
「理沙さ〜〜ん、みんなに…紹介したら〜〜。」
その声に理沙、
「えっ…???あっ、あ〜〜。」
麻理絵、そして芙美、後ろに両手を、
「ふふ〜〜ん。」

信じて…良かった。 vol.029. 麻理絵、そして芙美、後ろに両手を、「ふふ〜〜ん。」
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
