「そ~~んなの簡単でしょ。幼馴染のカンちゃん。あんたの事、一番よく知ってんじゃん。」
朋代。
奈都美、
「カンちゃんの事だから、今も、心配してる。」
「だ~~ね。…とにかく…、連絡は…密に…。あっ、それと…、尾田ちゃんも一緒だったんでしょ。」
「あ~~、うん。」
その瞬間、奈都美、つい数時間前の伸永の胸の中に飛び込んだ事を思い出して少しの沈黙。
その沈黙に朋代、
「…ん…???ナツ…???どうした…???」
瞬間、奈都美、
「えっ…???あっ。ううん。」
朋代、
「ふん。」
「なんか…、最近、尾田君に私…、助けられてばっか…。」
「えへ~~。かかかか。まっ、なかなかの個性的…、面白いキャラ…持ってるから~~、尾田ちゃん。」
その時、朋代、いきなり頭に浮かんだ事に自分で噴出して、
「ぶっ。くくく、かかかか。」
奈都美、その笑いに、
「な~~に~~???どうしたの~~???」
「えぇ~~。今、とんでもない事、頭に浮かんだの。」
「とんでもない事…???」
「かっかかかか。」
「なになになに、そのとんでもない事って~~。」
可笑しがって朋代、
「いやいや。いやいやいや。やめとこう。あんたに怒られる。」
「な~~によ~~。」
「だから。だから…。ごめん。こんな事、頭に浮かんで。」
「もぅ~~、そこまで言っといて~~。」
朋代、いきなり舌を出して…。
「ナツ、絶対、怒んない…???」
奈都美、
「怒んないって…。ん~~。事と次第による…かな~~。」
「じゃ、やっぱりだめ。」
「あ~~。うそうそうそ。だめだめだめ。うん。絶対に怒んない、怒んない。な~~によ~~。」
そんな奈都美に朋代、
「うん。あのね。こ~~んな事が、頭に浮かんだ~~。もしも…。もしもよ。もしも。」
「う…、うん。」
「尾田ちゃんが、ナツの彼氏になったら…どうなる…かな~~。な~…。」
そこまで聞いて、いきなり奈都美、
「ぶっ!!!それはない。絶対に、ないっ!!!」
朋代、
「かかかか。言うと思った。」
「あのね~~。」
奈都美、崩していた体をいきなり起こして、右手を右脇腹に当てて、
「単に仕事で…。課長と部長に頼まれて、尾田君に仕事を教えているだけ。それ以外に何もない。」
「わお。言い切っちゃった~~。」
目を真ん丸く朋代。
そんな朋代の声に奈都美、
「あったりまえでしょう~~。あんな…ぼぅ~~っとしているのに~~。」
「はいはい。はいはい。そうでした。そうでした。」
奈都美、くしゃりとした顔でスマホに、
「勘弁してよ~~。それでなくとも翔の事で、頭が痛いのに~~。頼むよ~~。」
「はいはい。分かった、分かった。まっ、とにかく…、落ち着いてね。辛いかもしれないけど…。変な気…、起こさないで。」
「うん。分かったよ。カンちゃんには、私から…。」
「うん。あっ、それから…、翡翠堂の方…どんな感じ…???」
唇を噤んで奈都美、
「うん。中々良い感じ。…しかも…、お店の人たち、職人さんも…良い人ばっかりだから…、遣り甲斐あるし。」
「うんうん。ユッコも翔も今、抜けて大変だろうけど…、頑張れ。」
「うん。ありがと。」
「元気…出た…???」
その声に奈都美、
「あっ。」
そして、
「ふふ。ありがと。少し…楽になった。」
「おぅ。」
「うん。おやすみ。」
そして通話を切って、今度は葉月にライン、
「さっきはありがとう。なんでか、かあさんと話して、トモさんと話して、少し落ち着いた。ごめんね、心配かけて…。」
お風呂上り、葉月がスマホを見て、
「うん。」
にっこりと、
「そっか~~。ふん。良かった。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
《PR》
庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。