室内に入り、並べてある料理の傍を通り、 その時に、ジミーと遥子が寄り添って会話をしているところ。
「おかえり鮎川さん。あっ、紹介するよ。」
そう言うジミーの傍でニッコリと笑う大沢遥子。
そんなふたりを見て、そしてすぐに視線を変えて玄関に向かう紗友莉…。
「あれ…どうしたのかな…彼女…。」
そう言いながら、紗友莉を追い駆けようとしたそんなジミーの肩を押さえて、
遥子の傍にジミーを戻す拓哉。人差し指を縦にして、
「ツッツッツッ。」
「止めとけ。」とでも言うようにジミーの肩をトントンと叩き、
出口まで近づく紗友莉の後を追い、そのまま外に出る紗友莉と拓哉。
「君…、鮎川君。どうやって帰るつもりだよ。」
「……。」
黙って歩く紗友莉。
「おい。」
呼ぶ拓哉にも、一切振り向かない紗友莉。
「…ったく、なんだってんだ。」
また腰に両手を当て。
「この辺…、あんまりタクシー通らないぞ。」
そう言って、今度は呟き加減で…、
「…駅までどんくらいあると思ってんだ。」
そう呟いたかと思えば、今度は…、
「あ~~、ったくもう…。なんで…こう…。」
周囲は閑静な住宅街、とは言え、さすがに拓哉が言うように、
この時間帯、殆ど車など通っていない。ましてやタクシーなど…。
来るときはジミーと楽しい話をしながら、
緑が綺麗な環境に心も穏やかになっていたはずが…今は…。
閑散とした路上、そして女ひとり…。
そこに、
「ねぇ…。」
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