霊(アートマン)の知識の中に
それは無知の者には暗夜である。
無知の者は自らの感覚的な生命の中に目覚める
それを彼らは日光だと思う。
だが見者にとってそれは暗黒である。
(バガヴァッド・ギーター2章69節)
*無知のものには日光であり、見者にとっては暗黒、、、(まさにプラトンの洞窟の比喩を思わせます)。
「まといのば」のメンバーの皆さんにはおなじみのこちらのギーターの一節を読むと思い出すのは「人の行く裏に道あり花の山」というあの相場師たちのつぶやきです。
「人の行く裏に道あり」です。
そして、ニーチェの狂人の叫びも思い出します。
あの真っ昼間に提灯をつけて走り叫ぶ狂人の話しです。
真っ昼間なのにも関わらず、ここは真っ暗だと彼は主張します。

*ムンクが描いたニーチェの肖像。叫びたくなりますw
我々は彼を嘲り笑いますが、彼の叫びに耳を傾けていると、次第に提灯をつけたくなります。
無知の者は自らの感覚的な生命の中に目覚める
それを彼らは日光だと思う。
だが見者にとってそれは暗黒である。
なぜ「白昼に行灯をつけなければならないのか」と言えば、我々は無限の虚無の中にいるからであり、なぜ無限の虚無の中にいるのかと言えば、神がいなくなったからです。親を亡くした子のように我々は神を探していますが、しかしあるとき探している神が見つからないことに気付きます。
「神がどこへ行ったかって?」、と彼は叫んだ、「おれがお前たちにいってやる! おれたちが神を殺したのだーーお前たちとおれがだ! おれたちはみな神の殺害者なのだ!
余談ながら、神殺しをモーセ殺しとかけたのがフロイトの独創でした(フロイトのみに帰するものではありませんが)。モーセ殺しという親殺しの記憶が民族のトラウマとなり、その抑圧された記憶が民族の強いラポールを形成したというのがフロイトのアイディアでした(ここらへんは寺子屋でがっつりやりました)。

*自身をモーセと呼ばせたこともあると弟子に暴露されたモーセ(弟子と言ってもユング先生のことですが)。
神とはモーセである、というのは突拍子もないようですが、エジプトでの唯一の一神教であったアトン教(アテン教)の神官であったモーセが、自らが奴隷を開放し、自らが宗教を興したというのがフロイト以前からも根強くある仮説です(アメン教も太陽神ですが、アトンは夕日の神様です。そしてエジプトは多神教ですが、アトンは一神教です)。

*アトンをあがめるアメンホテプⅣ世。ちなみに彼らはエジプトの黒歴史として歴史の闇に葬られました。名前が墓からも末梢されたのです。
だからこそ、その子供のファラオの墓は暴かれずに済んだのですが、、、アメンホテプⅣ世の子供であり幼いファラオこそが、ツタンカーメンです。
そもそもエジプトの奴隷を神が解放して、エクソダス(出エジプト)させたのですが、その解放者は神=モーセということです。そして、40年にわたる放浪に疲れて、約束の地を見るもモーセは志半ばで死にますが、これは民衆による謀殺であろうという大胆な仮説です。神に選ばれ、その神をあがめ、神を引きずり下ろし、そして神を殺し、そして再びあがめるという構図です。その中心にいたのは超越的な人格神ではなく、人間モーセであったというのは非常にワクワクする話しです。

ちなみにニーチェは神殺しを人間に帰していますが(というか我々自身の手がピラトのように血に染まっているのです)、しかしそれはむしろ祝福であると考えています。
ピラトは手のつけようがなく、かえって暴動になりそうなのを見て、水を取り、群衆の前で手を洗って言った、「この人の血について、わたしには責任がない。おまえたちが自分で始末をするがよい」。(マタイ27:24)

「この人を見よ(Esse homo)」とピラトがイエスを指して民衆に叫ぶ瞬間の絵です。このEsse homoをタイトルにつけたのがニーチェです。それも自分を指して!!ニーチェはキリスト教を徹底的に批判しますが、イエスは大好きなのです(というか、本人が著書の中でそう明言していますし)。
ニーチェをニヒリズム(虚無主義)と勘違いする人も多いのですが、彼のテーマはニヒリズムの克服であり、平たく言えば幸福の希求です。
これよりも偉大な所業はいまだかつてなかったーーそしておれたちのあとに生まれてくるかぎりの者たちは、この所業のおかげで、これまであったどんな歴史よりも一段と高い歴史に踏み込むのだ!(以上、フリードリッヒ・ニーチェ「悦ばしき知識」125より引用)
神殺しによって、我々はより一段と高い歴史に踏み込むと宣言しているのです。
そんなことをニュートンの誕生日(12月25日)に思い出していました。

余談ながら(そしてお馴染みの話しですが)ニュートンが生まれる年の1月8日にガリレオ・ガリレイが死にます(1642年)。そのガリレオ・ガリレイの死の日から実に300年後に転生したかのように生まれるのがホーキング博士です(1942年1月8日)。
*僕はアメリカのドラマ『BigBang Theory』のハワードがやるホーキングのモノマネが大好きです。ちなみにホーキング博士はゲスト出演されていますw
「まといのば」は何とか社会に受け入れられるようにと考えて、非常に穏健な方向へと針路を変更するべくこの数年努力してきました(いや、これでも努力してきたんですw一応)。
ですが、、、、、先日の気功師養成スクールを開催しながら、「人の行く裏に道あり」だな〜と思い返していました。
気功基本12セット以外に希望をつのったときにいろいろと面白い技術がリクエストされました。
そのリストをつらつらと見ていると、穏健な道へ社会復帰しようという考えそのものが大きな間違いのような気がしてきました。
「まといのば」から怪しげなものやオカルト的なものを消していったら、混沌に穴を開けるようなものです(「渾沌、七竅に死す」『莊子』)。
狂人が提灯を吹き消しても意味が無いのです。
狂人は狂ってこそでしょう。
というわけで、ますますCrazyを目指していきたいと思います。
(「人の行く裏に道あり花の山」の下の句は「いずれを行くも散らぬ間に行け」だとも言います。急ぎましょう!!)
2017年もお楽しみに!!!!(告知は年末までには、、、)
【書籍紹介】

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以上は以前にもよく紹介していた本ですね。
そして最近のセミナーで紹介したのはこちら。
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そして最近セッションなどで紹介するのが「ホワイトカラー」。
ホワイトカラーというのは、ホワイトカラークライム(知的犯罪)を担当するFBIのこと。
詐欺師のテクニックは重要です。
詐欺とは臨場感の生成です。
圧倒的な知識、入念な準備、そして当意即妙さと思い切りの良さ、、。
ホワイトカラーが終わってしまい、逃げ恥ロスならぬホワイトカラーロスに陥っています(もう一度最初から見ようかな)。
というわけで、ニールを思い出すのがこちら。超有名な贋作家による自伝です。
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