バレリーナ専門とうたいながら、全く最近はバレエと関係ないことが更新され続けて1年以上なので、たまには思い出したようにバレエネタで書きます。
(9月あたりからバレエも再開。。。。いや、またオオカミ少年になりそうなので、しばらくしたらバレエも再開。。。というあたりにとどめておきます。いずれにせよお楽しみに。)

ということで、カトルです。
アントルシャ・カトルというやつですね。
その前にシンプルにシャンジュマンの話を。
シャンジュマン(Changement)は名前の通り、Changeですので、足を替えるパです。足の位置を前後で換えます。
両足で飛んで、両足で降りるパで、真上に飛びます。そのときに右足前だったのが左足前になります。右足からすると前だったのに、飛んだら後ろになる感じです。
ルソー風に言えば、原始、森の中で生きていた我々の祖先は、両足でピョンピョン飛んで遊んでいた。で、ピョンピョン跳ねているうちに、実はつま先を伸ばすほうが高く飛べることに気付きます。ちなみに、なぜかつま先を伸ばしたほうが、足の裏全体をきちんと使えるからのようです。おかげで参加する筋肉が増えるので高く飛べます。もちろんそれだけではなく、つま先を伸ばそうとすると、膝裏も伸ばそうとしてしまい、腰裏も伸ばそうとして、そして脊椎も長く伸ばして使おうとするので、プリミティブな足の屈伸だけによるジャンプなどとは桁違いに高く飛べるようになります。全身をバネとして使えることに気付いたという感じでしょう。
ただ、ジャンプだけだとさすがに飽きるので、足を入れ替えてみようとした人がいて(もうすでになぜか5番ポジションで飛んでいることは前提としてw)、それに対して「バカなことをするな、未来の人間がバッチュや無駄に早いアレグロで苦しむだろう」と誰も止めなかったのでバレエは興ったということです(冗談です、何を言っているのか分からない人はルソーの「人間不平等起源論」を読んでください(^^))。
最初は足をチェンジ(入れ替える)ことが楽しかったのだが、だんだん飽きてきて、足を入れ替えたように見せて、入れ替えないという高等テクニックを披露するお調子者が出てきました。シャンジュマンと見せかけてのアントルシャ・カトルですね。
ジャンプしたあとに、あたかも足を変えるかのようにいったん交差させて(バッチュして)、そして再び同じ足で戻ってくるのがトリックです。シャンジュマンしか知らなかった原始人たちは大変驚いて、魔術かと思ったそうです(ウソです)。
シャンジュマンは右足前5番で考えると、右足が左足の後ろに行って、交差したあとに、また右足が左足の前に来る。行って戻ってくるので、同じ右足前で飛んで、右足前で終わることになるので、シャンジュマンっぽいのに、シャンジュマンじゃないということで、カトル(4回)と名付けてみました。ちなみに、なぜ4かと言えば、実際の操作の回数に合わせているだけです。足を開いて、閉じて、開いて、閉じての4回(かぞえかたは5番、1番、5番、1番という方もいます。同値なので)。
ちなみに、アントルシャ・シスだと、開いて閉じて、開いて閉じて、開いて閉じての6回。
ユイットだと、開いて閉じて、開いて閉じて、開いて閉じて、開いて閉じての8回。
開いて閉じてはシャンジュマン(交換)なので、シャンジュマンは2ということになります(シャンジュマンはアントルシャのグループには入れてもらえませんが。アントルシャ・ドゥと言えばいわゆるロワイヤルです。後述します)
2は右足前から右足前に終わる数字です。2を偶数セットやれば同じ足が前で終わり、奇数セットだと違う足が前で終わります。
そうすると、カトルは4なので2×2となります。右足前からなら右足前で終わります。
シス(6)は2×3でシャンジュマンが3回なので、足が入れ替わり、右足前からだと左足前で終わります。
ユイット(8)は2×4シャンジュマン(交換)が4回なので、足はそのままです。
ですから、ダンサーたちは、カトルを1セット、シスを3セット、ユイットを4セットと考えています(多分)。ですので、シャンジュマンは足慣らしで半セットという感じです。そうするとスーブルソーは。。。(^_^;)
ちなみに、アントルシャサンク(5)というなぜか奇数のパもあります。
トロワ(3)やサンク(5)という奇数で終わる奇妙なパは、すべて片足着地ということです。
アントルシャ・サンクと言われると、頭が真っ白になるので、そのときは「カトルをしてクペで着地」と翻訳すると良いと思います。
残っているのはロワイヤルでしょうか。
ロワイヤルはシャンジュマンバッチュなどとも言いますが、これはアントルシャ・ドゥーです。アン・ドゥ・トロワのドゥなので2ですね。
高貴(royale)に踊ります。両足で飛んだら、足を変えないでバッチュして(打って)、いわばその衝撃で足を交換します。
ちなみに、バッチュ系のパはすべて、バッチュした後の交換(change)を意識しないとうまくいくとされます。普通、バレエは一般に「お家に帰るまでが遠足」で、やりっぱなしにせず、きちんと5番に入れるまで意識を集中します。身体の隅々まで、すべてを制御するイメージですが、バッチュは異なります。バッチュを含むパは打つところまでを、きちんと自分でやったら、あとはオートマチックに足が勝手に入れ替えてくれるイメージで踊ります。
たとえば、ブリゼというパがありますが、あれも、出した足に後ろからもう一つの足で
という話を書くつもりではなく、バッチュの打ち方のコツです。特にアントルシャ系の。
一般的によく言われるのは、足を棒のように一直線にして、腰で打てとか、腸腰筋で打てなどと言います。足先ではなく、太ももを交差させる!などと(^^)
ただ、某フランス国立バレエ団ではそう考えないそうです。
背中でも腰でも太ももでもない。。と。
「ドラムを叩くのと同じだと、足先で打て」と。
それを聞いた時は、正直、目を丸くしました。
ちなみに、僕らが何も知らずに足先で打ったら、欽ちゃんになりますので、きちんといろいろできるようになってから、このメッセージを思い出すと、驚くほど打てます(多分w。ちなみに、今日、そのアドバイスをしたら、その方は驚くほどアントルシャが上達していました(^^))。
彼いわく、ドラム(比較的に小さなドラムのイメージです)を叩くときは手をリラックスさせて、全身をリラックスさせて、あたかも指先だけを使うようにドラムを叩く、と。それと同じだということです。
是非!試してみてください。
