もうかれこれ10年近く、ひょんなこと(これを詳しく書くと長くなるので割愛しますが)から、我が家の食事はボクが作っています。(といっても、我が家にはカミさんとボクとハムスターしかいませんが。ハムスターのエサはカミさん担当で、たまにボクもニンジンの余りなどをあげます。)
とはいえ、ウチは1日2食で、しかも週の半分以上は夕飯以外を外で済ませています。つまり、実際に作っているのはほぼ毎晩の夕食だけです。
カミさんは、ボクの料理に対して「えー!? また鍋?!」とか「今日の焼きそば、イマイチ」などと、ほとんど口を挟みません。たまに味つけや盛り付けについて「こうしたほうがいいかもよ」と言うことはあっても、それくらい。ありがたいことです。だって、毎日ああだこうだと現在完了形で言われ続けたら、いくら正論でも心が折れますから。
もちろん、たまに「これこれを食べたいな」とリクエストをくれることもありますが、それは首都圏で雪が降る回数くらいの頻度です。
それに比べて、カミさんが食事を作ってくれていた頃の“食べ手としてのボク”はひどかった。福笑いの失敗作くらい、いやもっとひどかった。裁判で極刑を食らってもおかしくないレベルです。
例えば、せっかく作ってくれた料理を食べたくない気分のときは「今日はそういう気分じゃないからいらないわ」と平然と言っていました。あるいは、もう夕飯の支度が始まっているであろう時間に「今日、急に飲みに行くことになってさ」などと連絡したり。
本当にひどい。自分が作るようになってから、そのひどさが身にしみてわかりました。どうしようもないヤツでした、ボクは。
自分が食事を作り始めてしばらくした頃、そのことをきちんとカミさんに謝罪しました。カミさんは海のように広い心の持ち主なので、あまり気にしていないようでしたが。
そんな反省もあって、少しでも喜んでもらえるよう、ほっこりしてもらえるよう、日々作っています。改宗換心です。
「彼女はオレのいいなりさ」(“Under My Thumb”)、「誰が昨日の新聞なんて欲しがる?(お前なんて昨日の新聞さ)」(“Yesterday’s Papers”)なんて歌っていたミック・ジャガーが、“She’s the Boss”と歌うようになったみたいに。(別にボクはミック・ジャガーではありませんが。)
ま、犯してしまった罪は消えませんが…。
