ゴミ屋敷になるのは片付けられないからだけではない
部屋を片付けられないことは、ADHD的な所見として語られることが多い。
しかし、片付けられないという症状は統合失調症や躁うつ病などでもみられるので、「片付けられないこと」=ADHDということは決してない。
それどころか、精神医学的に正常な人でも片付けられない人もいる。
片付けられない人たちは、加齢により更に片付けられなくなる。これは、「片付けられない」という症状が加齢により悪化する傾向があることを示している。
そのようなことから、たまにテレビなどで報道される超絶ゴミ屋敷のオーナーはほぼ間違いなく高齢者である。
高齢になるにつれて脳を制御する能力が低下していくことが関係している。つまり社会にある程度沿った行動ができなくなっていくのだろう。
片付けられない人は「片付けられない」という症状だけでなく、物への執着が大きいことに気付く。
ゴミ屋敷の主に、なぜこのゴミ(のようなもの)が捨てられないのか問うと、昔の「ある思い出」のために捨てられないと語るからである。それは客観的に見ると、本人には悪いが、どうでも良いようなものである。
このある物への執着は、ADHDというより、むしろASD的な所見だと思う。
元々、ADHDとASDの綱引きのようなバランスがあり、若い頃はこのASD的症状がゴミ屋敷にならないようにうまくいっていたのに、高齢になり、この2つの相反性が相乗的に変化して、超絶ゴミ屋敷になってしまうのだと思う。