フィコンパ(新規抗てんかん薬) | kyupinの日記 気が向けば更新

フィコンパ(新規抗てんかん薬)

今回は前回の記事と少しだけ関連がある。

2016年5月26日にエーザイからフィコンパ(一般名:ペランパネル水和物)と言う全く新しい作用機序を持つ新規抗てんかん薬が発売された。

フィコンパはエーザイによる創薬で、かつてのアリセプトのような大型商品として期待されている(つまり日本製)。フィコンパは、グルタミン酸によるシナプス後AMPA 受容体の活性化を高選択的かつ非競合的に阻害する唯一の薬剤で神経の過興奮を抑制することにより、てんかん発作を抑制する。なお、新規抗てんかん薬なので、トピナやガバペンと同様に単剤投与できない。

フィコンパは、本来パーキンソン病の治療薬として開発されたが、2008年ころ、パーキンソン病の治療薬としての上梓は断念。その後、糖尿病の神経因性疼痛、多発性硬化症、片頭痛などでの開発も中止している。結局、抗てんかん薬としてやっと発売にこぎつけたのである。

アメリカの発売は2012年の10月で、現在、世界で45か国以上で12歳以上の部分発作(および二次性全般化発作を含む)で承認を得ており、強直間代発作の併用療法としても35か国で承認を得ているらしい。

MRさんの話では、あのイーケプラで効かない人に有効なことがあるという。(イーケプラよりより効果的と言うわけではないことに注意)。

このフィコンパは、片頭痛にも有効な人がいるらしく、将来、適応を取得する可能性があると言う話を聴いた。

この薬は今のところ、他の新規抗てんかん薬のように気分安定化作用を期待して精神疾患に使われているという話は聴かない。疼痛系の疾患にも承認を得ようとした経緯があり、ガバペンなどのような効果もあるのかもしれない。

トレリーフというレボドパ賦活型パーキンソン病治療薬がある。これは、元々、抗てんかん薬のゾニサミドがパーキンソン病にも有効なことから適応拡大し、他の商品名として発売されたものである。そのため、エクセグランに比べかなり薬価が高い。また、エクセグランを抗パーキンソン薬として適応外処方してはならないルールになっている。

フィコンパや、パキシルのようなSSRI、トリプタノールのような3環系抗うつ剤、デパケンR、トレリーフ、リリカ、ガバペン、トピナ、テグレトールなどの薬効を見ていると、てんかん、疼痛、パーキンソン病、片頭痛など相互に関連性を見いだせるのは興味深い。