「不思議な非定型病像」その後 | kyupinの日記 気が向けば更新

「不思議な非定型病像」その後

不思議な非定型病像」の続き。

以前にリスパダール0.2㎎などでコントロールがうまくいった女性患者さんを紹介している。彼女はリスペリドン0.5㎎の半錠に変更しようかと思ったが、院内処方だったのでリスペリドンが取り寄せられず、リスパダール0.2㎎のままになっていた。この患者さんについては、

不思議な非定型病像(2008-07-07)
リスペリドン0.5mg錠(2008-09-08)


の2つのエントリで触れている。現在の処方は、

リスパダール  0.2㎎
リボトリール  0.5㎎
デパケンR   200㎎
ロヒプノール  2mg


未だに変わっていない。彼女は他は錠剤なのに、リスパダールだけ散剤なので飲み辛いという。薬袋に入っている薬が非常に少ないので、飲んだ後もなんだか残ってしまうような感じがするらしい。

すごく少ない量なので、今さら袋に少し残っても問題ない。効いているかどうかさえ怪しいものだし・・と僕は言った。

これはひょっとしたら、彼女に誤解を与えるかもしれないようなコメントであった。実際、リスパダールは今や、ないならないでも良い可能性があるのである。僕はこの中ではリボトリールが最も貢献しているような気がしている。デパケンRは効果があるというには少なすぎるかもしれない。

彼女の体重は7kgくらい減少し、その後、定常状態になった。今は標準体重の範囲内だと思う。

その日、そういう話が出たのでよほどリスパダールを止めようかと思った。やはり迷う時は迷うのである。さんざん迷って、結局0.2㎎だけでも良いから今は服用しておくように僕は言った。

彼女は過去に、1月、5月、8月に悪化している。季節性なんてものはなく、日常のライフイベントのストレスだけで悪化していたのである。だから、問題は今の薬の量で、

果たしてストレスがクリアできるのか?

であろう。ひょっとしたら、ストレスがなければ薬さえ必要がないかもしれない。そういえば、彼女は引継ぎ時に以下のような処方であった。

ドグマチール 25mg
アキネトン  1mg
ロヒプノール 2mg
不安時に、ワイパックス、ソラナックス


この時と今との違いだが、気分安定化薬がなにがしか入っているかどうかであろう。今の処方の良いところは、ワイパックスやソラナックスが必要ないことと、体重が増えないことなんだと思う。以前、上の処方で悪化がみられたので、この処方がダメなことだけは確かだ。

リスパダールは内因性の不安感に有効である。内因性のイライラ感とでも言おうか・・

リスパダールがわずかに入っているために、ワイパックスやソラナックスが必要ない可能性はある。しかし、これはリボトリールで十分なのかもしれないのである。

結局、今の奇妙な処方で100%大丈夫と言う確証はないのであった。今の処方はこれといった副作用もないので、このまま様子を診ているのである。これで1年半くらい大丈夫だったら、この素人のような処方は有効なんだろうと思う。たぶん。

多少のリスクはあっても、少なくとも山のように処方して維持しているよりはずっとマシだとは思うのだが・・