やっべ~(小島よしお風に)
少し前に往診で老人の女性患者を診察した。その人は、転倒して大腿骨骨頭骨折し入院になっていたのだが、整形外科医の話では、どうも精神面がおかしくなっているという。食欲も全然ないらしい。
果たして、実際に診察してみるとうつ状態であった。反応性抑うつと言ったところ。
このように整形外科に入院して変調を来たすケースは、認知症が酷くなったというのが多い。うつ状態は稀だ。この患者さんの場合、事故の起こり方がちょっと普通の人と違っていた。たぶん、この影響が大きかったように思う。
この老人の女性は、夜、水を飲もうとして冷蔵庫に行ったが、そこで転倒、骨折して動けなくなった。しかも、大声を出しても誰も助けに来なかったのである。やっと誰かに発見されて救助されたが、既に事故後4時間も経っており、もう夜も明けていた。どうやら、このPTSD的な事故の経緯が大きかったようなのである。
彼女と話したとき、打ちひしがれたような感じで、かわいそうに見えた。何か心配事を話していたが、病型としては神経症性のうつ状態とかけ離れていると言えた。事件の経緯としては内因性とはいえないが、僕は内因性うつ病と近縁にあると感じた。何も情報がなければちょっと診て「内因性うつ病」と診断してしまうと思う。
治療だけど相当に迷う。これは薬物治療をした方が明らかに良いが、食が細っているので、SSRIは使い辛い。使うとしたら高齢なのでデプロメールが良いのであるが、このデプロメールは効果が発現するまで更に食欲をなくさせそうなのである。それでも抗うつ剤を使うなら、SSRIかSNRIが良い。内因性という面では3環系も良いが、高齢なので傷が治るまで寝たきりな状況だと、便秘も嫌だし・・
結局、食が細っているということを考慮し、1週間だけドグマチール100mgとデパス1mgで様子をみることにした。
結果
やっべ~(小島よしお風に)
なんと、たった5日目に振戦が出て、全身がフリーズしてきたらしいのである。僕が7日目に会ったときは、ろくに話もできない様子で、もうすぐにドグマチールを止めないといけないような状況だった。(参考1)
明らかにドグマチールによるパーキンソン症状であった。ここで、身の振り方が2通りある。1つがドグマチールだけ中止しデパスはそのまま使う。もう1つは、すべて中止することである。
小島君のように、「そんなの関係ねぇ!」と言うわけにはいかない。関係あるのであった。(彼は関係ねぇ!という時、左手を振っているので左利きみたいだね。どうもそういうことに目がいく)
結局、すべて中止して様子を見たら、1週間後には既に完全に復活し、うつ状態も魔法のように治っていた。これはいつか話す機会もあると思うが、人間の体はそういう風になっているのである。きっと、いったんあそこまで悪くなったことに意味があるのだと思う。このスピードで良くなるとは思っていなかったのであるが。(参考2、参考3)
今は、精神科の薬も服用していない。必要がないからだ。元気に院内のリハビリに行っているらしい。
果たして、実際に診察してみるとうつ状態であった。反応性抑うつと言ったところ。
このように整形外科に入院して変調を来たすケースは、認知症が酷くなったというのが多い。うつ状態は稀だ。この患者さんの場合、事故の起こり方がちょっと普通の人と違っていた。たぶん、この影響が大きかったように思う。
この老人の女性は、夜、水を飲もうとして冷蔵庫に行ったが、そこで転倒、骨折して動けなくなった。しかも、大声を出しても誰も助けに来なかったのである。やっと誰かに発見されて救助されたが、既に事故後4時間も経っており、もう夜も明けていた。どうやら、このPTSD的な事故の経緯が大きかったようなのである。
彼女と話したとき、打ちひしがれたような感じで、かわいそうに見えた。何か心配事を話していたが、病型としては神経症性のうつ状態とかけ離れていると言えた。事件の経緯としては内因性とはいえないが、僕は内因性うつ病と近縁にあると感じた。何も情報がなければちょっと診て「内因性うつ病」と診断してしまうと思う。
治療だけど相当に迷う。これは薬物治療をした方が明らかに良いが、食が細っているので、SSRIは使い辛い。使うとしたら高齢なのでデプロメールが良いのであるが、このデプロメールは効果が発現するまで更に食欲をなくさせそうなのである。それでも抗うつ剤を使うなら、SSRIかSNRIが良い。内因性という面では3環系も良いが、高齢なので傷が治るまで寝たきりな状況だと、便秘も嫌だし・・
結局、食が細っているということを考慮し、1週間だけドグマチール100mgとデパス1mgで様子をみることにした。
結果
やっべ~(小島よしお風に)
なんと、たった5日目に振戦が出て、全身がフリーズしてきたらしいのである。僕が7日目に会ったときは、ろくに話もできない様子で、もうすぐにドグマチールを止めないといけないような状況だった。(参考1)
明らかにドグマチールによるパーキンソン症状であった。ここで、身の振り方が2通りある。1つがドグマチールだけ中止しデパスはそのまま使う。もう1つは、すべて中止することである。
小島君のように、「そんなの関係ねぇ!」と言うわけにはいかない。関係あるのであった。(彼は関係ねぇ!という時、左手を振っているので左利きみたいだね。どうもそういうことに目がいく)
結局、すべて中止して様子を見たら、1週間後には既に完全に復活し、うつ状態も魔法のように治っていた。これはいつか話す機会もあると思うが、人間の体はそういう風になっているのである。きっと、いったんあそこまで悪くなったことに意味があるのだと思う。このスピードで良くなるとは思っていなかったのであるが。(参考2、参考3)
今は、精神科の薬も服用していない。必要がないからだ。元気に院内のリハビリに行っているらしい。