ジプレキサ5mg
今、時々医局の関係病院にお手伝いに行っていることは以前書いた。セカンドオピニオンと言っていたが、結局は外来を診ているだけなので、そうともいえないような。
「セカンドオピニオン」のエントリから
エビリファイ12mgで治療されていた若い女性患者さんだが、エビリファイのために次第に病状が悪化していた。エビリファイの場合、処方したその夕方か翌日くらいにはっきりわかるように悪化するケースと、徐々にタイタニックが沈むように静かに悪化していくケースがある。この場合、注意していないと悪化していることとエビリファイの関係が掴みにくい。悪くなってからの放置時間が長くなると、その後他の薬物で治療を開始してもなかなか改善しないこともある。彼女の前主治医はエビリファイで悪化していることに気がついてなかった。再診の前日、2階から飛び降りて顔面を打ち、顔に青アザを作っていたが、このような不穏状態では、どうみても入院が必要と思った。うちの病院ならもちろん入院させる。ところが母親が家で見たいというので入院は難しかったのであるが、僕はいずれ入院せざるを得ないのではないかと思った。その女性は以前ロドピンやリスパダールで治療されていたようであった。過去のカルテによると、リスパダールは悪くはないように見えた。僕は直感的にはその女性はジプレキサが良いように思った。
この患者さんだが、ジプレキサザイディス10mgで様子を観ていたのであるが、体重が1.5kg増えたというので少しジプレキサを減量することにした。体重はジプレキサの用量に依存しないという話なのだが、もう少し減量してみる価値はある。
彼女にはジプレキサを5mgにするので、2~3日に1回くらい適当にセレネース液を1~2ml服用しておくように伝えた。別に飲まなくても良いとも言ったので、ずいぶんと曖昧で雑な指示といえた。精神症状がずいぶん良くなっていることと、体重増加以外に副作用は全然ないのだけど、彼女は小柄なので少ない量で十分と思い始めたことがある。
イーライリリーはジプレキサに限れば外人も日本人も用量は同じで良いなどとバカなこと言っているが、明らかにそれは違う。日本人の方がジプレキサで糖尿病になりやすいなど、耐糖能に異常を来たしやすいことを見ても、体に負担をかけていることがわかる。まあ外資系の薬屋がこのような営業をするのは仕方がない。彼らは売り上げ至上主義だから。
彼女はジプレキサザイディス5mgしか服用しなかったらしい。曖昧な言い方をしたのもあるが、何も変化がなかったのでセレネース液は必要なかったという。かくして、結局、ジプレキサザイディス5mgになったのである。
「オイ見たか、コラ。ジプレキサは5mgで良いようになっているんだ」
と言うのは冗談。ところで、彼女にとってジプレキサはどうみても既発売の抗精神病薬のなかで最も合っていると思われる。なぜなら軽度にお腹がすく以外に副作用が皆無だし単剤で完結しているから。この処方だと、今後、よほどのことがないと増悪しそうにないのもある。
彼女に、
「すべての薬の中で、貴方にはジプレキサが最も合っているから」
と極めて断定的に言った。だって、エビリファイも失敗しているし。そんな風に言うと、彼女は思わず笑い始めたのである。なぜそんな風に言ったかというと、これは事実だし、そういう風に思うから、体重増加は自分で工夫してなんとかしてほしいという気持が込められているのである。
参考
セカンドオピニオン
「セカンドオピニオン」のエントリから
エビリファイ12mgで治療されていた若い女性患者さんだが、エビリファイのために次第に病状が悪化していた。エビリファイの場合、処方したその夕方か翌日くらいにはっきりわかるように悪化するケースと、徐々にタイタニックが沈むように静かに悪化していくケースがある。この場合、注意していないと悪化していることとエビリファイの関係が掴みにくい。悪くなってからの放置時間が長くなると、その後他の薬物で治療を開始してもなかなか改善しないこともある。彼女の前主治医はエビリファイで悪化していることに気がついてなかった。再診の前日、2階から飛び降りて顔面を打ち、顔に青アザを作っていたが、このような不穏状態では、どうみても入院が必要と思った。うちの病院ならもちろん入院させる。ところが母親が家で見たいというので入院は難しかったのであるが、僕はいずれ入院せざるを得ないのではないかと思った。その女性は以前ロドピンやリスパダールで治療されていたようであった。過去のカルテによると、リスパダールは悪くはないように見えた。僕は直感的にはその女性はジプレキサが良いように思った。
この患者さんだが、ジプレキサザイディス10mgで様子を観ていたのであるが、体重が1.5kg増えたというので少しジプレキサを減量することにした。体重はジプレキサの用量に依存しないという話なのだが、もう少し減量してみる価値はある。
彼女にはジプレキサを5mgにするので、2~3日に1回くらい適当にセレネース液を1~2ml服用しておくように伝えた。別に飲まなくても良いとも言ったので、ずいぶんと曖昧で雑な指示といえた。精神症状がずいぶん良くなっていることと、体重増加以外に副作用は全然ないのだけど、彼女は小柄なので少ない量で十分と思い始めたことがある。
イーライリリーはジプレキサに限れば外人も日本人も用量は同じで良いなどとバカなこと言っているが、明らかにそれは違う。日本人の方がジプレキサで糖尿病になりやすいなど、耐糖能に異常を来たしやすいことを見ても、体に負担をかけていることがわかる。まあ外資系の薬屋がこのような営業をするのは仕方がない。彼らは売り上げ至上主義だから。
彼女はジプレキサザイディス5mgしか服用しなかったらしい。曖昧な言い方をしたのもあるが、何も変化がなかったのでセレネース液は必要なかったという。かくして、結局、ジプレキサザイディス5mgになったのである。
「オイ見たか、コラ。ジプレキサは5mgで良いようになっているんだ」
と言うのは冗談。ところで、彼女にとってジプレキサはどうみても既発売の抗精神病薬のなかで最も合っていると思われる。なぜなら軽度にお腹がすく以外に副作用が皆無だし単剤で完結しているから。この処方だと、今後、よほどのことがないと増悪しそうにないのもある。
彼女に、
「すべての薬の中で、貴方にはジプレキサが最も合っているから」
と極めて断定的に言った。だって、エビリファイも失敗しているし。そんな風に言うと、彼女は思わず笑い始めたのである。なぜそんな風に言ったかというと、これは事実だし、そういう風に思うから、体重増加は自分で工夫してなんとかしてほしいという気持が込められているのである。
参考
セカンドオピニオン