アラゴンでの奇跡の出会いとそれぞれの過去 | 過去世からのメッセージ

過去世からのメッセージ

前世療法で見た過去世の話しを中心に綴っていきます

 

平田先生の教室での木の実の王冠づくり、
4回目でかなり形が出来上がりました。
手に持つとずっしりと重いです。
 
今までのお話です。
 

 

 

 

 

「このモンソン城のこの部屋と隣の部屋は
あなた方が自由に使っていいわ」
「こう言っては失礼だけど、モンソン城は
随分質素で飾り気がないお城だね」
「昔はテンプル騎士団が使っていたお城だ
からあんまり飾りはないのよ。でも必要な
物は全部用意させるわ」
「アラゴン王のペドロ様には会えないの?」
「ペドロ様はお忍びでデート、あの方はいつ
もそうなのよ」
「へー、そうなのか」
 

 

 

「ペドロ様の王冠ってこれぐらいの大きさで
いいのかな?」
「これで上にも飾りをつければちょうどいい
わ。ドン・グリさんはどこでこんな素晴らし
い装飾品の作り方を習ったの?」
「僕はお城に生まれたけど、母さんは僕が生
まれてすぐ死んでしまったし、父さんはすぐ
に再婚して弟が生まれた。体が弱く気も弱い
僕のこと、父さんは嫌っていたみたいで、あ
る日修道院に連れて行かれた」
「まあ、そうだったの?」
「そこで修道士さんが木の実の装飾品を作っ
ていて、僕も真似して作ってみた。それから
は毎日のように修道院に行って装飾品を作り
出来上がった物を父さんに見せたらすごく喜
んでくれた」
「・・・・・」
「それからしばらくしてお城にハインリヒ様
が来た」
「ハインリヒ様ってフリードリヒ様の子のこ
と?」
「うん、そうだよ」
「あたし、ハインリヒ様を知っているわ」
「えええー!どういうこと?」

 

 

「あたし、ハインリヒ様のお母様のコン
スタンサ様の侍女をしていたの。ハイン
リヒ様が小さい頃はお世話もしていたわ。
でも、大きくなられてからは遠くから見
るだけだった」
「そうだったの・・・」
「ハインリヒ様が15歳の時コンスタンサ
様は亡くなられて、あたし達侍女はみん
な故郷のアラゴンに帰って修道院に入っ
たわ。その後でハインリヒ様の不幸を聞
いた時はみんなで泣いたけどどうするこ
ともできなかった」
「・・・・・」
「あたし達侍女はコンスタンサ様よりも
かなり長生きしたけど、それでも寿命が
きたわ。みんな無事天国に行かれたのに
あたしだけこの世界に残され、コンスタ
ンサ様ではなく、お兄様のアラゴン王ペ
ドロ様に仕えることになった。あたしは
悲しくて毎日泣いたわ。だって1人だけこ
の世界に残されたのよ。でも、今はそれ
でよかったと思っている。だってこんな
に素晴らしい王冠を見ることができたん
ですもの・・・」

 

 

「ウサ吉師匠、師匠は予言の力でもあるので
すか?あのやる気のないショボクレ顔のリス
が、女の子とおしゃべりしながらこの王冠を
ここまで作り上げたのですよ。こうなること
がわかっていてアラゴンに行こうと言い出し
たのですか?」
「いや、俺はラパンと違って特別な力は何も
ない。だから誰よりも強くなりたくて修行に
励んだ。だが、ある時突然、戦っている敵の
痛みを自分の痛みとして感じるようになって
しまった」
「それで戦えなくなったのですか?」
「厄介なことに俺はラパンと同じように長生
きする種族だから死ぬこともできないし、痛
みだけが長く続いた。旅をして名医がいると
聞けば薬をもらったが、なかなか痛みはなく
ならなかった。それがある時、修道院でもら
った菓子を食べたら痛みがピタリとおさまっ
た。それから俺は菓子の研究を始めた」

 

 

「俺も師匠が食べたような菓子を作りたい
です」
「お前は1年後には予約の取れないカフェ
のオーナーになるんだから、もっと見た目
の華やかなケーキも作れるようになった方
がいい」
「なんですか、それ?」
「俺の予言だ。ドン・グリはあの子と結婚
し、お前はカフェのオーナーになる。間違
いない」

 

 

「ここまでできれば後少しね。完成が待ち
遠しいわ」
 
 
ーつづくー