大きくて重い王冠を運んでの修行の旅 | 過去世からのメッセージ

過去世からのメッセージ

前世療法で見た過去世の話しを中心に綴っていきます

 

平田先生の教室で大きな木の実の王冠を
作っています。
 
前回までのお話。

 

 

今回のレッスンではひたすら木の実にワイ
ヤーをかけました。でも物語は続きます。

 

 

「やい、ショボクレ顔のリス、ハインリヒ様
から頼まれたものを持ってきた」
「僕はショボクレ顔のリスじゃない。ちゃん
とドン・グリという名前がある」
「ドングリのドンはドンクサイのドンか?」
「違うわい。僕のお父さんは領主でお城を
持っていたから名前の前にドンがつく」
「それでお前、領主の役割を果たしたのか?」
「ハインリヒ様が亡くなってから僕は悲しく
てずっと部屋に引き籠って装飾品を作ってい
た。お城は弟が継いだと思う」
「なんだ、生きていた時も引き籠っていたの
か!」
「お前なんかに僕の気持ちがわかってたまる
か!」

 

 

「引き籠りリスの気持ちなんて俺にはわか
らない。でもハインリヒ様の気持ちならよ
くわかる」
「なんでお前にハインリヒ様の気持ちがわ
かるんだよ」
「ハインリヒ様はお前のことすごく心配し
ていた。お前は亡霊になってからは何も作
らずに寝てばかりいるんだってな」
「僕はもう1度ハインリヒ様に会いたくて
神様に願いを聞いて欲しくて泣きながら装
飾品を作っていた。亡霊になってハインリ
ヒ様に無事会えたんだから、もうあの頃の
ことは思い出したくない!」
「そんなお前を心配して、ハインリヒ様は
俺にこの作りかけの王冠を持たせた。お前
がこれを完成させ、もう1度装飾品が作れ
るようになって欲しいと言っていた」
「いやだ!僕はもう2度と生きていた時の
ことなんか思い出したくない!今はもう
ずっとハインリヒ様と一緒で幸せだからそ
れでいいじゃないか!」
「それでいいのか!お前は自分の才能を封
印して怠けているだけじゃないか!」

 

 

「いい争いはそれぐらいにして、俺に提案が
ある。俺たちはこれからラパンやバルと別れ
て、ここイタリアから船に乗り、スペインの
バルセロナに上陸してアラゴンにあるモンソ
ン城に向かう」
「ウサ吉師匠、言っていることの意味がよく
わからないのですが・・・」
「僕はスペインになんか行きたくない!ここ
イタリアで十分修行ができる!」
「イタリアは美しい街が多く、食べ物がおい
しいから誘惑が多い。ピレネーの麓のアラゴ
ンなら何もない荒野が続くから修行にはもっ
てこいだ」
「ウサ吉師匠は結構Sですね」
「ハインリヒ様に頼まれたのだから俺は本気
だ。それにアラゴンはハインリヒ様の母上の
生まれ故郷でもある」
「ということはハインリヒ様にはアラゴンの
血が流れているということですね。俺、アラ
ゴンには行ったことないけど、興味がわいて
きました」
「血が流れているとかそんなことどうでもい
いよ。僕は早くこの旅を終わりにしたい」
「大好きなハインリヒ様の母上の生まれ故郷
アラゴンを旅するなんて、ワクワクしてきた。
俺はハインリヒ様の全てを知りたい」
「ちょっと待て!僕のハインリヒ様だぞ。お
前なんかに取られてたまるか。いいよ、僕も
アラゴンに行くよ」
「この王冠はどうするのですか?」
「みんなで担いで行くしかないだろう」

 

 

「ウサ吉師匠、アラゴンに来てかなりたち
ますが、景色は変わりませんね」
「そうだ。この変わらない景色、広大な大
地こそアラゴンだ。ハインリヒ様と同じだ」
「どーしてお前がハインリヒ様についてわ
かったような言い方をするんだ。ハインリ
ヒ様のこと理解できるのはこの僕だけだ」

 

 

「そこのあなた方、大きな荷物を持ってど
こへ行くの?」
「あれ、こんなところにかわいいリスの女
の子がいるなんて」
「あたしの名前はク・ルミ。アラゴン王の
ペドロ様に仕えているの」
「それならペドロ様の住むモンソン城はこ
の近くか?」
「そうでもないわ。かなり遠くよ。ペドロ
様はとても体が大きくてわがままな王様な
の。ある時夢を見て、ウサギとリスとネズ
ミが運んでいる大きな王冠こそ自分にふさ
わしいから探してこいと言うの。だからあ
たしたち侍女や従者があちらこちら探して
いるわ」
「へーそうなのか」

 

 

「よく見せてちょうだい。間違いないわ。
この大きさならちょうどいい」
「え、でもこれはハインリヒ様には大き過
ぎて・・・」
「ペドロ様にはちょうどいいわ」
「それにこれはまだ完成していなくて」
「大丈夫よ、お城に来てゆっくり完成させ
てくれればいいの」
「でも僕、亡霊になってから1度も装飾品
を作ったことなくて、僕にはその、トラウ
マがあって・・・」
「お前、何ゴチャゴチャ言っているんだ。
大きなチャンスだぞ。アラゴン王ペドロ様
に会いに行こう」
「僕のトラウマはどうなるの?」
「自分でなんとかしろ!」
 
          ー続くー