その一瞬、一瞬の自分ために、である。

音楽でも、喫茶店でも、車でも、何でもそうだと思うけれど、私たちが「○○が好きだ」と言うときは、その○○が好きというわけではない。

その○○に接している時の自分が好きなのだ。

お気に入りの喫茶店は、その店が好きなのではなく、そのお店にいるときの自分が心地よかったり、いつもよりちょっとかっこいい気分になれたりすることが好きなのだ。


ダイアモンド&パールズ昨夜小雨になった雨音を聴きながら、すごく久しぶりにプリンスを聴いた。DIAMONDS&PEARLSという91年のアルバム。私はそのアルバムの中の「WALK DON’T WALK」という曲が大好きだ。




やつらの側を歩けって?ベストと感じるところは歩くなって?胸を張って歩くなって?周りのみんなにつぶされるから?やつらが許可するまでは、余計なことは言うなって?こんな感じの詩、屈辱的なフレーズがつづく。否定疑問文の連続。そして最後に盛り上がる明るいコーラスと共に次のフレーズが来る。The sun will shine upon you one dayIf you're always walking your wayHey!いつか太陽が君の道を照らすよ君が君の信じる道を歩き続けていればねどう?弱気な自分がいっぺんに吹き飛んでどこかへ行ってしまう。プリンスにはあまり馴染みがない人も、ちょっと苦手と思っている人も、この曲はぜひ聴いて欲しい。昔私がFM番組をやっていたときは、リラクゼーションがテーマだったにもかかわらず、この曲をよくかけていた。でも必ずと言っていいほど、番組オンエアー中にこの曲の問い合わせが入った。歌詞も最高だが、途中から入ってくるベース代わりの声。いつもながら彼のセンスの良さに驚かされ、そのセンスに浸っている瞬間、私はちょっと特別な存在になれる。