心理カウンセラー・公認心理師の
栗林あや(いがぐりこ)です。
「言い方に気をつけて伝えたのに、泣かれてしまった」
「周りから『あなたが悪い』と言われて、もう何も言えなくなった」
こういう経験をしたこと、ありませんか。
注意する側の人って、真面目で、責任感が強くて、
相手のことをちゃんと考えている人が多いです。
だからこそ、相手が泣いたり、「全否定された」と受け取られたりすると、
「自分の言い方が悪かったのかな」って、自分を責めてしまう。
でもこれ、言い方の問題じゃないことも多いです。
(もちろん相手を罵倒したり人格否定したりするのはダメですよ。
そうじゃなくて、普通に言ったのにこういうこと起きるよね、って話です。)
カウンセリングでも、こういう相談はよくあります。
たとえば、職場でパートさんに業務を教えていたら、
「〇〇さんの言い方がきつい」と上司にクレームが入ってしまった、という話。
本人は丁寧に教えていたつもりだし、言葉も選んでいた。
それなのに「きつい」と言われて、何がいけなかったのか分からなくなってしまう。
そういう人の話を聞いていると、共通しているのは
「自分の伝え方をずっと振り返っている」ということです。
つまり、雑に伝えた人じゃない。
ちゃんと考えて伝えた人が、追い詰められている。
実はこれ、注意された側の人の中で、
過去の体験から「指摘された」と「自分を否定された」がセットになってしまっていることがあるのです。
そうなると、どれだけ丁寧に伝えても、相手には「責められた」と届いてしまうことがあります。
どちらが悪いという話ではなくて、それぞれに事情がある。
でも、そうだとしたら、注意する側の人はどうしたらいいのか。
ひとつは、「相手に届いたかどうか」を手放すことです。
伝えるところまでは、自分の仕事。
でも、届いたかどうかは、相手の中で起きることなので、自分ではどうにもできません。
「ちゃんと届いたかな」「傷つけてないかな」と気にし続けてしまう人ほど、ここを手放すだけで、ずいぶん楽になります。
もうひとつは、「ここまではやる。ここから先はやらない」っていうラインを持っておくことです。
たとえば、「業務を伝えるところまではやる。でも、相手の感情のケアまでは引き受けない」と決めておく。
このラインがないと、相手が泣くたびに自分が悪い気がして、どんどん何も言えなくなってしまいます。
ラインを引くことは、冷たいことじゃないです。
自分を守ることです。
「もう何も言えない」って思ったことがあるなら、
あなたはきっと、相手のことをちゃんと考えてきた人なんだと思います。
だから関係を楽にするために、まず自分が楽になっていいんだと思います。

この話、YouTubeでも詳しくお話ししています。
よかったら見てみてくださいね。
▼注意しても伝わらない。あなたの言い方のせいじゃなかった
https://youtu.be/M7259_2NpVo
逆に「注意されたときに、すべてを否定された気持ちになって落ち込んでしまう」方はこちらです。
▼注意されると全否定に感じる。繊細だからじゃない本当の理由
栗林あや(いがぐりこ)でした!
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