私が小さい頃、母は、何度も何度も言った。
「離婚と不幸は、四代続くから、
どんなに辛くても、ぐりこのために離婚しないで堪えしのぐ。
私の代で不幸の連鎖を断ち切る。」と。
小さい私は、それを何度も聞いて
「ふ~ん、おかあさんは、私のせいで、離婚できないのか」と思った。
その後、結局母は離婚した。
私は
「ああ、ぐりこのため離婚しない、と言っていたから、
離婚したって事は、私の事はどうでもよくなった、って事か」と、理解した。
そして
「そうか、離婚と不幸は四代続くから、
私も離婚して、不幸になるのか」と思った。
「不幸の連鎖を、母が断ち切れなかったから、
私も同じようにそれを背負うんだ。」と、決めた。
大人になって、調べたら
「離婚は三代続く」って言い回しは、一部の人たちの中であるものの、
「四代」ってのは、Googleしても無かった。
母の勘違いだったのだろうか…??
でも、子どもの頃、母が言うことは、私にとっては絶対で
神のお告げと同じだったので、
私は素直にそれを信じた。
母が好きだったし、
この人に捨てられたら、私は行くところがなくなってしまうから、
私は、母の数々のお告げを、忠実に守った。
そうしないと、母の予言がはずれたことになってしまう。
親が離婚すると、子どもも必ず離婚する。
虐待を受けた子供も、同じように虐待する。
犯罪者の子どもは、必ず罪を犯す。
私は、母のお告げ通り、不幸にならなければいけない。
そんなお告げ捨てて、幸せになればいいのに。
「幸せでもいい。しあわせになってもいい。
っていうか、もう、すでに私、幸せだしっ。」
…何か虚しい。
自分から、不幸になりたがっているって事か。
こんな風に、晴れた日は余計に辛い。
ああ、私って、めんどくせぇ女だな。