以下のような状況になったら、どうすればいいのか……ということを、ちょっと書いてみようと思います。
親が高齢になったので、「実家」にある仏壇を処分することにした。
実家の仏壇は古く、金箔が剥げたりしているため、新しく仏壇を購入する。
その新しい仏壇に、古い仏壇から位牌を移し替える。
新しい仏壇は「実家」に置くのではなく、娘である「私の家」に置く。
この場合……
古い仏壇の処分をする時に、閉眼供養が必要なのか?
新しく買った仏壇は、開眼供養をしなくてはいけないのか?
また、
位牌を移動させる前に、魂抜き(閉眼供養)が必要なのか?
そして、新しい仏壇に入れる時に、開眼供養をするのか?
……という部分で、悩んでしまう方がいらっしゃるかもしれません。
ここから書くことは、仏具店の人や、お寺のお坊さんの意見とは違うと思います。
ですので、「識子さんはそう考えるのね」と、ふ~ん程度にお読みください。![]()
〝開眼供養〟が必要なのは、仏像に魂を入れる時です。
たとえば、できたばかりの木彫りの仏像があったとします。
これはまだ〝仏様〟ではありません。
仏様の姿をしていますが、ただの「木」です。
仏様との道をつなげて、その「木の仏像」から仏様が顔を出せるようにする、こちらからの声が「木の仏像」を通して仏様に届くようにする、これが開眼供養です。
仏壇は仏像ではありません。
仏壇そのものに、仏様との道をつなげる必要はありませんし、そもそも、そのようなことはしようとしてもできないです。
ですから、開眼供養は必要ないです。
長く使ってきた古い仏壇でも、仏壇自体に仏様との道がつながっているわけではないので、閉眼供養も必要ありません。
新しく購入した仏壇は、位牌を納める前に、まず、中のお掃除をします。
乾いた布で丁寧に拭くだけでオーケーです。
それから、塩を〝撒き〟ます。
盛り塩にするのではなく、パッ、パッと撒くのです。
塩が散らばった状態のまま、1週間ほどおいておけば中はキレイになります。
塩を片付けて、内部をスッキリさせたら、お線香をたきます。
線香の香り(煙)で、さらに清めます。
こうすればさっぱりとした仏壇内になりますから、位牌を納める準備が整います。
処分する仏壇は逆の順番です。
位牌を出したあと、線香で清めます。
そのあと、塩を撒いて、そのまま塩を仏壇内に散らした状態で1週間ほどおきます。
それから処分します。
位牌の移動に関しては、魂抜き(閉眼供養)も、そのあとの開眼供養もしません。
「位牌」は「仏像」とは違いますし、道がつながっているのも、「仏様」ではなく「故人」だからです。
種類が全然違うのです。
魂抜きをしてしまうと、そのあとで、開眼供養をしても、顔を出せなくなる可能性があります。
位牌の魂抜きは、位牌じまいの時……
故人が50回忌の向こうへ行ったあと、つまり、もうこちらの世界に顔を出さない状態になってからです。
では、移す時にどうすればいいのかと言うと、引っ越しと同じです。
古い仏壇から出して、できれば新しい布で包みます。
ハンカチでもいいですし、袱紗(ふくさ)にくるんでもいいです。
それをバッグに入れます。
このバッグは床に置かないよう注意します。
どこかでトイレに入った時に、ドアにフックがなくて掛けるところがない、となる可能性があるため、運ぶのはリュックがおすすめです。
背負ったまま、用を足せるからです。
移動が終われば、白い布から取り出して、仏壇にそのまま入れます。
その時に、「移動、お疲れ様でした」ということで、お茶やお菓子などのお供え物をし、ローソクやお線香をたくと喜ばれます。
たとえ話に書いたように、「実家」から「私の家」に移動するのではなく、
同じ家で、古い仏壇から新しい仏壇に移し替える場合も、古い仏壇から出した時に、一旦、目隠しをします。(布でくるみます)
そして、その布から出して、新しい仏壇に納めます。![]()











