こんにちは、内科医ひとちゃんです![]()
先週は大雪になるなどという予報がありましたが、都内近郊は雪が積もることもなく、ホッとしました。
温暖化の影響で、これまでの気象データが役に立たないものになっているのではないか・・・などと少し心配になったりもします。
皆さまの体調は、いかがでしょうか?
さて、春もようやく本番ということになりそうですが、この時期になりますと、そろそろ、「健康診断」があるなあ・・・と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
前回は「肥満」と「サーカディアンリズム」を話題にしたわけですが、今回は「肥満」とも関係のある「脂肪肝(しぼうかん)」と「動脈硬化(どうみゃくこうか)」の2つの疾患を話題にしてみたいと思います。
まずは、「脂肪肝」と「動脈硬化」の2つの疾患の関係性は、どのようなものがあるのでしょうか?
詳しく見ていきますと、次のような重要なポイントがあります。
1) 共通の根本原因
メタボリックシンドローム(肥満、インスリン抵抗性、高血圧、脂質異常症)が両方の疾患の共通基盤となっています。
2) 2つの疾患の関係性
「脂肪肝」では、肝臓での脂質代謝異常が起こり、これにより血中の「悪玉コレステロール(LDL)」と「中性脂肪(TG)が増加し、これにより、「動脈硬化」のリスクが高まります。
3)炎症プロセスの存在
「脂肪肝」では、肝臓内の炎症が慢性化しており、「炎症性サイトカイン」が放出されます。これらの炎症物質は、「血管内皮細胞」の機能障害を引き起こし、「動脈硬化」の初期段階を促進(そくしん)
します。
3. 酸化ストレスの増加
両疾患とも「酸化ストレス」の増加が特徴で、これが組織損傷と疾患進行に寄与(きよ)します。
「酸化ストレス」とは、DNAさえも破壊する「活性酸素(種)」になりますね。
4.相互強化作用
「脂肪肝」は、「動脈硬化」のリスク因子となり、逆に「動脈硬化」は、肝臓への血流を減少させることで、「脂肪肝」を悪化させる可能性があるとも考えられるようになってきているのですね。
実際に「非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)」は、独立した心血管疾患リスク因子として認識されるようになっています。
少し補足(ほそく)しますと・・・非アルコール性脂肪性肝疾患」とは、「脂肪肝」の原因のひとつであり、アルコール依存症以外の原因によって、肝臓に脂肪が蓄積している 場合に生じるとされている肝疾患なのですね。
いかがでしょうか?「動脈硬化」の進展は、狭心症や心筋梗塞などの
「冠動脈疾患(かんどうみゃくしっかん)の発症につながりますし、
「脂肪肝」は、肝硬変(かんこうへん)や「肝臓癌」にもつながっていくことが知られています。
これらの「脂肪肝」と「動脈硬化」は、どちらもそのようにならないようにした方が良いわけで、「脂肪肝」は改善しておく方が良いし、
「動脈硬化」は改善、もしくは進行しないようにすればよいわけです。
なんだか、タイヘンな感じがするなあ〜と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、「脂肪肝」と「動脈硬化」の2つの疾患に対する「予防」や「治療」のアプローチは、とても似てまして(にてまして)、生活習慣の改善(食事改善、運動の増加、適正体重の維持)が基本となります。
最も簡単(かんたん)なのが・・・「脂肪肝」も「動脈硬化」も食事摂取カロリーを減らすことが有効とされるのですが・・・
やっぱり、簡単ではないですよね〜![]()
素敵な1週間をお過ごしください![]()
それでは、また![]()
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< ブログ後記 >3月11日
窓の外に目をやりますと、音もなく雨が降ったり止んだり(やんだり)を繰り返しているようです。
さて、今回は「脂肪肝」や「動脈硬化」の予防・改善させるものは、「食事摂取(しょくじせっしゅ)カロリー」を減らすことであるというお話をさせていただきました。
「そんなことかい」・・・と思う方も多いかもしれませんね。
「食事摂取カロリー」を減らせば、「皮下脂肪型肥満」でも「内臓脂肪型肥満」であっても体重は減るでしょうし、それによって、血圧が低下するかもしれません。また、「糖尿病」の血糖コントロールを改善したり、また、「糖尿病」になることを予防することも
できる・・・
だから、「脂肪肝」や「動脈硬化」の予防・改善させるのは、当然のことだ・・・と考える方も多いかもしれません。
しかしながら、あなたの最適(さいてき)な食事摂取のカロリーは、どのぐらいですか?・・・と、聞かれた時に正確にその数字を言える方は少ないかもしれません。
適正な食事の摂取カロリーを割り出すには、以下の要素を考慮(こうりょ)する必要があります。
通常の場合、基礎エネルギー消費量 BEE (または基礎代謝量 BMR) と活動係数、 ストレス係数の乗数から算出する方法もありますが、これは複雑な計算が必要なので、
「適正体重」を用いて、カロリー計算を用いる場合が多いかもしれません。この方が簡単に計算できますので・・・ね。
「適正体重」は、最も健康で長く生きることができるとされる
「BMI 22」を基準として、現在、自分の体重の体重がどの程度オーバーしているのか?
また、適正なカロリー数はどの程度なのかを知ることができます。
少しだけ、ヤヤコしい話をしてみます。
上記のサイトで、まず、「適正体重」を算出してもらいます。
そして、この数字と「身体活動量係数」を用いて、食事による適正なエネルギー摂取量を知ることができます。
【適正なエネルギー摂取量】= 【適正体重(kg)】× 【身体活動量係数】
「身体活動量係数「とは、以下のようになっています。
軽労作: 25-30 kcal/kg
普通の労作: 30-35 kcal/kg
重い労作: 35-40 kcal/kg
身体を酷使(こくし)するようなスポーツ選手や重労働の方は<重い労作: 35-40 kcal/kg>に当たるのですが、デスクワークが多い方は<軽労作: 25-30 kcal/kg>となります。
もう少し分かりやすく、お話をしますと
○軽労作(週1-3回の軽い運動)
○普通の労作(週3-5回の中程度の運動)
○重い労作(週5-7回のハードな運動)〜(肉体労働や一日2回のトレーニング)
となります。
ほとんどの方はどんなに仕事が忙しくて、日々疲れる(つかれ)を感じる方であったとしても、デスクワークが多い方は「軽労作」になってしまうことが多いわけです。
そうしますと、「身体活動量係数」は、25-30 kcal/kgとなるわけです。
例えば、172cm , 73Kgの方が健診で「脂肪肝」を指摘され、食事を減らしてくださいとアドバイスを受けたとします。仕事はデスクワークが多いとします。
詳しく計算をしてみると 適正体重は65.08kgとなり、実際には+7.92kgの体重オーバーがあるわけでして、
BMIは、 24.68 となるわけです。
この場合、食事のカロリーを減らす目的は、現在の体重を適正体重に減らすことですから、
【適正なエネルギー摂取量】= 【適正体重(kg)】× 【身体活動量係数】の式に当てはめますと
65.08kg×25〜30 となります。しかし、摂取カロリーをできるだけ減らした方が「脂肪肝」は
改善しやすいわけなので、【身体活動量係数】を25にします。
そうしますと・・・65.08 × 25= 1627 Kcal となります。これが1日の適正な食事のカロリー
となります。もちろん、この中にはアルコール類なども含まれます。
これは、無理だよ〜とおっしゃる方がいると思いますが・・・
この適正カロリーは、「糖尿病」の治療を行う際に併せて行うことが必要な食事療法の1日のカロリーとほぼ、同じカロリー数となるわけですね。
もちろん、このカロリーの中で、必要な栄養素をとらなければいけません。タンパク質や脂質、野菜などですね。
これが、なかなか、難しいと言えます。
そこで、JTKクリニックでは、栄養士さんによるオンラインの食事指導を行う準備を進めているわけですが、この御紹介は、またの機会にしたいと思います。
「食事のカロリー」と「脂肪肝」、そして「動脈硬化」の関連を指摘する海外の論文も多数あるのですが、そのご紹介も、別の機会にしたいと思います。
今回も最後までお付き合いいただきまして
誠にありがとうございました![]()
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理事長、院長
小笠原 均 (Hitoshi Ogasawara)
医学博士, 内科医
(総合内科、リウマチ専門医)
(新潟大医学部卒)
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◯ 線維筋痛症に対するノイロトロピン等の点滴療法、トリガーポイント注射を行なっております。(セカンドオピニオン診療も可)
○自分の皮下脂肪から組織を採取し、「間葉系幹細胞」を培養して、自分自身の組織内に投与する「幹細胞治療」を開始しました。
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