こんにちは、内科医ひとちゃんです![]()
低気圧が日本海と本州の南を進んでいるそうで、日中でも曇りがちで肌寒くなっていますね。
暦に目をやりますとその七十二候は、「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」となっていることに気がつきました。
地上の厳しい寒さで、地中深くでは静かに水が動き出している様子「水泉動」(しみずあたたかをふくむ)と表現しているのだとか。
はっきりと目には見えないけれど、春に向かうかすかな変化を繊細な目で見つめていた、先人達の眼差しを感じますね。
いよいよ、
2025年も本格的に始動していかなければいけませんね。
皆さまの体調は、いかがでしょうか?
今回は「慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)」を話題にしてみたいと思います。
最近、興味深い記事が「長崎新聞」に掲載されました。
その内容は、長崎大学のリウマチ・膠原病内科学の講師である
「古賀 智祐(こが ともひろ)」先生の研究チームが、慢性疲労症候群
’CFS)の原因となる遺伝子を発見したというものでした。
その遺伝子は、ミトコンドリアの働きを調整するとされる遺伝子「ADCK1」の一部が欠け、変化していることが確認できたというものでした。
「ADCK1」遺伝子とは、どのようなものかを調べてみますと・・・
「ADCK1遺伝子」は、染色体14q24.3に位置する • 全長134,905塩基対、17のエクソンで構成され、タンパク質をコードする遺伝子であるのですね。
「ADCK1遺伝子」
主にミトコンドリア内膜に局在する • ミトコンドリアのクリステ形成に必須であり、このADCK1遺伝子変異の主な影響としては、以下のようなことが生じるとされています。
1)ミトコンドリア機能への影響 機能異常
2) ミトコンドリア膜電位の低下 • ATP産生の減少 •
3)活性酸素種(ROS)の増加
4)ミトコンドリアの融合異常
などが生じるとされているのですね。
(AIを用いて画像を作成)
治療では、身体のエネルギー産生を助ける医薬品などと機能性食品の天然アミノ酸 5-アミノレブリン酸(5ーALA)を併用し、症状の改善があったそうです。
ほぼ、寝たきりであった女性が、最終的には買い物に出られるまでに
症状が改善しているそうです。
5-アミノレブリン酸(5ーALA)は、ミトコンドリアでのATP産生を増加させる作用が報告されています。
「NMN」と似ているのですが・・・ミトコンドリアのATP産生の増加に特化しているという印象がありますね。
遺伝子の異常を見つけ、それを補足するような医薬品を見つけて、
症状を改善させることを確かめた。
まさに医学の臨床研究の王道を示したような「古賀 智祐(こが ともひろ)」先生の研究チームの成果となりますね。
素敵な1週間をお過ごしください![]()
それでは、また![]()
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<ブログ後記>1月14日
今宵は2025年になって初めての「満月」が夜空に輝いていますね。
「ウルフムーン」と呼ぶそうです。
狼(オオカミ)が空腹で遠吠えをする頃なので「ウルフムーン」と呼ばれるのだとか。
今回は「慢性疲労症候群」の話題にさせていただきました。
そんなことを言ったら、「自分だって慢性的に疲れている(つかれている)」と思われる方も多いかもしれませんね。
米国では25%もの人々が慢性的な疲労を訴えるそうですので、もし、慢性的に疲れている方がいても、4人にひとりですから不思議ではありません。
しかしながら、その中で「慢性疲労症候群
(Chronic Fatigue Syndrome;CFS)」の基準を満たすのは約0.5%に過ぎないと報告されていますが、新型コロナ感染後の後遺症の中にも、
「慢性疲労症候群(CFS)」に似た症状を示す場合もあるとされるので、基準ということで考えますと・・・もう少し高い割合を示すのかもしれませんね。
「慢性疲労症候群(CFS)」という用語は1988年に初めて使用されたが,この病態は遅くとも1700年代中ごろから別の名称(例えば、神経衰弱症,慢性ブルセラ症)でよく記載されていたそうです。
さらに「慢性疲労症候群(CFS)」は,睡眠障害,意識障害,疲労,疼痛,活動による症状増悪など,「線維筋痛症」と共通する特徴が数多くみられるので、20〜25年前ぐらいには「線維筋痛症」の原因を解明するには「慢性疲労症候群(CFS)」も研究を並行していかないといけない・・・と主張する研究者もいたような気がします。
もちろん、教科書的には「線維筋痛症」と同様に「慢性疲労症候群(CFS)」も原因は不明とされています。
分かってたことは・・・
感染,内分泌,免疫,精神のいずれの側面でも確立された原因はない。
原因として提唱されてきた数多くの感染性因子のうち,エプスタイン-バーウイルス,ライム病,カンジダ症,およびサイトメガロウイルスは,CFSの原因にならないことが証明されている。
同様に,アレルギーのマーカーはないし,免疫抑制もない。「慢性疲労症候群(CFS)」の患者さんに日和見(ひよりみ)感染症のリスク上昇はみられない・・・
などということのみでしょうか。
なので・・・長崎大学のリウマチ・膠原病内科学の講師である
「古賀 智祐(こが ともひろ)」先生の研究チームが
その遺伝子は、ミトコンドリアの働きを調整するとされる遺伝子「ADCK1」の一部が欠け、変化していることを確認したという報告は、インパクトのあるものなのですね。
これらのことを報告した研究論文は昨年12月、インターネットの国際学術誌「Imunological Medicine (イムノロジカル・メディシン(免疫医学)」に掲載されています。
この研究が「慢性疲労症候群(CFS)」の根本的な新しい治療の確立や「線維筋痛症」の原因の解明などのブレークスルーになればよいなあ〜と期待する次第(しだい)です。
今回も最後までお付き合いいただきまして
誠にありがとうございました![]()
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理事長、院長
小笠原 均 (Hitoshi Ogasawara)
医学博士, 内科医
(総合内科、リウマチ専門医)
(新潟大医学部卒)
<JTKクリニック・アンチエイジング治療>
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