仕事をやめて「娘は親の面倒をみるべき」なのか。常識は人を傷つけることもある。 | ダブルケア・介護と子育てにがんばるあなたが気楽になれる場所

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15年の介護と子育てのダブルケアを経験した野嶋成美がダブルケアを楽にするヒント、孤独になりがちな毎日から解放されるヒントを、肩の力が抜ける遊び心を交え提案します。

 

こんにちは。

札幌のダブルケア介護コンサルタントの野嶋成美です。

 

 

 

 

認知症の母親を在宅で介護している女性に話を聞いてきました。

彼女は結婚していて仕事をしています。

役職もついていてバリバリと働いています。

子どもはいません。

 

 

お母さんは結婚当初から一緒に住んでいました。

昨年末からなんだか様子がおかしいということで病院に診てもらうと「アルツハイマー型認知症」と診断されました。

娘である彼女は働いている時間が長く、お母さんがひとりでいる時間も多かったようです。

福祉とご近所の力を借りて、日中はお母さんひとりでもなんとか在宅でやってきました。

 

 

ところがお母さんが徘徊するようになると状況が変わってきました。

ある日帰宅すると玄関の前で倒れているお母さんを発見。

このまま在宅で看ることへの限界を感じたそうです。

 

 

彼女はお母さんを施設に預けることにしました。

仕事を辞めて介護するのではなく、自分のキャリアを選択したのです。

ここで自分のキャリアを諦めたら、介護のあとの自分の人生が変わってしまうと思ったからです。

苦渋の決断だったと思います。

お母さんを施設に預けても働きながら介護するのは大変です。

決して楽な選択ではなかったと思います。

 

 

そんな彼女に周りは冷たかったようです。

幼い頃から親切にしてくれていたおばさんから距離をとられるようになりました。

明らかに仕事を続けることに不満なのです。

 

 

「娘なのに親を看ないなんて」「施設に預けるなんて」

まだまだこう思われる方も多いのが現実です。

実際私も母が危篤状態のときに父を病院にあずけると言ったら「自分の父親をどうしてみれないの?」と友人に言われました。

 

 

本人の中で正しいことを言っているのだと思います。

でもそれは必要な事でしょうか。

介護しているいるときにその言葉や行動は深く傷つきます。

娘が働いて母親を施設に預けるのが不満だとしても。

お母さんのことを思ってくれているのなら今は距離を置くことではないと思うのです。

娘を傷つけることでもないと思うのです。

ご近所の方もきっとお母さんの心配をしているからこその行動だと思うので。

 

 

世の中の「こうあるべき」がなくなっていけば、このようなすれ違いもなくなるのではないでしょうか。

「娘が親をみるべき」「女は仕事を辞めて介護すべき」と誰が決めたのでしょう。

介護や子育てでがんばっている人に自分の常識の「そうすべき」をはずして接してほしいと思います。

ひとりひとり環境も状況も違うのでひとつの枠におさまるものではないのです。