樹木希林氏の心に響く言葉より…

 

 

私は1943年の生まれですけれども、そのころにフランス人のポール・クローデルという元・駐日大使が言った言葉がありまして、私はそれをとても大事にしています。 

 

「もし人類が滅びるときが来たときに、たったひとつ、どうしても残してもらいたい人類があるとすれば、それは日本人だ」と、そのポー ル・クローデルは言ったんですね。

 

 

日本はそのころも貧しかったわけですが、貧しいけれども高貴である、と。 

 

もしたったひとつ残してもらえる人類があるとすれば、それは日本人だ、とよその国の人に言われたことがある、私たち日本人。 

 

それは、絶対に遺伝子にそういうものがあるからなんじゃなかろうか、と私は思うんです。 

 

 

今、地球は破壊のほうに向かっておりますね。 

 

そして、地面が大きく動こうとしていますね、特に日本は。 

 

 

でも、天岩戸が閉まっちゃって、最後に天照大神がちょっと開けたときに、踊っていた天鈿女命(あめのうずめのみこと)たちがみんなで楽しくやっている姿がちよっと見えたときに、天手力男命(あまのたぢからおのみこと)がグワーッと天岩戸を開けたように、 天岩戸の大きな石のようなものが、何となく今の日本の中で動く、うごめく。今は、その寸前だと私は思いたいんです。 

 

動くからには駄目なものもたくさん出てくるけれども、いいものも出てくるんではなかろうか、と思っております。

 

 

老いの重荷は神の賜物』集英社

老いの重荷は神の賜物

 

 

 

 

藤原正彦氏は『この国のけじめ(文藝春秋)』の中でこう語っている。

 

 

『明治維新のころ、海外留学した多くの下級武士の子弟たちは、外国人の尊敬を集めて帰ってきた。

 

彼らは、英語も下手で、西洋の歴史や文学もマナーもよく知らなかった。

 

彼らの身につけていたものといえば、日本の古典と漢籍の知識、そして武士道精神だけであった。

 

それでも彼らは尊敬された。

 

武士道精神が品格を与えていたのである。

 

世界は普遍的価値を生んだ国だけを尊敬する。

 

日本の武士道精神と美意識は、人類の普遍的価値となりうるものと思う。』

 

 

武士道精神とは、己の私利私欲を捨て、公のため、大義のため、大切なものを守るために、死をも厭(いと)わないという、無私の精神を表したもの。

 

そして、高い道徳観や美意識を持つ。

 

それが「卑怯(ひきょう)を憎む心」、「惻隠(そくいん)の情」、「名誉や正義を重んじる心」。

 

これこそが、我々の中に眠っている遺伝子だ。

 

 

今、まさに日本の政治も大きく変わろうとしている。

 

いまこそ、日本人としての品格や美意識を取り戻し、世界から尊敬される国になるチャンスの時だ。

 

「どうしても残してもらいたい人類は日本人」という言葉を胸に刻みたい。

 

 

 

 

老いの重荷は神の賜物

 

 

 

 

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