行方不明の女の子が自力で脱出して、おうちに戻れて本当に良かった。親御さんは心配で眠れなかったでしょうね。ほっとしています。
日々さまざまな事件が起こり、これまでメディアが SNSの負の局面をクローズアップすることがあっても、なかには「別にSNSがあってもなくても同じことがいえるよね」というケースがありました。
しかし、今回のことは、SNSがなければ起きなかったと、私もとらえています。
たとえば登下校中に知らない大人から声をかけられると子どもは警戒しますが、SNSでやりとりをしていれば「知らない大人」は「少し知っている大人」になり、心理的ハードルが下がります。
時には、「身近な知り合い」よりも「見も知らぬ他人」のほうが相談しやすいことさえあるのです。
未成年のSNS使用において、特に小・中学生ではこうした負の局面も大きいことを社会が改めて知らされた重要な事件だと言えるでしょう。
では、どうすればいいのか?
最近では、入学式の後にスマホやネット利用についての講演を行う専門学校や大学があります。
私が聞いたある講演では、その論点は
・炎上しないため
・個人情報がもれないため
・黒歴史をつくらないため
SNSの利用を制限するものでした。
このスイッチをオフにする、このモードを……
とプライバシーがもれないような制限のかけかたについてです。
学校や大学の名前が表にでない配慮も含まれていると感じ、生徒を中心に考えられているとは思えませんでした。
やってはいけない。
してはいけない。
使ってはいけない。
むやみやたらと全てを禁止するだけだと、思考力を奪うことにつながりかねません。
なぜいけないのか?
絶対に超えてはいけないラインはどこか?
こういう対応はなぜ相手を傷つけるのか?
自分が同じ立場ならどう思うか?
リテラシーだけでなく、デジタルコミュニケーションについての考え方をしっかり教えつつ、子どもも大人ももっと根源的なことを一緒に考えることが必要だと思います。
子どもはずっと子どものままではありません。
屋根のある安全な暖かいカゴの中でかこいこむことが愛情だとも思えません。いつかは自力で社会という空に羽ばたくのです。
空には、怖い敵がいます。嵐も起きます。
未知の世界のリスクを伝え、そんなときどうすればいいのか。
社会に出たらどうふるまい、どう表現し、どう可能性を切りひらいていけばいいのか。
人生を生き抜く知恵。
つながりのなかで自身の可能性を切り開く豊かな表現力。
子どものうちから磨き育む必要があると痛切に感じています。
それには、SNSやデジタルリテラシー以前の親子の会話や学校での言語教育がとても重要であることは間違いありません。
子どもたちの可能性を伸ばすために、未来を守るために、できることはなんだろうか。
共に考えていきたいと思っています。
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