道具は日本語。だから、名乗るだけなら、誰でもできるのです。
多少文章が得意で器用な人ならある程度は書けるのです。
特に、ウェブライティングの分野では、それが顕著かもしれません。
ウェブライターという言葉が生まれたか生まれないかぐらいの頃でしょうか。
「素人の在宅ワーカーが参入し、価格破壊が起こっている。相場が下がって、仕事にならない。迷惑だ」と憤る声があがったことがあります。
「それまでA4サイズ1ページを1万円が相場だったのに、アマチュアのウェブライターが1ページ500円で引き受けるので、ギャラの相場が下がった!プロの商売のじゃまになる」という声でした。
怒りの矛先は、合っていますか?
1ページ500円の仕事が、プロのじゃまになりますか?
誰にでもアマチュアの時期はあるのですから、「勉強中です。駆け出しなので、安くでお請けします」という人だっているでしょう。
価格破壊は歓迎すべきことではありませんが、残念ながらどんな業界でも起きるもの。
むしろ、プロであれば毅然として、価格破壊の波に翻弄されない場所に自分の立ち位置をつくっておきたいものですね。
仕事が減ったことをアマチュアの人たちのせいにすることは、得策ではありません。
言葉はメディアです。憤りの言葉を呈することで、ページ500円の仕事と同じ土俵に乗ってしまうことを忘れてはいけません。
一番いいのは、意に介さないこと。
見つめるべきはクライアントであって、同業者ではありません。
そして、自分の仕事の品質を上げるほうに力を注ぎましょう。
「さすが、プロだ」
「1万円でも、それ以上でも頼みたい」と言われる仕事をしましょう。
どこがどう、ほかと違うのか。
あなただから頼みたいと言われるにはどうすればいいか。
むしろ、業界の報酬水準を上げようというくらいの気概を持ちたいですね。
価格破壊に惑わされない。
「それでもあなたに頼みたい」と言われる品質を提供し続けていきたいですね。
■前田めぐる■
