八日目の蟬(1) | ricky321のブログ

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1,雪の練習生/多和田葉子
2,八日目の蟬/角田光代
3,海辺のカフカ/村上春樹
4,メタボラ/桐野夏生
5,インストール/綿矢りさ
6,蹴りたい背中/綿矢りさ
7,蠕動で渉れ、汚泥の川を/西村賢太
8,ヌエのいた家/小谷野敦
9,ねじまき鳥クロニクル/村上春樹
10,逃亡くそたわけ/絲山秋子
令和に年号か変わってから「平成の日本語で書かれた小説ベストテン」として勝手に小生が選んだものです。ちなみに8は芥川賞落選作。10は直木賞落選作ですが、絲山さんは、この後芥川賞受賞しています。当時の直木賞選考委員の林真理子さん曰く【こういう作品がどうして直木賞候補にラインアップされたのかわからない。違う場所で評価を受ける作品であると思う。】予言通りだったわけです。2と4は直木賞作家の手によるもの。何が言いたいのかというと基本的に純文学を選んでいるということです。

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映画やドラマになったので「原作は読んでいないが知っている」という方も多いと思います。

さて、映画とその原作である小説。大概の場合、原作が“勝ち”ます。原作に出てくる次から次への事象を映像化しようと思ったら、とてもではないですが2時間では収まらない。

『八日目の蟬』の中の一節。

醤油や、米や、そういったものを手に取り、買っていいものかどうか悩む。今気付いた。醤油だの米だというものは、ただの商品でなく、暮らしの保証なのだ。明日もあさってもそれを使うという、家で食事をすることができるという、穏やかな暮らしの保証。※ここまでは以前書いたと思います。旧くからの読者様には恐縮です。

この小説を小生が評価する理由の一つである。気づくのは不倫相手の男の生まれたばかりの赤ん坊を掠って逃げている主人公の希和子だけではない。読者も然りである。

仮にこれをドラマに取り込もうとして

「中村さん、私気がついたんです。醤油や米って生活に必要な物っていうだけじゃなくて、明日も明後日もそれそ使うからなんですね。」

なんていうセリフを吐かせたら臭くて仕方ないだろう。

繰り返すが、基本映画は原作小説に勝てない。原作より映画の方が良かったな、と思うのは、(失礼ながら)湊かなえ『告白』くらいである。

※模索しながら「八日目の蟬」シリーズを書いています。後日まとめます。

絵は小生が描いた林真理子。ご本人の40代半ばくらいをイメージしています。