グレーゾーン | ricky321のブログ

ricky321のブログ

ブログの説明を入力します。

たとえば、無彩色のベルトがあって左端は真っ黒、右端は真っ白。左端から右端にかけて濃い灰色から、白さを増していくようなものを想像してください。
さて、実際に私たちが体験する出来事は、どの辺にあるのでしょうか。
左端にあれば「黒です」、右端にあれば「白です」と言いやすい。
しかし、困ったことにそんな明快な黒か白かの場所はごくわずかです。
四十パーセント黒で六十パーセント白だとか、すごぶる厄介な地点がほとんどです。私たちが生きた現実の中で出会う問題は、常にそんな中途半端なゾーンに揺れながら存在するのです。
「黒白をつける」「すっきりと割り切る」ことは現実の中で不可能だと僕は思います。ごちゃごちゃした、雑然と入り交じった不透明な中に真実はあるのではないか。ですから本当に大事なことは、簡単ではない。その厄介さを切り捨ててしまえば、ものごとはうまくいきません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上は五木寛之『こころ・と・からだ』より抜粋。

五木さんはここでは医療を用いて解説している。
19世紀になり、科学の進歩(カメラやレントゲンのような)と共に医学は大きく進歩した。
その結果「病人を診るより、病気そのものを見よ」というスローガンが生まれた。しかし、それが時間とともに硬化して、本来のヒューマンな情熱を失って、今度は「人間を忘れた」「患者をモノとして扱う」方向に退廃したのでした……と。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これをお読みの方はご経験されているかもしれない。
ドクターから「完治した」と言われたのに治った気がしない。逆に「まだ懸念が残るのでひと月後にまた来てください」と言われたが、何か問題が残っているとは思えない。小生なら後者のケースではまず行きませんがね。
我々は無数に病気のタネを宿していることでしょう。常に「健康」と「病気」の狭間で、生と死の境目で、あるいは戦争と平和の間に生きているのです。