平成の小説ベストテンは選出した。今度は書籍全般を見渡してみる。
↑これが小説のベストテン。
↑これでは甘い。もう一度考えた。
最優秀書籍賞:『恋と女の日本文学』丸谷才一①
独自の日本文学論ながら、萬葉集から現代に至る流れ、本質を見出した
独自の日本文学論ながら、萬葉集から現代に至る流れ、本質を見出した
最優秀個人賞:綿矢りさ②
『インストール』『蹴りたい背中』『かわいそうだよね?』などにみる独創性溢れる表現
『インストール』『蹴りたい背中』『かわいそうだよね?』などにみる独創性溢れる表現
最優秀団体賞:中央公論新社③
中央公論、婦人公論、中公新書などでわが国の出版業界を支えた功績
中央公論、婦人公論、中公新書などでわが国の出版業界を支えた功績
技能賞:桐野夏生④
『OUT』はじめ時代を象徴するエンターテインメント小説創作
『OUT』はじめ時代を象徴するエンターテインメント小説創作
敢闘賞:佐藤優⑤
外交、政治、文学、教育等、各分野における優れた論評
外交、政治、文学、教育等、各分野における優れた論評
功労賞:半藤一利⑥
近現代史の優れた検証と考察
近現代史の優れた検証と考察
掲示板で某漫画家を貶したら「私にとっては神です」と文句を書かれて面食らったことがある。此処で名前を挙げた作家を神とは思っていないし、何から何まで素晴らしいと言うつもりもないので、それはご了解いただきたい。
①池澤夏樹版『日本語のために』にしようかとも思ったが、池澤は丸谷へのオマージュを込めている。『恋と女の日本文学』は引っ越しの時に処分したが、また買い直した。簡潔、平明で嫌みがないエンターテインメント性もある。
②川上弘美、西村賢太も考えたが、やはり綿矢。(爆)(涙)のような括弧語、(^^;)のような顔文字が日本語を貧しくしていると思うので小生は大嫌いだが、綿矢の小説に挟まるメールや絵文字には全く違和感がない。と、ふと俵万智はどうかと思い至った。ベストセラーを出しているだけでなく、TVへの出演、流行語大賞の審査員、また「文の甲子園」も俵なしでは考えられない企画であった。モノカルチャー綿矢対総合商社俵、スペシャリストvsゼネラリストである。さんざん悩んだが、『インストール』の描き出す世界のインパクトを選んだ。より平成らしさを具現したのは綿矢ではないか。
③日経新聞社も考えた。
④⑤⑥迷いなく選べた。半藤は「諸君!」誌創刊でも評価している。
尚、昭和では
書籍賞:『掌の小説』川端康成
個人賞:谷崎潤一郎
団体賞:新潮社文庫出版部
技能賞:松本清張
敢闘賞:司馬遼太郎
功労賞:菊池寛
となる。読書家には選出理由は説明不要と思うが、書籍賞/細雪、個人賞/川端という選択のしかたもあったかもしれない。新潮文庫については不満も多々あるが、西川正身のスタインベック、福田恆存のシェイクスピア、江川卓(えがわたく)のソルジェニツィン、高橋義孝のカフカなど外国文学の翻訳者が優れていたことを評価したい。岩波は数こそ多いが、その質では新潮社に遠く及ばない。松本、司馬、菊池については、当然のことながら小説家としての評価だけで選んだのではない。
小生が高校生のころ、読みかけの新潮文庫を学生服のポケットに忍ばせておくのは何にもまさる悦びだった。栞紐のついた新潮文庫には今なお愛着を感じる。
書籍賞:『掌の小説』川端康成
個人賞:谷崎潤一郎
団体賞:新潮社文庫出版部
技能賞:松本清張
敢闘賞:司馬遼太郎
功労賞:菊池寛
となる。読書家には選出理由は説明不要と思うが、書籍賞/細雪、個人賞/川端という選択のしかたもあったかもしれない。新潮文庫については不満も多々あるが、西川正身のスタインベック、福田恆存のシェイクスピア、江川卓(えがわたく)のソルジェニツィン、高橋義孝のカフカなど外国文学の翻訳者が優れていたことを評価したい。岩波は数こそ多いが、その質では新潮社に遠く及ばない。松本、司馬、菊池については、当然のことながら小説家としての評価だけで選んだのではない。
小生が高校生のころ、読みかけの新潮文庫を学生服のポケットに忍ばせておくのは何にもまさる悦びだった。栞紐のついた新潮文庫には今なお愛着を感じる。
※前回、しばらく休むと書いたが、堺屋太一の逝去で思うところがあった。実はつい最近まで堺屋は昭和2~4年くらいの生まれだと思っていた。小生の父よりも若いことを知って少々驚いた。人の命がいつまで保つか、分かりはしない。出し惜しみはやめよう。…と改めて考えた。