TOPIX最高値。でも、私がTOPIX派なのは「上がっているから」ではありません | 小学生にも分かる投資の授業

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1級ファイナンシャル・プランニング技能士の鬼塚祐一です。

 

8月13日の日経新聞に、気になる記事が出ていました。

 

TOPIXが1カ月ぶりに最高値を更新したというニュースです。

 

 

12日の東京株式市場ではTOPIXが6日続伸し、前営業日比38ポイント、1%高の4139まで上昇しました。

 

こういうニュースを見ると、

 

「TOPIXが上がっているなら、今から買ったほうがいいのかな?」

 

「日経平均よりTOPIXのほうが儲かるのかな?」

 

と思う方もいるかもしれません。

 

その気持ちはよく分かります。

 

ただ、私はここで1つお伝えしたいことがあります。

 

私は以前から日経平均よりTOPIXを選んでいますが、最近TOPIXが上がっているから選んでいるわけではありません。

 

ここは非常に大事です。

「どちらが上がるか」で選ぶと、ずっと悩み続けます

以前YouTubeで、

 

「eMAXIS Slim 国内株式を買うなら、日経平均とTOPIXのどちらを選べばいいのか?」

 

というテーマを取り上げたことがあります。

 

 

 

この質問、本当に多いんです。

 

たしかに迷いますよね。

 

日経平均を買ったあとにTOPIXのほうが上がれば、

 

「TOPIXにしておけばよかった……」

 

と思うでしょう。

 

そこでTOPIXに変更した途端、今度は日経平均のほうが上がったらどうでしょうか。

 

また、

 

「日経平均に戻したほうがいいのかな?」

 

と悩み始めます。

 

これでは投資をするたびに、答え合わせをし続けることになります。

 

でも、そもそも将来どちらが上がるかを事前に当て続けることはできません。

 

実際に過去のデータを見ても、日経平均がTOPIXを上回る期間もあれば、TOPIXが日経平均を上回る期間もありました。

 

長期間で見ると、両者はかなり似た動きをしています。

 

つまり、

 

「最近どちらが上がっているか」だけで選んでも、投資判断の軸にはならない

 

ということです。

日経平均とTOPIXは、そもそもの仕組みが違います

では、私はなぜTOPIXを選んでいるのでしょうか。

 

まず知っておいていただきたいのが、日経平均とTOPIXの違いです。

 

日経平均株価は、日本を代表する225銘柄から構成されています。

 

さらに、株価の高い銘柄の影響を受けやすいという特徴があります。

 

一方、TOPIXは東京証券取引所に上場する幅広い企業を対象とし、時価総額を基準に構成される指数です。

 

今回の日経新聞でも、TOPIXはAIや半導体関連など一部の値がさ株の影響が日経平均より小さく、幅広い業種の動きを表しやすいと解説されていました。

 

実際、今回の上昇も半導体株だけではありません。

 

好決算を発表した企業が買われ、これまで軟調だった防衛関連株にも見直し買いが入り、東証プライム銘柄の約6割が上昇しました。

 

まさに、幅広い企業に資金が向かった相場だったわけです。

過去のデータではTOPIXのほうがリスクも低かった

以前のYouTubeでは、日経平均とTOPIXについて過去のリターンだけではなく「リスク」も比較しました。

 

投資の世界でリスクを見るときに使われる代表的な数字が「標準偏差」です。

 

数字が大きいほど値動きが大きく、小さいほど値動きが比較的穏やかだったことを表します。

 

当時確認したデータでは、過去5年・3年・1年のどの期間を見ても、日経平均よりTOPIXの標準偏差のほうが低くなっていました。

 

もちろん、これは過去のデータです。

 

今後も必ず同じ結果になるという意味ではありません。

 

ただ、

 

「より幅広い企業に投資しながら、値動きもできるだけ抑えたい」

 

という考え方であれば、TOPIXを選ぶ理由の1つにはなります。

ただし、私がTOPIXを選ぶ一番の理由は「リスク」ではありません

ここからが、私が一番お伝えしたいことです。

 

私自身、今はTOPIXに投資しています。

 

書籍でも、国内株式の選択肢として日経平均ではなくTOPIXをご紹介しました。

 

でも、私がTOPIXを選んでいる最大の理由は、

 

日経平均よりリスクが低かったからではありません。

 

私は、一握りの大企業だけではなく、できるだけ多くの日本企業に投資したいと思っているからです。

 

なぜなら、投資には「自分のお金を増やす」という役割だけではないからです。

 

私たちが株式に投資したお金は、企業活動を支える力になります。

 

企業が成長すれば、新しい商品やサービスが生まれます。

 

雇用が生まれ、給料が支払われ、経済が動きます。

 

言い換えると、投資は企業を応援する行為でもあるということです。

 

だから私は、できるだけ幅広い企業に投資することで、日本経済全体を応援したいと思っています。

 

これが、私がTOPIXを選んでいる大きな理由です。

実は、昔は日経平均を選んでいました

ここまで読むと、

 

「鬼塚さんは昔からずっとTOPIX派だったんですか?」

 

と思うかもしれません。

 

実は違います。

 

以前は日経平均を選んでいた時期もありました。

 

当時は、TOPIXより日経平均に連動する商品のほうが信託報酬が低かったからです。

 

私は「TOPIXが好きだから何があってもTOPIX」という考え方ではありません。

 

大事なのは、

 

その時点で何を基準に選んでいるのか、自分で説明できることです。

 

コストを重視する。

 

リスクを重視する。

 

幅広い企業への投資を重視する。

 

どれを優先するかによって答えは変わります。

 

だからこそ、「最近上がっているから」という理由だけで商品を選ばないことが大切です。

最高値のニュースを見たときこそ、見るべきものがあります

TOPIXが最高値を更新した。

 

これはもちろん明るいニュースです。

 

でも、

 

「上がっているから買う」

 

「日経平均より強そうだから乗り換える」

 

という話ではありません。

 

むしろこういうニュースを見たときこそ、

 

自分は何のためにその商品を選んでいるのか?

 

を確認してみてください。

 

私の場合は明確です。

 

より幅広い企業に投資し、日本経済全体を応援したい。

 

そして自分自身も、その成長の恩恵を長期的に受け取りたい。

 

だから今もTOPIXを選んでいます。

 

投資を続けるうえで大切なのは、毎日のニュースに合わせて正解を変えることではありません。

 

自分が納得できる判断基準を持つことです。

 

判断基準があれば、日経平均が上がっても、TOPIXが上がっても、必要以上に振り回されなくなります。

 

長期投資を続けるためには、この「納得感」が本当に大切です。

 

今回のTOPIX最高値のニュースをきっかけに、ぜひ一度、

 

「私は何を基準に投資先を選んでいるだろう?」

 

と考えてみてください。