1級ファイナンシャル・プランニング技能士の鬼塚祐一です。
普通、投資をしていて資産が増えたら嬉しいですよね。
特に年間20%近く増えたら、
「このままもっと上がってほしい」
と思う方が多いのではないでしょうか。
ところが今回インタビューしたマネスク生の山田さんは、まったく逆でした。
ここ数年の運用成績を見て、
「ちょっと利回りが高すぎるな」
と心配していたそうです。
この話を聞いた時、
「これは長期投資を本当に続けてきた人ならではの感覚だな」
と思いました。
というのも、山田さんは現在46歳。
35歳だった2015年から、約11年間にわたって投資を続けています。
そして現在、
投資総額:約2,400万円
評価額:約4,907万円
利益:約2,507万円
まで資産が育っています。
2年5ヶ月前から、利益は約1,475万円増えました
山田さんにインタビューするのは今回で2回目です。
前回は2024年2月。
当時の利益は+1,032万円でした。
そこから約2年5ヶ月。
現在は約+2,507万円。
数字だけを見ると、
「ものすごくうまくいった人」
に見えると思います。
もちろん、運用結果として大きな利益が出ているのは事実です。
ただ、今回僕がぜひ見てほしいのは、
「何を買ったら2,507万円儲かったのか?」という話だけではありません。
それ以上に注目してほしいのが、
11年間投資を続けたことで、山田さん自身のお金に対する感覚がどう変わったのか。
という部分です。
投資初心者ほど「下がること」が怖い
投資を始める前、多くの方が気にするのは暴落です。
「NISAを始めた直後に暴落したらどうしよう」
「せっかく貯めた老後資金が減ったら怖い」
そう思いますよね。
そのお気持ちはよく分かります。
ところが山田さんの場合、最近の大きな下落について聞いても、
「ものすごく印象に残っているものはない」
という回答でした。
一方で気になっていたのは、
ここ数年、利回りが高すぎること。
もともと年間6%程度を想定していたにもかかわらず、3年連続で20%以上になっていた時期がある。
だから、
「そろそろ大きく下がるんじゃないか」
と考えていたそうです。
普通は下落すると怖くなります。
でも、長期投資を11年続けた人は、
上がっている時にも冷静です。
これは非常に興味深い変化だと思います。
山田さんが11年間続けられた理由
山田さんは、ただ投資したお金を放置しているわけではありません。
年1回リバランスを行い、必要に応じて追加投資。
iDeCoも継続しています。
さらに現在は、資産を増やすだけではなく、使う時期も考え始めています。
息子さんのジュニアNISAが目標額に近づいたため、約100万円を現金化。
さらに独立後の生活に備え、生活費1年分程度を預金で持っておくために、投資信託も約200万円売却しました。
これが長期投資です。
何が何でも投資し続けることではありません。
目的に合わせて、増やすお金と使うお金を管理していく。
そして、そのために必要な知識を身につける。
山田さんは11年間、それを続けてきました。
資産が育ったことで「独立」という選択もできた
今回のインタビューでは、投資以外にも大きな変化がありました。
2025年10月。
山田さんは、それまで勤務していた事務所を退職し、独立開業されています。
もともと最初から独立したかったわけではありません。
ただ、仕事を続ける中で、
「自分で全部好きにできた方がいいのかな」
と考えるようになったそうです。
そして山田さん自身、
資産が順調に育っていたことも、独立を決断できた理由の1つだった
と話してくれました。
これこそ、僕が投資を伝えている理由でもあります。
投資は、資産額を競うためにするものではありません。
お金の不安を減らし、
自分が本当に選びたい人生を選べる状態を作るためのものです。
「子どもに、お金のことは心配するなと言える」
山田さんには2人のお子さんがいます。
これから高校、大学と進学していく中で、当然大きな教育費が必要になります。
現在は1人につき1,000万円、2人で2,000万円を大学までの教育資金として準備する計画です。
県外の大学に進学するかもしれない。
一人暮らしになるかもしれない。
それでも、
「お金のことは心配するな」
と自信を持って言える。
これも、11年間資産形成を続けてきた結果です。
そして残った資産は、老後資金へ。
60歳になった時、今の仕事から収入がなくなったとしても、
年金と育ててきた資産を取り崩しながら生活できる状態を目指しています。
つまり山田さんは、
「いくら儲けるか」
だけではなく、
「いつ、何のために使うお金なのか」
まで考えて投資しているんです。
もう1つ、僕自身も勉強になったことがあります
山田さんは最低でも月1回、証券口座を確認しているそうです。
僕自身は長期投資について、
「戦略的放置」
という考え方をよくお伝えしています。
分散したら、日々の値動きを気にしすぎず長く続ける。
これが基本です。
ところが山田さんの場合は、月1回程度チェックすることが、逆に安心につながっていました。
上がる月もある。
下がる月もある。
でも長い目で見ると増えている。
それを定期的に自分の目で確認しているから、
ニュースで突然、
「株価急落」
と報じられても必要以上に怖くならない。
これを今回のインタビューでは、
「見守り投資」
と呼ぶことになりました。
何もせず毎日値動きに振り回されるのではありません。
手は出さない。
でも、自分に合った頻度で見守る。
これは、僕自身も今回話を聞いていて新しい発見でした。
投資で大切なのは「長く続けること」
最後に山田さんへ、
「この動画を見ている方に伝えたいことはありますか?」
と聞きました。
答えは非常にシンプルでした。
「投資は長く続けることが大事です」
そして、
「長く続けるには、早く始めることが大事です」
35歳から始め、約11年間続けてきた人だからこそ、この言葉には重みがあります。
今回の動画には、
利益+2,507万円という数字以上に、
長期投資を続けてきた人のリアルな考え方
が詰まっています。
なぜ相場が上がっている時ほど警戒するのか。
なぜ資産が増えても一部を現金化したのか。
資産形成が独立という決断にどう影響したのか。
子どもの教育費、老後資金をどのように考えているのか。
そして、11年間投資を続けるために何をしているのか。
投資を始めようか迷っている方はもちろん、
すでにNISAやiDeCoを始めて、
「このまま何十年も続けられるかな…」
と感じている方にも、ぜひ見ていただきたい内容です。
2,507万円という結果ではなく、その結果に至るまでの11年間を見てください。
長期投資に対する見え方が、きっと変わると思います。

