1級ファイナンシャル・プランニング技能士の鬼塚祐一です。
「最近、アメリカの金利が良いって聞くから、米国債券を買ってみたい」
「でも、為替の変動もあるし、いつ買えばいいのかタイミングが難しそう…」
こんな風に悩んでいませんか?
そのお気持ち、とてもよく分かります。
投資を少し勉強し始めると、誰もが一度は「買うタイミング」の壁にぶつかってしまうんですよね。
実は先日、マネスク生からも、こんなリアルな声をいただきました。
『米国債は買うタイミングが全てのように思っています。購入したいと思っているのですが、勉強不足なので先生から少しでも学ばせていただければ有難い次第です。』
「タイミングが全てだと思っている」。
きっと、この記事を読んでいる多くの方も、同じように感じているのではないでしょうか。
実は、このお考え、ある意味で「大正解」なんです。
もし、米国債という特定の国や資産にピンポイントで「集中投資」をするのであれば、おっしゃる通り金利と為替のタイミングが全てになります。
ですから、タイミングを重要視するその直感はとても鋭く、決して間違っていません。
ですが、私たちが目指すような「分散投資」による手堅い資産形成においては、少し結論が変わってきます。
一生モノの「じぶん年金」を作っていくうえでは、実はタイミングはほぼ無視して大丈夫なのです。
「えっ、投資って安く買って高く売るのが基本じゃないの?」
と驚かれるかもしれませんね。
ここに、投資の世界の面白い真実があります。
1996年に発表された世界的な研究(Brinsonらの論文)によると、投資の運用成績を決定する要因のうち、「タイミング」が占める割合は、わずか【1.8%】に過ぎないことが分かっています。
では、残りの9割以上は何で決まるのか?
それは「資産配分(アセットアロケーション)」です。
世界最大級の運用会社「バンガード」の調査でも、長期的なリターンの【88%】は「資産配分」で決まると発表されています。

つまり、「何をいつ買うか(タイミング)」ではなく、「自分の資産のうち、何割を株式にして、何割を守りの債券にするか(全体のバランス)」こそが、勝負の9割を握っているのです。
特定の資産への集中投資で勝つには、為替や金利の動きを四六時中チェックして、ハラハラしながらタイミングを見極める必要があります。
でも、50代・60代からの手堅い資産形成において、そんな疲れる投資をする必要はありません。
合理的なのは、全体のバランス(資産配分)をカチッと決めてしまうことです。
配分さえ決まれば、あとはインデックスファンドなどを活用して世界中に自動で分散投資をするだけで、為替やタイミングのハラハラから解放され、手堅く増やすことができます。
投資の不安から解放される鍵は、タイミングを読む目ではなく、「正しい配分」を知ることにあります。
実は、6月2日(火)にマネスクの受講生向けにウェブセミナーを開催します。
テーマはまさに『米国債券ETFと生債券っていいの?』です。

受講生さんからのリアルな疑問にお答えしながら、「集中投資と分散投資の決定的な違い」や、「生債券とETFの本当の選び方」について、実際のデータをお見せしながら深掘りしていく予定です。
マネスクでは、巷にあふれる「今これが儲かる!」といった表面的なテクニックではなく、こうした「一生使える投資の本質」を皆さんと一緒に楽しく学んでいます。
みなさんは、タイミングを気にするあまり、一番大事な「資産配分」を後回しにしていませんか?
ご自身のポートフォリオの「守りの要」である債券の割合、ぜひ一度確認してみてくださいね。
