卵を食べる人はアルツハイマー病が少ない?最新研究をわかりやすく解説 | みのり先生の診察室

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「卵を食べると認知症予防になるの?」

そんな気になる研究が、2026年に栄養学の医学誌 The Journal of Nutritionに掲載されました。

 

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0022316626001902?via%3Dihub

 

 

今回紹介するのは、
 

卵の摂取頻度とアルツハイマー病の発症リスク

 

を調べた大規模研究です。

 

結論からいうと、
 

卵を食べている人では、アルツハイマー病と診断されるリスクが低い傾向がありました。

ただし、ここで大切なのは、
 

「卵を食べればアルツハイマー病を予防できる」と証明されたわけではない
 

という点です。


 

 

 どんな研究?

 

この研究では、アメリカの高齢者約4万人を対象に、卵を食べる頻度と、その後のアルツハイマー病の診断との関係を調べています。

対象者は65歳以上の39,498人。
 

平均で15.3年追跡され、その間に2,858人がアルツハイマー病と診断されました。

研究チームは、卵をほとんど食べない人と比べて、卵を食べる人でアルツハイマー病のリスクがどう違うかを解析しました。

 

 

 結果は?

 

卵をほとんど食べない人と比べて、卵を食べる人ではアルツハイマー病のリスクが低い傾向が見られました。

具体的には、

・月に1〜3回食べる人:リスクが約17%低い
・週に2〜4回食べる人:リスクが約20%低い
・週に5回以上食べる人:リスクが約27%低い


という結果でした。

数字だけ見ると、なかなかインパクトがありますよね。

 

 

 なぜ卵が脳に関係するの?

 

卵には、脳の働きに関係すると考えられている栄養素が含まれています。

代表的なものがコリンです。


コリンは記憶や学習に関わる神経伝達物質の材料になります。

また、卵黄にはルテインゼアキサンチンといった成分も含まれています。

 

これらは目の健康で知られていますが、脳の健康との関連も研究されています。

つまり、卵は単なるたんぱく源というだけでなく、脳に関係する栄養素も含む食品なのです。
 

 

 

 でも「卵を食べれば認知症予防」とは言えない

 

ここが一番大事です。

今回の研究は、観察研究です。
 

つまり、卵を食べる習慣がある人と、あまり食べない人を長期間追跡して比べた研究です。

そのため、「卵を食べたからアルツハイマー病が減った」とは断定できません。

卵を食べる人は、もともと栄養状態がよかったり、食生活全体が整っていたり、健康意識が高かったりする可能性があります。

研究では、年齢・性別・生活習慣・持病・ほかの食事内容などを調整していますが、それでも完全に影響を取り除くことはできません。

また、今回の対象者は健康意識が高い集団である可能性があり、日本人全体にそのまま当てはめてよいかは慎重に考える必要があります。

 

 

 では、どう考えればいい?

 

卵は、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラルを含む身近な食品です。

今回の研究から言えるのは、
 

卵を適度に食べることは、少なくとも脳の健康に良さそう
 

ということです。

ただし、認知症予防は卵だけで決まるものではありません。

野菜、魚、豆類、全粒穀物などを含むバランスのよい食事。
 

適度な運動。
睡眠。
人との交流。
生活習慣病の管理。

こうしたものを総合的に整えることが大切です。
 

 

 まとめ

 

今回の研究では、65歳以上の約4万人を15年以上追跡したところ、卵を食べる人ではアルツハイマー病と診断されるリスクが低い傾向が見られました。

特に、週5回以上卵を食べる人では、ほとんど食べない人と比べてリスクが約27%低いという結果でした。

ただし、これは「卵がアルツハイマー病を予防する」と証明した研究ではありません。

卵は、脳によい可能性のある栄養素を含む身近な食品。
 

でも、過度に期待しすぎず、バランスのよい食生活の一部として取り入れるのがよさそうです。

「卵を食べれば安心」ではなく、
 

卵も含めて、日々の食事を整える
 

という考え方が大切ですね。

 

 


 

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