ビタミンとミネラルはアクセルで、多くの医薬品はブレーキとして働く | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

忙しい日々の中、どうしても勉強したいことがあり、分子栄養学のセミナーを受講してきました。

 

医学部時代に勉強した生化学の参考書を買い直したり、何度も動画とテキストを見直したりして自分の中に定着させていっています。

 

インプットはアウトプットでもって完了するので、必ず患者さんやスタッフに説明するようにしてきました。

 

そうすることで初めて自分の知識になる。

 

せっかくだからブログにも記録として残しておこうと思います。

 

 

そもそもサプリメントでビタミンやミネラルを摂取する理由は何なのか?

 

不足している栄養素を補うためです。

 

 

なぜその栄養素が不足すると人は不健康になるのか?

 

 

それに答えてくれるのが生化学の知識です。

 

例えば解糖系で考えてみましょう。

 

解糖系とはブドウ糖(グルコース)を細胞内で分解してエネルギーを取り出す代謝経路。

 

生物の高校教科書を見ると分かりやすいでしょうか。

 

グルコースからピルビン酸に至る10段階の化学反応です。

作るものは3つ。


・ATP(エネルギー通貨)を作る

・NADH(還元力)を作る

・その後の代謝(TCA回路・脂質合成など)へつながる中間産物を供給する

 

 

つまり糖をエネルギーに変えるための経路なんですが、この経路が回るためには様々な栄養素が必要になります。

 

例えばグルコースをグルコース6−リン酸に変換するのにマグネシウムが必要だったり↓

 

グルコースからグルコース6-リン酸への代謝経路

 

グリコーゲンからグルコースを切り出してくるのにビタミンB6が必要だったり↓

 

グリコーゲンとビタミンB6の代謝経路図

 

 

グリセロアルデヒド3-リン酸から1,3ービスホスホグリセリン酸に変換するのにNAD(ナイアシンが活性化されたもの)が必要だったり↓

 

解糖系:グリセルアルデヒド3-リン酸から1,3-ビスホスホグリセリン酸

 

 

ホスホエノールピルビン酸からピルビン酸に変換するのにマグネシウムカリウムが必要だったり↓

 

解糖系、ピルビン酸、Mg、K、ATP

 

様々なビタミンやミネラルがエネルギー代謝に必要であることがお分かり頂けると思います。

 

つまりビタミンとミネラルはエネルギー代謝に欠かせないもので、アクセルの役割を果たします。

 

糖質を体に取り入れてもB6,Mg,ナイアシン、Kがないとエネルギーに変換できないんです。

 

だからビタミンとミネラルの不足はエネルギー不足を引き起こし全身倦怠感を始めとして様々な体調不良や疾病につながってくる。

 

マグネシウムが大切と伝えてきた理由はここにあります。

 

解糖系だけでなく体内の様々な代謝にかかわるマグネシウム。

 

しっかりと摂りたいミネラルです。

 

 

一方医薬品は代謝にどう関わっているのか?

 

スタチン剤で見てみましょう。

 

スタチンはコレステロール合成を阻害し、コエンザイムQ10とビタミンDを減少させる

 

上の図のようにスタチン剤はHMG-CoAレダクターゼをブロックするので、アセチルCoAからコレステロールが作られないようにします。

 

つまりブレーキですね。

 

このブレーキ、本当に良いのでしょうか?

 

アセチルCoAからコレステロールが作られる経路をよく見てください。

 

ファルネシルピロリン酸からはコエンザイムQ10が作られ、7-デヒドロコレステロールからはビタミンDが作られます。

 

つまり、スタチン剤を服用すると、コエンザイムQ10とビタミンDが不足してしまうということが代謝経路より分かります。

 

実際、スタチン剤を服用している患者さんの血液検査をするとビタミンD濃度は低いです。

 

そしてコエンザイムQ10の不足によってエネルギー不足が引き起こされます。

 

コエンザイムQ10はミトコンドリアの中で作られたエネルギーを取り出すのに必要なもの。

 

これがないとエネルギーを取り出せない。

 

だからスタチン剤を服用するようになってから「体がだるい」「ちょっと動いただけでしんどくなる」「運動していても持久力がなくなった」「全身倦怠感がひどい」と言った症状が出るのです。

 

スタチン剤の副作用についてはブログでも過去に記事を書いています↓

 

 

脳神経外科医の濵﨑清利先生の動画は是非観て頂きたい。

 

こんなにも多くの副作用があることを知っておいて下さいね。

 

 

 

それでも服用されるならコエンザイムQ10とビタミンDは補った方がいいと思います。

 

 

多くの薬剤が代謝経路をブロックするように働くので、ブロックされることによる弊害は考慮しなければなりません。

 

薬剤が引き起こす栄養素の不足があることを知っておいて下さいね。

 

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