情熱を持って説得すれば患者は手術に応じる!? | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

昨日に引き続きすごいタイトルになってしまいました^_^;

はい。
これも私の言葉じゃないです^_^;

先輩開業医から経営のアドバイスをされた時に言われた言葉です。

私たちの手術件数が少ないのを心配して、もっと手術件数を増やすよう親切にアドバイスして下さったんです。

どんなに手術がうまくても、どんなにいいことをしていても、病院をつぶしてしまったら手術もいいこともできなくなる。

だから開業医は医者としての資質に加え、経営者としての資質が大切だと力説されてました。

まさにその通りだと思います。

若くして父親を亡くし、若くして病院を継承することになった私たちを親のように心配して下さったんだと思います。

感謝しています。

でも、私たちは実践できませんでした。

どうしても譲れない「何か」があったんです。

感じた「違和感」を払拭できなかったんです。

その違和感とは手術に対する考え方患者さんに対する姿勢です。

私たちは「手術するのかしないのか決めるのは患者さん」という考え方がベースにあります。

だから患者さんが「手術したい」と言ったときだけ手術します。

「手術したくない」という患者さんは手術しません。

手術したくないという気持ちも大切にしたいんです。

できるだけ手術せずに快適に排便出来るように指導したり、便通を直したりしています。

それで随分、痔の症状が良くなって、快適に過ごせるようになる患者さんも多いです。

もちろん、いつか痔が悪化すれば結局、手術することになるのですが、何も「今」しなくてもいいと思うんですよね。

患者さんだってそれを望んでないわけですから・・・。

だから「手術したい」と思えるようになるまで待つんです。

それが10年後になっても・・・。

それが経営的に間違っていても・・・。

もちろんキレイゴトでは経営できないことも分かっています。

売り上げを上げるためには手術件数を増やさなければならないことも分かっています。

だけど、それって何のため?誰のため?

患者さんのためじゃないですよね?

自分たちのためですよね?
病院の経営のためですよね?

その矛盾に納得できなかったんです。

blog120

診療所のセラピードッグ「ラブ」
犬のようちえんでは散歩のトレーニングまでしています。
ちゃんと指示に従う犬に育てます。



確かに情熱を持って説得すれば、患者さんは手術に応じたでしょう。

迷っている人も多いですし、「先生が決めてよ」とか「先生の言うとおりにします」っていう患者さんもいますからね。

でも本当にそれで患者さんは納得できたんでしょうか?

自分の体のことなのに他人に任せてもいいのでしょうか?

覚悟のない患者さんだっているわけですから、準備が整っていないままに手術を受けて頂くのは私自身も気持ちがスッキリしません。

お互い、気持ちよく一緒に治療に臨めるようにしたいと思っているので、患者さんの気持ちは大切にしています。

その「情熱」は患者さんのためじゃないでしょう?

その「説得」も患者さんのためでしょうか?

そもそも手術は「説得して」受けて頂くものではないと私は考えています。

患者さんから手を挙げて受けて頂くものだと思っているので「説得」はしません。

それは「説明」ではありません。

「説明」医者の情熱「こうしたい」という希望を差し挟んではいけないと思うのです。

あくまでも客観的であることを心がけたいです。

恣意的にある方向に導くような「説明」は「説明」ではなく「説得」だと思います。

私は「説得」ではなく「説明」をしています。


あなたはちゃんと「説明」してもらっていますか?

「説明」が「説得」になってませんか?

そもそも「説明する先生」と「説得する先生」どっちにかかりたいですか?