ヒポクラテスの悲嘆 | dokidoki感

ヒポクラテスの悲嘆

こんにちは

この本を読みました

中山 七里

ヒポクラテスの悲嘆








簡単なあらすじ

ミイラ化した死体が連続で発見されますが
全て事件性は無いよう感じられました
一体何が起こっているのか


感想

中山さんの法医学をテーマにしたシリーズ
第5弾で 基本それぞれ独立した短編ですが
一応最後に繋がる連作となっています


「7040」
ミイラ化した死体が3件も発見されるも
現場検証から事件性は無さそうな所
4人目の似たような死体が発見されます

亡くなったのは40代女性で20年位 自宅に
引きこもっており 70代の両親は悩んでいた所
3週間経ち 異変に気付き部屋に入ると
娘は亡くなっていたというのです

死因は伏せますが やはり事件性はなく
女性は自殺したかのように思われましたが

県警の小手川は違和感を覚え 馴染の医大で
解剖をやっている真琴と共に捜査します
そして判明した事とは・・・

このトリックが可能かどうかは分かりませんが
そこさえ目を瞑れば 引きこもりの子供に
困る親に同情してしまうし

猪突猛進の小手川に巻き込まれるも奮闘する
真琴の様子 2人とも1作目から比べると
成長しているなーと感じられ良かったです

あとタイトルは70代の親と40代の娘という事で
以降もそのシステムは続きます


「8050」
一流企業に入るも 会社を辞めてしまってから
30年引きこもりをしている男性は暴君となり
両親に平気で暴力をふるいます

その暴力で妻が骨折して 入院となったため
夫は付き添いで一緒に過ごし 3週間経ち
帰宅すると 息子は亡くなっていました

部屋は特殊な状況で 完全密室だし
やはり検証から事件性は無いよう思われますが
やはり小手川はおかしいと感じて解剖を依頼

するとこちらも意外な事実が・・・・・
という感じで基本的な設定は前章と同じだけど
トリックが違うという内容なのですが

こちらも こんなトリック可能なのか?
と疑問を覚えずにはいられませんでした

しかしそこさえ目を瞑ると こちらも 
実際にありそうな 家庭内暴力事件で
物語自体は面白かったです

しかし あと3章あるのにトリックのネタは
持つのかな?と心配になりました


「8070」
70歳の夫が80歳で介護状態の妻を支えており
周囲からは仲が良いことを賞賛されています

たしかに夫は献身的なのですが 飲み屋の
女性にハマっており金が欲しくなると
ある悪だくみを計画します

ところが意外な展開となってしまう
という物語で この設定は現実的にありそうだし
中盤からの展開が意外過ぎて引き込まれると

こちらはありそうな物語かつトリックも
現実的なので面白かったですが

これ短編ではなく長編にも出来る設定で
ちょっとアッサリし過ぎて物足りなったかも


「9060」
90歳の父親は警察を定年まで勤めあげた後も
70歳まで働き 80歳まで民生委員をしたという
立派な人物ですが 60代の引きこもりの息子がおり
自分が亡くなった後を心配すると共に
育て方を間違ったと後悔する毎日を送っていると

そんな父親と連絡がつかないと警察に連絡が入り
小手川が現場に赴くと 父親は不在と言うも
90代の父親が不在な事がおかしいので
怪しいと感じ 捜査すると・・・・・

このオチは早い段階から読めました 
実際にあった事件だから 誰でも分かるはず
しかし その真相は意外なのが良かったです



「6030」
キャリア官僚として仕事を頑張ってきた男性は
もうすぐ60歳で定年となります

妻は数年前に亡くなり 娘は家を出ており
現在は36歳の息子と2人暮らしですが
息子は引きこもりなのが悩みの種な所

同期の官僚の息子が通り魔殺人を犯し
どうやら同じく引きこもりだったようで
他人事とは思えないでいたら

息子にも怪しい疑惑が浮上したので
父親は息子を監視することにしました

という物語でこちらも実際にあった
通り魔事件と加害者家族の事が描かれ
現実的だし 意外なラストは面白かったです

どれも現実的な事件をドラマティックな
物語にしており 良かったのですが
短編だと少し物足りなく感じたのと

このエピローグは読めていました
しかし中途半端で不完全燃焼なのが残念

この続編があるのなら仕方ないですけど
このパターンで新たな他の物語を描いても
さすがに飽きるような気がしました

まあまあ面白かったです