ガダラの豚 | dokidoki感

ガダラの豚

こんにちは

この本を読みました

中島 らも

ガダラの豚







簡単なあらすじ

ごく普通の一家が超能力 宗教 呪術 色んな超常現象を
通じて大変な困難に遭遇 立つ向かう物語


感想

こちら10年くらい前に読み 記事も書きましたが
当時は内容に関してほとんど触れていなかったし
感じ方も少し変わったので 改めて読み感想を書きました

冒頭僧侶が過酷な修行をする中で 禍々しい存在を感じます
その内容 昔読んだ時は難解に感じたのに 今回は
すんなり入ってきました 読解力が上がってるようです

大生部はアフリカの呪術を研究する学者ですが
過去妻の逸美と娘の史織をアフリカに連れて行った際に
志織を亡くし 以降はアル中 逸美は心を病みます

大生部にTV局から超能力の秘密を暴くという番組の
出演依頼があります 大生部は超常現象を研究していますが
全てを認めている訳ではなく 検証されたものでないと
真実とは考えない そんな立ち位置で

超能力者 清川が行う超能力を 奇術師のミラクルが
タネを明かし 超能力はないという発言に
清川は怒る対立構造に 大生部がコメントする内容でした

その後 逸美が近所の主婦に誘われ 新興宗教に傾倒し
大金を寄進したことに気がつき これはいかんと
ミラクルに相談し 新興宗教の裏を暴きます

超能力のネタ 新興宗教の洗脳のやり口は生々しく
昔の本でも勉強になり 今でも存在する理由が
わかる気がします ここまでが第1部」

中島らもさんの本はこれしか読んだことありません
カルト的な人気を博していたようですが
どんな人なのかはまったく知りません

ここまで読むと中島さんは オカルトには懐疑的で
インチキを糾弾してゆく内容だろうと想像します

すると第2部ではTV局から大生部にアフリカの呪術を
番組にしたいという依頼があり 逸美 息子の納
助手の道満 そして超能力者清川らがアフリカに行くと

アフリカの食事 水 感染病等の現実的な生活を描き
ノンフィクションの旅行記的なロードムービーとなり
まったく内容が変わる事に戸惑いそうになってしまいます

しかし中盤から 強力な力で災いをもたらす呪術師
バキリが登場し 一気にオカルトに傾倒します

これは中島さんが 本当はオカルトを信じていないから
前章で予め説明しておいて フィクションを描いてゆく
そんな構成にしたのかと考えましたが

おそらく基本超常現象はありえない しかし世の中には
科学で説明つかない現象は存在するということで
物語に信憑性を高めるための演出なのかと思います

そしてネタバレになるからボカした説明になりますが
バキリが巨大な力を操るのは ある人間の存在でした

その人間を大生部たちは連れ去り 日本に連れ帰ったから
さあ大変 その道中はアクション映画のようになります

第3部では怒ったバキリと激しい闘いが繰り広げられます
2部の後半からはほとんどオカルトホラーで
はじめて読んだ時は かなり恐怖を覚えました

そしてラストはハラハラドキドキのアクションシーンで
まさかの展開 以前読んだ時は 読むのが止まらずに
明け方までかかり一気に読んだ事を覚えています

こちら27年前の本 当時はまだ平気でオカルトや
うさんくさい宗教が今以上にはびこっている中
論理的な理性を持った ドラマティックなオカルト物語
かなり斬新だったのではないかと思います

よくファンタジー設定の物語の時に感じるのは
理由なく空飛んだりするのは ただの興醒めですが
そこに理由 背景があれば納得し物語に入り込め
それがこの本にはあると思います

中島さん かなり前に亡くなっていますが
他の本も試してみたいと思います

やはり面白かったです