こんにちは、日本母親支援協会の柴田です。
今日は、子供の能力を伸ばす心理的安全性
と言うお話しです。
17日に「子供の失敗を喜ぼう」という
記事を書きました。
子供にはどんどん失敗を経験させよう
と言う内容です。
「これがなかなか出来ない」
というご相談を頂きましたので
もう少し別の面からご説明します。
人間の脳には「前頭前野」
という部位があります。
人間の「前頭前野」は大脳の
約30%を占めていますが、
動物の中で最も大きい前頭葉を持つ
チンパンジーでも7~10%
くらいしかありません。
前頭前野は、次のような機能があります。
「考える」
「記憶する」
「アイデアを出す」
「判断する」
「応用する」
「感情をコントロールする」
等の働きを担っているため、
人間が人間らしくあるために
最も必要な部位です。
「感情をコントロールする」
すなわち「心」も管理しているのです。
この前頭前野にストレスを掛けると
機能が低下する事が解っています。
親から叱られてばかりだと
この前頭前野の機能が低下するので
同じミスを繰り返したり
正しいことが判断できなくなったり
感情の起伏が激しくなったりします。
親としては
「どうしてわからないの!」
「何度言ったら言うことを聞くの!」
とイライラして、どんどん
叱り方がキツくなっていきます。
叱り方がキツくなるほど
前頭前野の機能が低下し
益々親の言うことに素直に従う
ことが出来なくなります。
ですので「体罰」などは
もってのほかなのです。
それほど「叱る」ということは
子供の発達、成長には悪影響なのです。
では、何故、親が叱るのかというと
「親が考えた常識の枠内」に
子供を押し込もうとしているからです。
親としては「子供のため」と考えますが
本音は「親の世間体のため」です。
良い学校に行き、良い成績を取り
良い会社に入り、良い嫁(夫)を貰って
可愛い孫を育ててくれる。
そんな「他人に自慢が出来る良い子」
に育って欲しいと願っているのです。
そのために親の言うことを素直に聞き
時間を守り、素早く行動し
ママ友にも保育士さんにも
褒められるように育てているのです。
ちょっと厳しい言い方かな?(^0^;)
「良い子」に育てようとすると
子供は幼い時には親の望む「良い子」
になろうと努めます。
つまり、自分の個性を押し殺して
「良い子」を演じるのです。
しかし、思春期になると
「本当の自分」と「良い子」を
演じ分けている自分のギャップに
苦しむようになるのです。
2014年に高校1年の女子生徒が
同級生を殺害したという悲惨な
佐世保同級生殺害事件の
家庭環境を見てみましょう。
両親は長崎市出身で、
父親は早稲田大学政治経済学部を卒業、
県内最大手の法律事務所を経営しており、
佐世保では有名な弁護士でした。
また弁護士としてだけではなく
スピードスケートの選手としても
名を知られていました。
母親は東京大学卒業、
市の教育委員を務め、
教育活動に熱心でした。
兄は東京の有名私立大学で
学んでいました。
高学歴で地元の名士
社会的地位も輝いていました。
そんな「立派な両親」に育てられた
女の子が15歳で殺人事件を起した。
そして、事件後父親は自宅で首を吊って
死亡しているのが発見されました。
同じような事件が度々起きています。
そこまで最悪でなくても
社会に適合できず
ひきこもりの生活をしている
若者が増えています。
2020年ではニート数は87万人
特に15-19歳は2019年9万人
が2020年には19万人と
前年比2倍以上に増えています。
全ての子供がそうではないでしょうが
「我が子のために」と思って
叱ってしつけた結果が
この数字に表れているのです。
子供の成長には身体の成長と
脳の成長があります。
その「脳の成長」は知識を詰め込む
ことではないのです。
自分なりに考えながら、
脳を思う存分使うことで
脳は成長していくのです。
「考える力」
「創造する力」
「対話をする力」
「感情をコントロールする力」
などを様々な体験を通して
脳を鍛えていくのが子育てには
大切なことなのです。
それが社会に出たときの
生きる力の礎になります。
しかし、家庭が子供にとって
緊張感や嫌悪感、不信感に
満ちた環境であれば、
子供の脳にはストレスが
かかりっぱなしで
脳を鍛えていく余裕が持てません。
子供の脳をすくすく成長させるには
出来る限り脳にストレスを掛けないこと
が大切なことなのです。
これを心理学でいえば「心理的安全性」
に保っておくことが重要です。
「心理的安全性」とは、
他人の反応に怖がったり、
恥ずかしいと感じたりすることなく、
自然体の自分を隠さず
すべてオープンにできるような
穏やかな雰囲気のある環境のこと
をいいます。
心理的安全性の環境の中で育てると
前頭前野が活発に働きます。
そうなると子供の好奇心が
次から次へと湧き出てくるのです。
そして、感情のコントロールも
出来るようになり
親の言うことを素直に聞けるように
なるのです。
もちろん、「素直に聞く」と言っても
親の言いなりになるのとは違います。
親の言うことも聞き、
自分の意見も素直に出し
そこから試行錯誤が始まる
ということです。
好奇心豊かな子供は
様々な事に挑戦します。
当然、最初から良い結果は出ません。
でも、その失敗を見守ることで
再挑戦する意欲が湧いてくるのです。
親は、失敗を見守りながら
過程の工夫や努力などを
認めて、褒めることで
最後まで頑張ろうという
意欲も湧いてくるのです。
結果を褒めるのではありません。
結果を出した努力や工夫を
褒めることが大切なことです。
「型にはめた」大人に育てるのではなく
我が子唯一の個性を育てること
を意識することで
叱る場面が少なくなるでしょう。
そのためには親自身も
好奇心を持って様々なことを
学ぶことです。
学ぶことの楽しさを親自ら体感し、
子供と一緒に学ぶことで
子供の才能もぐんぐん伸びていきます。
今日も最後まで読んで頂いて
本当にありがとうございます。
日本母親支援協会はあなたの育児を応援します。不安や悩みがあるのならばなんでもお聞きください。
