こんにちは、日本母親支援協会の柴田です。今日は、離乳食の進め方。手づかみ食べがなぜ必要なのか?というお話です。
赤ちゃんの手づかみ食べに困っているママも多いのではないでしょうか?なぜ手づかみ食べをするのか、本当に手づかみ食べは必要なの?という疑問にお答えします。
産まれたばかりの赤ちゃんのお口は、おっぱい以外は受け付けないように出来ています。それ故、赤ちゃんのお口は、非常に敏感に出来ています。それは、異物(毒物)を排除して自分の生命を守る為なのです。
ですので、赤ちゃんがおっぱい以外のものを口に入れる為には、その鋭敏な感覚を鈍化させる必要があります。
その為には、生後1、2ヶ月から始まる“げんこつしゃぶり”や4ヶ月頃から始まる“指しゃぶり”、“おもちゃしゃぶり”が必要になります。
いろいろな食物を食べられるようになるには、3歳頃まで掛かります。様々なものを口で認識し、それらの情報を脳にインプットしていきます。
それと同時に、いろいろなものを口に入れて、口の感覚を鈍化させているのです。鈍化させないと、いつまで経っても固形物は受け付けないのです。
ですので、離乳食に入る前には、どんどんしゃぶらせてあげてることが大切なことになります。
離乳食は4段階
- 離乳初期
- 離乳中期
- 離乳後期
- 離乳完了期
離乳食の進め方は、軟らかいものから硬いものへと進む。ただ単に、それだけではありません。それぞれの意味を、お話ししますね。
- 離乳初期…嚥下機能と口唇の捕食機能を発達させる時期。
- 離乳中期…食塊形成から嚥下機能を完成させる時期。
- 離乳後期…口唇の捕食機能を完成させる手づかみ食べをして、歯肉堤での咀嚼機能を発達させる時期。
- 離乳完了期…咀嚼機能の完成する時期。
エッ?もう少しわかりやすく話せ?はい、では、よ~く噛み砕いてお話しします(^^;)
その前に、赤ちゃんと大人は全く違うと言うことを理解して下さい。
赤ちゃんは、舌で乳首をしごいておっぱいを絞り出すようにして飲みます。これを「乳児嚥下」といいます。これは大人には真似が出来ません。
先ず、赤ちゃんはそのような口の動きを、大人の口の動きに変えていかなければならないのです。
あなたは、初期の離乳食は、どろどろですので、簡単に食べられると思うでしょうが、これがなかなか難しいものなのです。
それを理解した上で、以下を読んで下さいね。
1.離乳初期…嚥下機能と口唇の捕食機能を発達させる時期
先ずは、口唇(こうしん→くちびる)の捕食機能です。噛み砕いて言えば、口で食べ物を捕まえるということですね。
食物の大きさや硬さなどを目で確認して、それに応じた口の形をつくる。そして、食べ物が下の唇に触れると、上の唇が下りてきてはさみ取ります。そして、こぼさないように口の中に運ぶということです。
口の中に入れたら舌を上手く動かして、食道に運ぶのが嚥下機能といいます。
離乳食初期は、どろどろの食事ですから、噛むと言うことは必要ないですね。おっぱいに近いくらいの食性ですから、口に入れたらすぐに飲み込みます。
おっぱいは吸えば、のどの奥まで飛び込んでくれます。でも、これは自分でのどの奥まで運ばなければなりません。その練習をしているのですね。
2.離乳中期…食塊形成から嚥下機能を完成させる時期。
●食塊形成とは…舌で唾液を混ぜ合わせて軟らかくし、飲み込みやすい大きさと軟らかさの形状にすることです。つぶつぶやザラザラのある食物を口で少しモグモグすることによって、噛むことを覚えていきます。
●嚥下機能とは…舌をうまく使って、食塊をのどに運び、飲み込む機能です。それぞれ、赤ちゃんにとっては初めての動きですので、慣れるまではゆっくりと付き合って下さいね。
3.離乳後期…口唇の捕食機能を完成させる手づかみ食べをして、歯肉堤での咀嚼機能を発達させる時期
いよいよ今日の記事の本題に入ります。
離乳後期は生後9ヶ月頃からになります。この時期になると上下の前歯が生え、手や指を使うことも発達します。
手づかみで食べられようになるので、自分で食べる楽しみを覚える大切な時期です。
手と指で食物をつかむ
これはとても大切なことなのです。この手づかみ食べを、「汚れるから」「ばっちいから」などの理由で止めさせようとするのは大間違いなのです。「行儀良くスプーンで食べてね」なんていうのも大間違いなのです。
では、どうして手で食べることを止めてはいけないのでしょうか?
手づかみ食べは、赤ちゃんがスプーンやフォークが使えないからではないのです。赤ちゃんが考えて、わざわざやっている行為なのです。
手づかみ食べには、非常に重要な意義があります。手づかみ食べは、自分で処理出来る量や大きさを知るためのトレーニングなのです。
初めからスプーンで、食物を口に入れると、その食物がどんな大きさでどんな硬さなのかがわかりません。
一時、問題になった「こんにゃくゼリー事故」を覚えていますか?
2008年7月29日、兵庫県で男児(事故当時1歳9カ月)が祖母に凍ったこんにゃくゼリーを与えられてのどを詰まらせ、9月20日にその幼い命を落とした。
国民生活センターによると、1995年から2008年までの間に同じようにこんにゃくゼリーに関するものとして、22件の死亡事故が発生していると発表していました。
あなたは、こんにゃくゼリーは食べたことはありますか?それを初めて食べる時に、
「この食べ物はなんだろ?」
「大きさはこんなもんだな」
「硬さは、こんなもんだわ」
「噛むには、このくらいの力がいるのね」
などと、こんにゃくゼリーについて情報収集しませんでしたか?
赤ちゃんは、まだそこまで出来る機能をお口の中に持っていません。それなのに、大人が「これは柔らかいから簡単に噛めるだろう」と考えて、赤ちゃんに与えてしまった。
その結果、悲惨な事故に繋がってしまったのです。
あなたの赤ちゃんの手づかみ食べというのは、ママが口の中でモグモグして情報収集することと同じなのです。
赤ちゃんには、まだ歯がありません。生えていたとしても、一本か二本です。
まだまだ、噛みきることは出来ません。丸飲みするしかないのです。それでは、危険なので自分の手で情報収集しているのです。
手でつかむことによって、その食物の硬さを調べているのです。そして、手で握った硬さに合わせて処理出来る量を口に運んでいるのです。
それはやがて、前歯で噛み切って行くことを覚えることに繋がります。また、それに合わせた力でものを握る力加減をも脳にインプットしているのです。
手や指、あご、舌など、様々な器官を使って情報収集しながら「食べること」を学んでいるのです。
そして、あなたの赤ちゃんは、この手づかみ食べによって、自分で食べたという喜びを感じるようになるのです。
赤ちゃんの好きなように食べさせて下さい。「研究」のじゃまは、しないで下さい。
そうすると、あなたの赤ちゃんは満面の笑顔を浮かべながら食を楽しむことでしょう(^o^)
長くなったので、続きは次回へ。
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