
敬語ではありませんが、近頃気がかりな言葉があり、書き留めておきます。
「ついに、◯◯が××に上陸」
よく見かけますね、この言い方。
最初に見た時、「あれ?」と変な感じがしました。
海外からやってきたのかな?
でも、日本のものみたい。
よく読むと、
「日本国内の、あるコンサルタントさんのメソッドが
違う県でも講座が開かれ、学ぶことができる」
という意味のようでした。
つまり、「国内、陸続き」なのに「上陸」とうたっているわけですね。
広辞苑では、
「上陸=(船を降りて)陸に上がること」 とあります。
つまり、道程は船。
また、コトバンクでは、以下のように記載されています。
http://kotobank.jp/word/上陸 より
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【上陸】 じょう‐りく 〔ジヤウ‐〕
[名](スル)
1 船や海から陸に上がること。「岸に―する」「台風が紀伊半島に―する」
◆国際線航空機で国内空港に降り立ち、入国することも「上陸」という。
2 外国の文物が渡来すること。また、海外の資本などが進出してくること。
「ラップ音楽が日本に―」「外資系生命保険会社が相次いで―する」
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つまり「海外からの渡来物」に使う言葉で、以下の用法なら問題ありません。
全米No.ビールが日本上陸 → ◯
ハリウッドで話題のコスメが関西に上陸 → ◯
百歩譲って、国内での移動であるとしても
上記から判断すれば、陸続きの場合にはふさわしくないでしょう。
しかし「上陸」という言葉は「いよいよ」と登場する高揚感があるせいか
SNSなどで、「◯◯先生の講座が××県にも上陸」などと
ついセンセーショナルにつかわれがちですね。
でも「国内なのに変」と思う人はいるでしょうから
「~がやってくる」くらいにとどめておくほうがいいでしょう。
>「~が登場」「~を初披露」「~を初公開」でもいいですね。
あるいは、ちょっと言い方は変わりますが、
主体をモノ・コトではなく、人にしてもよいなら
「上京」(東京の場合)とか「来阪」(大阪の場合)という言い方が
使われます。
つまり、京都に誰かが来るのなら
「◯◯さん、ご入洛!話題の△△がやってくる」と、
まずは◯◯のところで人を主体にした言い方にするわけです。
センセーショナルではありませんが、
親しみやすい感じがします。
広島なら「ご来広」。札幌なら「ご来札」(らいさつ)
各地でそうした言い方があります。
特に見当たらない場合は、「ご来県」などという言い方もされます。
ただ、この表現も新聞などでよく使われるようになた造語なので
無理をして使うことはありません。