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 20代の中国人女性と結婚した40代の著者が、異文化接触の面白い面をマンガで描いている。比較文化の視点で読んでもほとんど期待外れだろう。
 後半には、お見合いをした時から結婚するまでの状況が描かれている。今は国際結婚が増えているけれど、著者の場合は最良のケースだろう。2011年8月初版。

 

 

【本書発行の発端】
あまりに面白いものに出会ったとき、
「この面白さを絶対に他人に伝えなければならない!」
と、思い込むのがオタクという人種でもあるのです。
かくて、Web4コマ日記サイト 
『中国嫁日記』 は始まりました。
この面白い嫁をみんなに伝えたい! という、
あまり誉められた動機ではなかった当ブログですが、
最初は1000人ちょっとだった閲覧者が、みるみるうちに増えていき、
今は更新すれば4万人を超える数の閲覧者がやってくる、
お化けブログになってしまいました。

そのブログをまとめた本がこの本です。(p.2-3)
 お嫁さんには内緒で書いていたこのサイト。最初に、お嫁さんの中国の地元の人が気づいて、後に、本人が知るようになった。今は公認。

 

 

【月の大好きなTV】
 中国嫁の名前は、「月(ゆえ)」さん。著者の場合は、井上の中国語読みで「ジンサン」。
月が大好きなテレビ番組第2位 大相撲。
「ジンサン知ってる? 勝ってもお金をもらえる時と、もらえない時があるヨ」
中国にはないので、とても面白いそうです。
相撲のない日は、ガッカリするくらい好き。
「今日やってない」
そんな月を毎週救ってくれるのが・・・
好きな番組第1位 『新婚さんいらっしゃい!』
「ジンサン、ジンサン今日のシンコンサンはねー!!」
40にもなって毎週『新婚さん』のダイジェストを聞くとは思わなんだ。

“お相撲サン手を振って封筒もらうの一番スキ! それ見るため、ずと見てマス。” (p.18)
 懸賞金を受け取るところが面白いから、お相撲が好き!
 なんか如何にも中国人的と思えてしまう。
 だって、中国人って、大抵お金の話ばっかだもんね。
    《参照》   『「中国人」になった私』 松木トモ (PHP) 《後編》
              【会話の始まりは「いくら?」】

 日本文化としてチャント知ってほしいのは、勝ったお相撲さんがお金を受け取る時、手を振っているその仕草の意味である。
   《参照》   『日本人の忘れもの』  中西進  ウェッジ   《後編》
             【相撲の「心字」】

 大相撲を見る外国人の感想というか見方は実に様々である。
 欧米人女性に言わせれば、「お相撲はセクシーじゃない」と言うのが一般的らしい。
 アラブ圏ではお相撲はポルノ扱いだそうである。
    《参照》   『正義という名の洗脳』 苫米地英人 (大和書房) 《後編》
              【お相撲はポルノ】

 

 

【最も屈辱的な日本語】
 現在は日本人男性と結婚し、日本で中国語教室を開いている王先生の体験談。
「私は大学のときに日本に留学しました。そのとき、大学で今の夫に出会ったのです。その1回目のデートで私はあの「屈辱的な日本語」を知ることになったのです。私の知る日本語で最も恥辱的で酷い言葉です・・・」
その言葉とは、『ワリカン』です。
「あんなひどい言葉を女性に向かって言えるだなんて! この人を許すことは絶対に出来ないと思いました」
 なんでそこから結婚したねん。(p.29)
 韓国人も同様に思っているだろう。
 日本企業で働いていた韓国人女性に、ワリカンについて質問されたとき、「企業も景気が良かった時は、交際費で落とせたけれど、今は自分の家族を支えるのだって大変ですよ。日本人同士なら、お互いそこのところは分かっているから」と答えたことがある。
 中華圏では一般に、「(無理のない)おもてなし」ではなく「メンツ」の文化によって「ワリカン」が拒否されているように思える場合がある。あるいは、かつての日本に多く見られた“家を中心に結ばれていた協業組織”のあり方に類似したものが、中国の宗族文化に残っているからなのだろう。
    《参照》   『オヤカタはデメリットだけであったのか』 八洲次良 東京図書出版会
              【「くれ好き」は厳しさを伴って、日本社会を維持していた】

 

 

【日本人男性と中国人嫁の可能性】
「僕は10年間井上サンと暮らしてみてよくわかりました。
 その自堕落で不規則な生活、暴飲暴食。
 井上サンは結婚しないと死にます」
「え!?」 (p.84-85)
 会社で知り合い自宅に居候していた友人にこう言われて、婚活が始まったらしい。
 著者は日本で4回お見合いをしたけれど、4件全部、翌日に断りの電話。
 そこで、中国人との結婚を勧めたらしい。
 この友人、中国でビジネスをしたことがあり、中国人については詳しい。
「日本人でダメなら中国人はもっとダメなんじゃ・・・」
「そこは真面目に考えました。
 まず年齢については ー 中国は男がすごく年上は当たり前なのでOK
 次に太っている件については、中国では太っていることは美徳だって思われているからOK
 あとは、ドオタクな件ですが ー それこそが井上さんが中国人と結婚できる理由なのです。
 つまり、誠実さ!!」   (p.86-88)
 オタクにドがつく人って、みんな誠実なのかどうか知らないけれど、まあ、こう書かれている。
 で、この友人の勧めで、中国人女性とお見合いすることになった。
 下記の中さんは、この友人の知人。
 中さんの話によると、中さんの奥さんのムスコと同じ幼稚園で同じマンションに住んでいる日本人と結婚している奥さんの妹が、「日本人と結婚してもいいかなぁ・・・」と思っていると。 (p.94)
 「中国人嫁を・・・」と思っている人は、これを読んで参考になる点はあるだろう。
 しかし、結婚相談所のようなブローカー経由の紹介は安全とは言えない。なにせ、チャンちゃんの実家の近所には、中国人女性と結婚したけれど、金銭目当ての結婚だったらしく、すべてを失ってしまった50代男性がいる。今は家もすさみ、農地は競売に出され所有者が変わってしまっている。
 著者のように、少なくとも日本に帰化している人の家族である場合は、安全と言えるだろう。

 

 

【石和温泉郷、富士野屋夕亭様のロビー正面】
 山梨県の石和温泉に旅行に行った時のことが漫画に描かれている。
 石和温泉郷、富士野屋夕亭様のロビー正面には・・・
 私と月(ゆえ)の絵が・・・
 飾ってあります!!  (p.67)
 この旅館には、あしたのジョー(ちばてつや)、サイボーグ007(石ノ森章太郎)、ゴルゴ13(さいとうかたを)等々の直筆寄せ書きもがあって、その横に、著者の絵が飾られている写真が掲載されている。
 

 

<了>