《前編》 より

 

 

【ダレスの亡霊】
 冷戦外交の設計者として知られるジョン・フォスター・ダレスは、日本政府が歯舞、色丹の二島返還でソビエト連邦と平和条約を締結するのを簡単に許そうとはしなかった。日本政府が「四島一括返還」という硬い姿勢を打ち出していた背後には、ワシントンの強硬な意志が働いていたのである。(p.192)
 今もまったく同様である。
 日本が固有の領土であると主張する歯舞、色丹、国後、択捉の北方四島の帰属を、敢えて曖昧なままにしておくことで、日本の世論がソビエト連邦を敵視するように仕向ける ―― 日ソの離間策として使われたのが北方四島だった。
 各国の利害が複雑に入り乱れるヨーロッパ大陸では、二つの国家を引き裂いておく策として領土問題がしばしば使われた例があった。ヨーロッパの内部にいまも残る飛地はこうした勢力均衡外交の残滓なのである。(p.192)
 現実世界のみを見れば、ここにある通りなのだろうけれど、日本列島に関する領土の問題には、日本神霊界において未だ綾となって解けていない問題が深部にあることの表れであるらしい。ダレスの亡霊を動かしている大本はここである。だから、現実界とは何の関係もないように見えても、日本人のジャーマンさんたちが行っている神事がうまく行かないと、日本も世界もなかなか浮上できない。
    《参照》   『神の仕組み 神界再編と世界変革』 佐田靖治 (光泉堂) 《後編》
              【北方四島問題は世界の動向に関する象徴である】

 かつて(1971年8月)当時の周恩来首相は、人民大会堂で、北方4島が日本固有の領土であることを唱えて、どの国よりも熱心に日本の主張を支持していたという。その時からみれば、日中間関係でさえ極度に後退してしまっている。日中国交回復を成し遂げた田中角栄さんの系譜にある方々が、相次いで消され続けている。現実はあまりにも凶悪である。
    《参照》   『日本人はドラゴニアン《YAP(-)遺伝子》直系! だから、〔超削減〕させられる』高山長房《後》
              【歴代首相の明暗】

 

 

【ハント兄弟の買い占め事件】
 ハント兄弟は銀の相場が低迷していることに目をつけ、世界の商品市場を通じて銀を買いまくった。一時は全流通量の半ばを兄弟が押さえてしまい、銀価格は1オンス9ドル台から一挙に50ドル台を突破して沸騰していった。・・・中略・・・。だが、ハント兄弟は買い占めた銀を高値で売り抜けることができなかった。銀は流通量が限られていたからだ。結局、膨大な建て玉を抱えたまま、捜査当局に価格操作の疑いで訴追され、稀代の相場師はあっという間に破滅の道を辿っていった。(p.196)
 ハント兄弟は破滅して貪欲を償ったけれど、ついでに痛い目に遭ったアメリカ企業もあった。最も銀の流通に関与していたのはフィルム産業だったのだけれど、銀の高騰をチャンスと見た日本企業は、カメラのデジタル化を一挙に進め、フィルム産業の帝王イーストマン・コダックの牙城を崩していったのだという。
 近年は、中国がレアアース(希少金属)を買い占めようとするから、日本企業は再び高い技術力を活用して、とんでもない素材や産品をつくり上げている。
 エネルギーと貨幣を支配する者達が消えさえすれば、日本が中心となって世界を一挙に刷新してゆくだろうけれど・・・・。

 

 

【グワダル港】
 なかでも、ひときわ輝く真珠の一粒が、2007年に開港したパキスタン南西部のグワダル港だ。北アラビア海を扼するグワダル港は、ホルムズ海峡まで400キロという戦略上の要衝なのである。水深が深く、50万トン級の大型タンカーが接岸できる天然の良港だ。(p.212)
 9・11以降、アメリカとパキスタンの関係が悪くなったのを機に、中国がこの港の建設に大きな役割を果たしてきたという。
 水深16m以上ある深い港は、重工業を興す上で最も重要な条件だけれど、中国には香港以外にこのような自然の良港があまりない。上海は遠浅の海なのでこの地域の工業化は無理なのである。中国が経済特区として最初に計画した深圳も、その後に続いて発展した珠海工業地帯も、香港という港に近いからこそ可能だった。
 グワダル港の利権は、世界の動向を見る上で大きなポイントになるだろう。

 

 

【ブラック・スワン】
 本書のタイトルなので書き出しておいたけれど、著作全体に関与する用語ではない。
 HIROSHIMAから数えて66年目に、ブラック・スワンがFUKUSHIMAの空から舞い降りてきた ―― 欧米のメディアはそう表現した。生れるはずのない国鳥の隠喩に核燃料のメルトダウンを重ね合わせて、純白であるべき白鳥が漆黒の羽をまとって福島第一原発に現われたと報じたのだった。(p.229)
 ブラック・スワンはオーストラリア南西部にある風光明媚なパースの市鳥だったりするけれど、欧米世界一般には「不吉な鳥」というイメージがあるのだろう。
 でも、まあ、福島原発の地下にあったものを知っていたら、まさに『ブラック・スワンの降臨』である。
    《参照》   『2015年に来る真の危機から脱出せよ!』 中丸薫 (青志社) 《後編》
              【福島原発4号機の地下】

 

 

<了>